どうする限界集落 高齢化 どうする日本

 旅行で田舎を訪れると都会の喧騒と比べ、のんびりしていて空気も食べ物も美味いので、田舎暮らしに憧れるときがあります。しかし、それは都会人のが田舎の苦労をよく知らずにいるだけです。

 観光で潤うほどのエリアでなければ地方の経済、インフラは厳しく、雇用など生活していく上でも厳しいものがあります。そしてさらに、過疎に悩む地域では高齢化日本の未来ともいえる厳しい現実、限界集落があります。

 限界集落げんかいしゅうらく)とは、人口の50%以上が65歳以上で、農業用水や森林、道路の維持管理、冠婚葬祭などの共同生活を維持することが限界に近づきつつある集落のことでです。国土交通省の発表では2015年度時点で全国に1万5568限界集落があり、今後10年以内に消滅する恐れがあると予測される集落は570、いずれ消滅する恐れがあるとみられる集落と合わせると、3,614集落になるそうです。

 正確な数字は多少ぶれるでしょうが、子育て世代が流入するという稀有な可能性がないと、どんどん限界集落は消滅します。

 そして消滅の可能性があるところでも、インフラにまるっきり税金を投入しないわけではないのです。なんとか頑張っている集団の高齢者に可能性を早めに立ち切れば、消滅は確実に早まります。見極めも難しいですが、東日本大震災の復興の護岸工事などは、限界といわれそうでもしないわけにはいかず、宮城県あたりは沿岸部の全市町村に防潮堤を作り終えました。正直、無駄とは大きな声では言えませんが、大金を投じて多くない人口を守っています。大きな津波が次に来るまでに消滅するかもしれないところよりに巨額を投じています。頻々と人やクルマの通る道路の、老朽化、インフラで不安なところは多々あります。

 財源が限られる中、コロナ対策、防衛費、子育て支援とどんどん歳出は膨らみ、インフラは後回しの印象さえあります。東名高速の天井崩落をきっかけに、一斉に全国で点検され補修が必要とされたトンネルでさえ放置されているところが多いと報道されました。橋や道路、踏切、鉄道、電気や水道のライフラインさえ今後利用者の不便はあっても放置を選択され、他の財源に回すインフラが検討されるでしょう。

 逆に言うと、それを考えないと国や自治体が破綻してしまいます。大量に負傷者が出た場合ん患者の優先順位を決めるトリアージでと同じです。福祉の考えでは難しいですが、すでに鉄道では過疎路線は協議されながらもどんどん廃止が進んでいます。JRも自治体も潤沢に資金がある情勢ではなく、そこにまわしていては本体の財政が成り立たないのです。

 自治体間の調整、民間企業に弾力的な支援など、何とか知恵を絞りながら地方を再生していく模索が必要です。

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