何者かが国益を損ない領土問題を解決させない         #外交#北方領土#4島返還論

前回からの外交の件で、日本人の潜在的な中国嫌いの感情が外交の妨げになっている場合もあると書きましたが、今回はロシア、旧ソ連との問題です。
日本人はアメリカ、イギリス、中国と戦争し、アメリカには本土空襲や原爆投下という甚大な被害を受けました。それでも今の日本人は一時的にアメリカの支配を受け、アメリカのことを毛嫌いする人はそう多くはありません。むしろロシア人を好ましく思っていない人が多いのです。
第二次世界大戦末期、ソ連は日ソ中立条約を破り満州や北方領土に侵攻してきました。そして戦後も捕虜となった日本人をシベリア等に抑留し、強制労働につかせました。噂とは違い暴力的な支配の少なかったアメリカ軍に比べ、条約を破棄した裏切りと非人道的な抑留をしたロシア人を日本人は好きではありません。ソビエト連邦崩壊後再びロシアとなった国との間に横たわるのが北方領土問題です。
領土は戦争で取り合うものですから、なかなか敗戦国が取り返すことは難しいものです。
ただ日本は、アメリカから奄美大島、小笠原諸島、沖縄を返還してもらい、日本固有の領土としては北方領土が残るのみという考え、機運は何度か上がることも不思議ではありません。しかしアメリカは日本と同じ西側の同盟国です。ソ連、ロシアと変われども、米ソは冷戦の相手でしたし、米ロもライバルの軍事大国です。返還した領土にアメリカが基地を作らない可能性はロシア側から見ればないとは思えないでしょう。

日本では終戦は1945年8月15日の昭和天皇が自分の口で敗戦を伝えた玉音放送であるとされています。しかし、国際法上では9月2日の降伏文書調印の日が終戦とされており実はタイムラグがあります。このタイムラグ8/15〜9/2の期間にソ連は日本に侵略をしてきて択捉島と国後島を占拠してます。色丹島と歯舞群島は降伏文書調印の9月2日以降に占拠されました。つまり択捉島、国後島と色丹島、歯舞群島では状況が全く違います

日本の返せという申し出にロシアにも調印後の色丹島、歯舞群島は分からなくもないと考えていた時期もありました。友好条約を締結し経済交流やインフラ整備をしていけばという妥協に応じるそぶりをした人物もいました。
さすがに調印前の択捉島と国後島はロシアのものだと考えていますので4島全て返還するというのは難しいのです
しかし日本の右翼、追米政治家や官僚は「4島一括返還」に拘り続け、結局は領土問題は一歩も進まず、もう70年が過ぎています。
2島返還、経済交流を得られれば日本にとって面積は小さくとも漁場も広がり実効支配の領土は広がり何もデメリットはありません。そこから4島に交渉が広がる可能性もゼロではありません。もちろんそれを快く思わないのは日本ではなく、アメリカです。日本を陰であやつるジャパンハンドラーとそれに洗脳された政治家や官僚です。
鳩山一郎、最近では鈴木宗男、森喜朗、鳩山由紀夫、ロシアとパイプのある政治家はどうも短命でつぶされやすいようです。
北方領土問題はもう永遠に解決しないのでしょうか。

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