値上げとか増税や戦争の話が多いので、せめて爽やかになるかどうかは別にして、スポーツの話にしましょう。昨年は12月にかけてサッカーW杯があって、日本代表も活躍して大いに盛り上がりました。
ただ、年配の方のスポーツ紙の見方などを観察していると、やはり年配の方は野球なのかなと思います。森保ジャパンが試合のない日にさえ1面だった頃は、巨人や(関西だと)阪神が1面に来ないので、ご老人が何人か寂しそうというか所在なさげでした。
サッカーファンとしては、代表が注目されたので嬉しい面もありますが、Jリーグで活躍している選手がほとんどいなかったのは、これからJの人気につながるかは、ちょっと難しい面もあります。Jリーグの黎明期は、全員ほぼ国内組だし、その後も半分ぐらいに増えだした頃までは、代表がW杯で注目されると、その後あの選手を見にいくという感じでJリーグが注目されたものです。今は、サッカーそのものの地元やひいきを応援するか、将来ビッグクラブやW杯に行く有望株を見に行くという、ややコアな見方になります。
高校サッカーもW杯ばりにPK戦も多くあり、戦術も優れていてなかなか楽しめました。
個人的には、ラグビーは大学はおろか、高校も何だかあまり面白く見れません。底上げとか将来を期待するのは、サッカーと同じなのですし、W杯も盛り上がるのでしょうが、何だかそことつながりません。体格差というのか、実力差が大きすぎるのが興ざめの大きな要因です。
大学で優勝した帝京大は、今や大学レベルで伝統の早明や関西の上位校も寄せ付けない強さです。帝京大に50点以上差をつけて負けた選手権出場大学が、1回戦ではさらに地方の大学に大勝しています。その地方の大学も地方リーグでは優勝しているわけで最下位の大学には圧倒的な差をつけているでしょう、さらに、その下に下部リーグがあるようです。そして大学の頂点、帝京大でもトップリーグでは歯が立たない。その日本のトップチームもNZ当りとは大きな差なのです。
サッカーや後述する野球には連戦のコンデションなどにより番狂わせがあります。ラグビーは拮抗するレベルなら、スコアの動きも試合も面白いですが、実力差のある弱者が勝ち切る戦略がないこともあり、大差がついて興ざめしていしまう試合が多いのが難しいところです。
野球でも、応援に行ったひいきのチームが、大差でいいとこなくボロ負けはあり、ラグビー並みの大差と揶揄されます。しかも野球は次は勝ったり負けたりしますが、ラグビーのシーズンでの序列は変わらないです。
それとお金がらみもですが、国内のトップリーグチームもそう人気はなく、かといって世界に金満なメジャーやプレミアがある訳でもなく。ラグビーでプロになって大金という道は狭く若い人も大学あたりで「もういいか」になってしまうのかもしれません。
これは未だに、大学が人気の頂点になってします駅伝にも言えます。正月の2日、3日に行われる箱根駅伝は物凄い視聴率ですが、そこから巣立った学生を受け入れる実業団の元旦の駅伝はそこまで人気がありません。マラソンこそ五輪で注目されますが、駅伝はそもそも世界的には存在しません。ここらあたりが、視聴率的にはキラーコンテンツながら、学生の多くがここで半分燃え尽きている原因かもしれません。人気がないと、お金が回っていかない悪循環です。
野球は、その点はお金は潤沢すぎ汚くなるほど回っています。(そこは今回は書かないでおきましょう)大学こそ今は人気はないですが、高校野球があり、伝統と地元に定着したNPBがあって、そのはるか上に夢のような高年俸を貰えるMLBがあります。サッカーに比べ1強でシンプルな構造です。バスケ、アメフト、アイスホッケーも米国では人気でお金も稼げますが、やはり今だと大谷をはじめ多くの日本人メジャーリーガーが活躍している野球の構造は日本のアスリートにとって、サッカーと並んで憧れでしょう。
サッカーファンは「野球なんか世界的にやってる国が少ない!WBCなんて、サッカーのW杯とは比べ物にならない」と言い野球ファンとよく争いにもなります。それは、まあ意味のない議論です。
それぞれ、楽しめば良いのです。日本のNPBはMLBに次ぐリーグですが、アメリカとドミニカあたりはMLB現役のスター選手が多く、日本も優勝となるとそう簡単ではありません。五輪とはがらりと変わり準決勝あたりからは、勝敗はクロスしたゲームが増えそうで面白いとは思います。
ただ予選リーグはまだ、無理やり寄せ集めたような国もあり、課題はありそうです。本当に野球人気があり力のあるのは数ヵ国です。
ここは別に意地をはらず、上位国だけの大会でいいと思います。
一発勝負を排し、強豪国同志が2~3試合ずつ戦った方が、チーム力の優劣が分かるので、盛り上がる気がします。
現状では予選リーグはまだ、無理やり寄せ集めたような国もあり、課題はありそうです。
WBCの強豪国はだいぶメンバーもMLBが入り面白そうですが、それだけに一発勝負のトーナメントは実力世界一といくかどうか。シーズン前なので、投手をはじめケガや疲労への配慮が難しいところです。エキジビション的な色合いでいいのではと思います。真剣勝負でないとと日本では何かといわれますが、オールスターだってさまざまな制約や配慮の中、セパは勝利を追求して真剣に勝負しています。
例えばクローザーにしろ、キャッチャーにしろ一人に決めるのではなく、2~3人で回す方が良い気がします。好不調や相性も見極めながらですが、東京五輪の広島栗林のように一人に決めてしまい、連投でその後のシーズンをもし棒に振ることとかはあってはいけないです。大谷や、佐々木、山本にしろ万が一にもシーズンを大きく出遅れたり、長期欠場ではチームのファンも困ります。
それと戦術面で、同一リーグのキャッチャーにピッチャーが全ての球種のクセを知らせるのは不公平でもあり、プロなら全部は委ねないでしょう。そこにも無理があります。かなり配慮が要ります。
そこらあたりを、気取られないぐらいの層の厚さで、面白い野球を見せてくれればと代表いは期待はしています。
大谷や村上、メジャーの野球を見ていると日本の野球もこれから大きく変わるかもしれないと期待はします。
個人的には高校野球はいわゆる犠牲バントなども禁止にして、全員が大谷や村上、柳田、山川を目指せせるようにすればいいと思います。勝つための確率論でもなく、精神論の指導や教育のためになってしまっています。それがために野球が楽しくなくなることは、競技人口が減るこれからの世代の野球の大きな課題です。
古い価値観での戦術に拘り、強行策でダブルプレイなどすると「あそこはバンドだ!監督は野球を知らない」と居酒屋でぼやく老人は日本中にいますが、それはボヤキは自由としても日本の野球もいつまでも「犠牲」や「スモール」ではいけません。大谷、村上あたりの世代が指導者になって大きく変わるところもみたいです。