住民税、社会保険料↑ さすがにため息  企業の内部留保からは賃金は上がらない

 まあ、しかし改めて今月末給与明細、賞与明細を見ると、住民税が上がり、健康保険料、介護保険料があがり、手取りは減っても標準報酬月額は下がらないので、本当に可処分所得が寂しく見えます。
 失業中、失職中等の人を思うと、それでも貰えるのはありがたいので文句は言えません。自営の方は、自ら税や社会保険料を納付され、家計を預かる方、年金生活者、それぞれこの明細を見た時と、買い物現場で嘆くことも多いでしょう。
 感じたままというだけでは論説にもガイドにもなりませんが、筆者をして働かずに非課税世帯となり、生活保護のが楽じゃないかという印象すら否めません。

 この非常時に参院選、やはり何だか空しく映ります。
 特に現実味や実効性のない野党の主張、与党の今までの政治も悪い部分は多々あります。でもそれを何ら痛く突けず、誰がやっても同じ、慣れない素人の野党がやってももっとうまくいかないという印象すら感じないところが空しさです。

 『大企業の内部留保から課税して』と、毎回のように共産党の志位委員長がのたまわれます。一時、希望の党や自民党の一部もそれを検討して財源に充てるようなことを言っていました。
 これは何重かに間違い、無知からの誤解も入っています。政治家は最近のIFRS国際会計基準はおろか、簿記のイロハも知らないのです。これはパソコンもネットも使えない人達がデジタル推進を議論してるのと同じです。
 共産党の志位さんにも誰か教えてると思うのですが、底知れないバカと思うのは、『大企業の内部留保を江戸時代の悪代官と悪徳商人の裏金』のように語るところです。
 支持者の少ない共産党とは言え、大企業に関わるステークホルダー、従業員や家族の一部は期待していたかもしれません。大企業の負担だけで解決して、その関係者がそっぽを向くような施策に誰が投票します。
 企業の会計は法律で決められています。そもそも内部留保という、いかにも埋蔵金のような科目は存在しません。大きな利益が上がって配当をし、決められた準備金や引当金、戦略的な設備投資などに使われ、現金が余剰になっているわけではないのです。
 最近の法律にのっとり正当に、義務化された従業員の退職金や福利厚生の引き当てを準備してる場合も、このいわゆる内部留保が増えているように見えます。
 共産党は中小企業の味方を気取るのでしょうか、日本をさせている大企業に負担をかけることは慎重にならないと、ますます企業の日本離れが起こります。

 モラル的なものでいうと、大企業も中小企業も人間のやることは一緒です。
 企業の社則や定款がしっかりしているのは大企業の方が多いとも思います。不正があると大規模になり、無駄な役員が多いような気もしますが、何と言って地場の中小企業、オーナー企業の社長さんが外車やヨット、別荘を持ち豪遊しているケースは、よく接待場所などからも聴く話です。

 内部留保という埋蔵金はありません。野党、与党とも不毛の議論で終始するのは止めもっと知恵を出して考えましょう。

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