決して親ロ、親中という立場に組するわけではないです。政治的には中庸でむしろ愛国保守に寄る部分もあり是々非々に立場です。
今回のロシアのウクライナ侵攻、こぞって非難のオンパレードでアメリカ、EUは制裁を実施し、日本も賛同し一部発動しました。
当然ロシアは反発し、ロシアよりの中国は歴史的な事情もあると擁護も発信をしています。
ということは中国、ロシア対米国、EUの構図で当然日本は米国側に付くしかない立場です。
しかし制裁やむなしとロシアを非難しても関係は悪くなるばかりで、戦争が止められるかというとむしろ溝は深まるばかりです。
ロシアは元々、資源大国で生産力もあり自給自足、自国消費は十分賄える国で経済制裁の効果は低い上、中国が後ろ盾となれば盤石です。
世界の人口、面積の割合でこの2国は米国、EUの連合をはるかにしのぎます。GDPや軍事力(兵の数では中国側が上)で辛うじて上回るもののそのうち中国の伸びで追いつかれるくらいのプレゼンスの大きさです。
日本はいたずらにロシアとの関係を悪化させると、もう北方領土問題など二度と相手にはされないでしょう。私は愛国者としてこれは大いに不満です。2島返還など少し光明が見えると米国とそのシンパに潰されて来たこの問題は、日本の対米隷属の象徴です。
アメリカは対立しているとはいえ中国とはもちろん、ロシアとも実質国境を接してはいません。アメリカと、ロシアや中国が険悪になればなるほど国境を接する日本はハラハラするのです。
日米安保があるからアメリカのいうことを聞いといたら安寧で間違いないと考える人はいますが、いざ有事にアメリカが日本人や日本の国土のため命懸けですぐに戦うのかは何の保証もありません。
反米感情一辺倒になった第二次世界大戦開戦前の日本のごとく、バランスがとれない外交も世論も国際社会では危険です。当時の日本も日の出の勢いのナチスドイツと同盟を組んで浮かれていました。
とくにもうアメリカは多くの点で中国に差をつけられています。日本のパートナーとしてはドイツの降伏を聞いたと同じような、失望や裏切られた瞬間を味わう可能性はゼロではないのです。
親中、親ロはこの時期嫌われ勝ちですが、最低限でも情報の収集や外交ルートは必要です。日本独自の外交スタンスがないと結局、固有の領土を守れないことになります。