平成は霞み、昭和はもっと遠くなりにけり

昭和生まれで当然平成の30年を丸々過ごした人間には、昭和は4月に、平成では12月には天皇誕生日があるのが当たり前でした。令和も4年度がもうすぐ終わり、5年に差し掛かり、令和も一つの勢力、塊になりかけています。幼稚園に令和に生まれが入園しだし、「令和の怪物」とか「令和の歌姫」など「令和〇〇」が創造されています。

 そんな中で、今年は「シン・ウルトラマン」も作成され、その前のゴジラに続き、昭和からのリメイクというか、懐かしい作品を良く分析して再構築さた創作がなされています。

 初代のウルトラマンなどSFや特撮の黎明期で、今では考えられない稚拙なところもあれば、大変な苦労をしてしあげた部分もあり、それらをポジティブに現代的に解釈されています。それとともに、当時活躍された方々がどんどん鬼籍に入っていかれる中、魁となったものを後世に伝える意味もあるのでしょう。

 ウルトラマンの初代は、1966年(昭和41年)開始ですから、カラーテレビの普及時期で50年以上も前の制作です。怪獣も宇宙や宇宙人も子供にとっても大人にとっても新しい概念だったのです。後付けに苦労するような、当時の設定も数多くありました。とにかく最高視聴率は42,8%ほとんどの回が30%後半という、誰もが同じテレビを見ていて翌日の話題にしていた時代でした。

 55年も経っても動画配信などもされ、テレビでも同シリーズの新作が作られる、東映の仮面ライダー、戦隊ヒーローシリーズと並んで日本最長のシリーズです。この間、幾度も長短の中断期間を挟んでいて、ウルトラ兄弟や宇宙全体の警備隊という組織も後付けされた中でのワールドというのが通念になってきています。

 さしずめ、今放映されているのは「令和ウルトラマン」、東映は「令和仮面ライダー」のシリーズになるのでしょうか。その前に中断時期を経て、平成に復活した「平成ウルトラマンシリーズ」というのが、大きな設定はウルトラマンながらも従来のウルトラ兄弟の概念からは、別ワールドとされ、CGも巧妙になりSF的にも良く仕上がっていました。放映時間帯や、核家族化、テレビ離れで視聴率は昭和に遠く及びませんでしたが、「ウルトラマンティガ」「ウルトラマンダイナ」「ウルトラマンガイア」平成3部作と言われ、とくにガイアはよくできていた好きな作品です。ちなみに私の家では子供が物心つき始めたのがこのあたりで、次の『ウルトラマンコスモス』がリアタイで観出した時期になり、仮面ライダーだとまさに平成ライダーの走り「仮面ライダークウガ」からです。

 平成のシリーズ世代が20歳を超え出し、早い方はもう子育てが始まって、新しいウルトラマンを観る、昭和や平成、シンのシリーズを動画配信、アマプラとかでも見る3世代から4世代めにはいるのでしょうか。

 そんな中でもアニソン、特撮ソング歌い続けた水木一郎さんが先日亡くなられていました。マジンガーZも昭和47年ですから、50年以上唄い叫び続けておられたのでしょう。またそれより下の世代の、先ほど好きと書いた「ウルトラマンガイア」で隊長役石室コマンダーを演じられた渡辺浩之さんも今年若くして亡くなられています。

 訃報を重く受け止め、昭和が遠く感じるというのは、もう年寄り、年のせい過ぎて顰蹙かいそうです。

 平成でいろいろ流行したものの、すでに死語、廃版、無くなっていることが多く、60代ぐらで令和を謳歌することなく、亡くなる方もおられます。

 今の令和の時代を築いたのが、昭和であり、引き継いだ平成であるのは間違いはないところです。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください