轍鮒之急(てっぷのきゅう)            #四字熟語#コロナ禍#医療崩壊 

絶体絶命、差し迫った危機、しのぎ難い困難の状況を「轍鮒の急」といいます。
荘子が食に困り人に援助を求めた時、「年貢が入ったら貸せる」と言われた。
それに対しある男が旅先で、増水などで一時的に道にある轍(車輪の跡)の水たまりであえぐ鮒が「助けてくれ」と叫んでいるのを「長江まで行くから帰りに助けてやる」と言った。
鮒は怒り嘆きました。もちろん男が帰りによると鮒は干からびて死んでいた、という逸話。
緊急要件またそれを先延ばしせず今できることをやらないと意味がないという含蓄も含んだ故事由来です。
今、コロナ禍の最も感染拡大の激しい大阪では、病棟使用が逼迫し、重症患者が1日半も2日も待たされるという状況です。これはまさに「轍鮒の急」というべき緊急事態です。
しかし、この事態になってやっと大阪府から東京都の病棟への応援要請がでて、東京都が検討するとのニュースが流れました。そもそも地域連携等は、できないことが当たり前で超例外だといわんばかりなのでこんなことがニュースになるのでしょうか。本来ならドクターヘリ等でどんどん余裕のある他府県に移送されるのが普通ではないのでしょうか。
この緊急事態の直面する打開策はまず医療現場で病棟(従事者含む)を確保することです。うがい薬を推奨し、ミナミの灯を消し時短自粛を半強制し、USJを閉めて甲子園を無観客にしても、救急車で治療を待つ患者を救う効果は表れません。
「三密をさける」「ステイホーム」とかの用語とパフォーマンス、宣言のマンネリと気の緩みだけが感染拡大の要因と刷り込む毎日のテレビ報道で、あたかも一般人が我慢すればこの状況から脱出できる唯一の方法のように感じられる様に仕向けられていますが、轍で苦しむ鯉を今救うのは医療体制の早急な改善しかありません。
「医療従事者は急には増やせない」という医師会、厚労側の詭弁を真に受けている方もおられます。もちろん今から医大や看護学校出ろの話ではないです。詭弁はそこです。ウソではないが、目の前の実行効果のないものと議論をすり替えています。
病棟を増やすのは地域内の民間などで今感染症を受け入れていない医療機関の協力や連携であり、地域外との連携です。あるいは指定感染を一時的に外すことや、例外項目を検討する等緊急避難的要件を具体的に上げていくことです。
目の前の命を救うことに躊躇いなどいらないはずです。これが知事権限の限界や法律で制限があるなら議会が「立法」をする。国会は本来国民のために法律を作るのが仕事の立法府です。
政府が今動きの悪い医師会その枠組みを強制的に取っ払う。そうしないと今のままで憤死したコロナ患者がいるなら知事や政府は訴えられます。

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