沖縄を顧みず、ウクライナだけ騒ぐ人

 昨日沖縄戦から77年の式典がありました。
 第二次世界大戦で日本国内で空襲や原爆を除く、地上戦での惨劇は24万人もの死者を出したのは沖縄のみです。
 今年は沖縄返還50年のメモリアルな年であり、いろいろ沖縄の話題を取り上げた企画のテレビなども多いです。私が子供の頃は沖縄はドルが流通している自動車右側通行の日本領土でない地域でした。
 沖縄の人が、スポーツや芸能界などでその後、どんどん活躍されて、沖縄県は普通の47の都道府県と思っています。
 中にはリゾート地としての沖縄しか知らない感じの人も多いでしょう。
 地上戦で多くの犠牲を産む、戦後も米軍に基地を提供して、朝鮮やベトナムの戦争、台湾有事にも近い沖縄は、日本の縮図であることを強く再認識しないといけません。

 ヨーロッパにいる日本の友人の何人かが、ウクライナ支援や難民の救済を訴えます。日本人は遠いから無関心なのかと言いますが、平たく言えばそうです。
 難民や支援する国は世界中に存在します。貧しい国にODAはしています。紛争をしている国と国、片方の勢力に肩入れすることは正しいとは限りません。
 かつて日本が苦い経験をした戦争、敗戦を直接、間接に知る世代が減りつつあり、美化や歪曲された伝わり方が変わってきています。戦争そのもにに反対の意見と、侵略が怖い、負ける戦争をしなければよくて強い国と同盟し核兵器を共有し、勝てる戦争なら戦争を認めるというズルい考え方の風潮があります。
 ナショナリズムを焚きつけた愚民政策なら確かにそうです。ロシアもドイツ、イギリスわが国も歴史上はたいしてかわりなく領土の維持拡大の主張のため、「勝つ!〇〇をやっつける」と御旗の元に爆走してしまいます。それを押すのが中途半端な焚きつけられた民主主義の世論です。
 そして、常に戦争に勝ち続ける国などないのです。戦争は外交の失敗です。多くの国、識者が戦争は愚かでオワコンにしたいのですが、やはり一部の勢力と軍事メジャーに煽られるとそうもいきません。

 日本は今ウクライナよりも沖縄で起こったこと、広島長崎で起こったこと、福島や東日本の震災で起こったことを確認し、そしてそれからの現在と未来をもっと見つめないといけません。
 海外への拠出、交流も必要ですが、助けないといけない国内の日本人もおり、これからの日本のためにやっていかないといけないことが沢山あります。
 ヨーロッパや海外にいる日本人には国際的な情勢が日本より早く逼迫してわかるかもしれませんが、日本の事情は海外在住だとわかりにくくなります。
 毎年のように帰国されていた海外在住の方で、東日本大震災とその後の復興状況に関してほとんど知らない興味がないのを知り愕然としたものです。国際的に価値あるニュースや社会活動でないからなのかと思いますが、同じ日本人が苦しんでいることをわからないことには寂しい思いでした。
 

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