
ロシアがウクライナに侵攻ということで、センセーショナルに戦争の報道がトップとなっています。
コロナ禍の話題もどこかに吹っ飛びそうですが、遠い欧州とはいえそこに住む町の人はもちろん平穏ではありません。
欧州の緊張も第二次世界大戦後では最大級と騒がれています。戦後生まれの日本人の私たちにはいいにつけ悪いにつけ、戦争の実感はわきません。
明治維新後、欧米の一等国に追いつけと日本は富国強兵にシフトし、アジアに勢力を広げました。そこには複雑な歴史、政治情勢があり、戦争に対するルールや世論、人権問題、秩序も今とは全く違うものだったでしょう。
第二次世界大戦、太平洋戦争に敗れ日本人は戦争に対し大きなトラウマを負いました。その傷は深く、戦争を冷静に見て深く判断することができなくなるぐらいでした。
専門家という人にもどうも予想ができていないことが多いのはこれが原因のようです。
戦争は悪かどうかというシンプルな問題ではなく、国と国が独立して国境を設けている以上は利害の対立はあり紛争の種は生まれます。外交、内政ともにそこから問題意識を持ち国益を考えながら交渉をしていくギリギリの戦いが始まります。当然最悪の武力紛争になることも想定しないといけません。それは目をつむることはできない問題です。
安全な国に観光やレジャーで海外に行ってもこの感覚は身に付かないのでしょう。実際に空襲を受けたり戦争に行った人はもう日本人にはごく少なくなっています。想像力と理解力、今の言葉でいうと戦争リテラシーが必要なのでしょう。