バブル期ではない日本こそ深刻

 未だに日本はアメリカや西側諸国のATMと言われ、軍事援助はできないお金は払うが感謝はされない国のようです。
 30年前にもなるバブル期直後の湾岸戦争と違い、日本は少子高齢で人口もGDPも先細りでお先真っ暗、他国を助けてる余裕などないのです。
 もはや湾岸戦争ですらかなり過去のものになり当時の政治トップはとうに死去か引退もしくはロートルです。報道や評論家も当時から今も第一戦は希少です。朝鮮戦争やベトナム戦争となると完全に生まれてない人も増え、最近の中東情勢でも中身がわかる人は少ないのです。

【戦争がどうして起こるかわからない‼】という世代の人達が、ロシアのウクライナ侵攻の報道を受けてやたらと不安になり冷静な判断を失っています。
 恣意的な過剰報道があるのか、フェイクうんぬんは抜きにしても、この反応が視聴率がとれ一般にうけているためにマスコミは連日さらにこのネタをかぶせて煽ります。アフガンやミャンマーなどの国に比べなぜか日本人にウクライナは身近に感じられてます。
 恐ろしいとされる構図はプーチンという独裁者のならず者国家がいきなり独立国の他国に戦争を仕掛けて侵攻し、市民や民間施設を無差別に攻撃しているという【恐怖】です。
 これが【理不尽なものへの怖れ】につながり、力による現状変更を許してはならないという原則を掲げ【反ロシア】一辺倒の世論となりました。これを許すと力による現状変更をしそうな中国が台湾、尖閣列島、沖縄にも来る!ロシアは北海道にも来るともはやトンデモ理論と呼べそうなところまで飛躍します。
 そして防衛費のGDP2%以上や、自衛隊の違憲解消、敵基地や指揮系統への攻撃、憲法9条改正もやむなしと護憲やリベラルの方まで押され気味です。
 私自身は防衛費というのは効率を考えながら精査し是々非々でGDP比だけに拘らす拡充が必要な時なあるとは思います。しかしこんな雰囲気だけでなし崩しはちょっと問題です。
 少子高齢の中、GDPはシュリンクする一方であり日本は軍事大国とまともにやり合える国力はありません。兵役もなく、ドローンなどの先端メカだけで戦争に勝てるすべがあるのなら相手も同じです。日露戦争、日清戦争で勝ち大東亜戦争の緒戦で勝ち続けて、アメリカや連合国に負けたのは兵站や戦略のミスだけと思っている世代は、戦争もありという人も一部います。
 人口が15倍くらいあり毎年増える中国にはGDPでも金額でも軍事費割合でも大差をつけられ正面から戦えるわけはありません。しっかり鍵をかけて防衛して警備会社と契約はしていても、こちらから喧嘩をふっかけることはあってはいけないです。
 【ウクライナの事情はすぐに日本にはあてはまりません】残念ながら台湾はウクライナに近い状況にはなり得ます。
 その時のため日本は中国とも関係を良好にしいておくことが大きいでしょう。


 まず戦争が勃発するには国と国の領土や経済などの決定的亀裂しかありません。
領土が隣り合っていれば地政学的に戦争になりやすいとは言われます。過去にも戦争はありましたが、今中国はロシアとは良好な関係です。インドとももはや戦争はなさそうな経済関係です。ドイツとフランスもかつては戦争しましたが今は良い関係でしょう。日本の外交はこういう関係の国を増やすべきです。長年近隣国でも中国は朝鮮やビルマやベトナム、タイを属国にはしていません。


 まして今のロシアとの断交でさえエネルギーや穀物でこっちが苦しむのです。中国と揉めると日本はたちまち戦争以前に経済で干上がります。戦争の心配以前の問題で、日本の産業、消費、経済の3割くらいが成り立たなくなります。8~9割が中国産というものが今でもあり入ってこなければ作れない流通できない、10倍の値上げになるとかの打撃の者が多いのです。アメリカは安保で助けてくれる可能性はあっても経済を救うわけではないのです。
 だから戦争の心配はしなくても、外交の心配が先です。

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