所得倍増

戦後の奇跡的な日本の経済成長、池田勇人首相によって発表された所得倍増計画は、10年間で国民所得を26兆円に倍増させることを目標にしたものでした。実はこの所得倍増計画が発表された当初、経済学者、有識者の中は「何を馬鹿げたことを」というような意見を言うものも多かったのです。戦争に負けて、大きなダメージを受けた貧しい日本が、そんな奇跡のような経済成長ができるわけはない、と世界からも馬鹿にされ専門家には鼻で笑われたそうです。
もちろん国民もすぐ信じ切っていたわけではないでしょうが、安保で軍事費がいらないので当面、いろんな国内のプロジェクトを成功させ、中小企業の支援まで含み、粛々と進行されました。日本国民の所得、GDPはほぼ目標通りに成長していったのです。
戦略の分かりやすさ、目標の明確化、それを信じて頑張った国民の真面目な頑張りの結実でした。
あの時はこうだったというのは簡単です。東京オリンピック一つとってもそうかもしれません。当時だってこれからの産業に興亡を簡単に予想などできませんでした。
一度、夢を実現し、富んでしまって時代を経た日本人はなかなか次の本当の夢を信じることができないのでしょうか。
もう富をそこそこ持ってしまい、失いたくないだけの大人や老人には無理です。若者が夢に実現に必死に汗をかけるように、せめて大人は夢の描き方を教えサポートにまわるべきです。

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