役所的仕事の簡素化を目指して欲しい

 法律やルールは具体的に細かく決め、それを周知徹底し、守ってもらわないといけません。何となく反対だからやらないということでは、不公平というよりも、対応が煩雑になりコストがかかってしまうからです。
 役所的な仕事での立場と、いざ自分が手続きをするなど市民の立場では思いも変わってしまいます。公平というのには限界があり、地域や年代によって、あの時、あそこでは良かったことがダメになるなど、対処が変わってしまいます。法律の施行がまさにそうで、道交法でも税法でもそうですが、先月まで許されたものが違反になることもあります。そして、不関知罪とも俗に言われますが、知らなかったから罪にならないということはありません。これは結構市民にとっては大変なことです。法律を知らないで罪を犯すことがあり得るからです。そして、犯罪にならなくとも。結婚、出産、定年、引っ越しや転職などさまざまな人生の転機で手続き、届け出が必要になり、それを怠ると給付をもらえないなどの不利益を蒙ります。
 しかし、役所の方、行政の方もしっかり理解を広めないと、市民は困ります。ルールはあっても、マイナンバーカードにしても電子化、デジタル化という問題もありますが、行政側の対応は微妙な問題を抱え、やはり杓子定規な面はあります。
 身分を確認し、住民票や免許証替わりになるのは便利なはずなのに、デジタル化と言うハイスペックにしたい思惑が入ると、ややこしくなっています。保険証というのは、写真が入っていないので、身分を確認する公的な証明としては、免許証やパスポートよりも弱いツールでした。免許やパスポートが無い方の身分証明として、マイナカードは重要でもありました。
 ところが、マイナカードにさまざまな機能が搭載され、ルールが厳正化されると、そこにまた役所的な杓子定規さが生まれます。
 マイナンバーで手続きの本人確認はマイナンバーカードでないといけないということがあります。もちろん最初の番号確認は必要なことなのでしょうが、12ケタの番号そのものを知っていることだけでは、手続きが進みにくいことが多いのです。身分証明が増えたことで、手続きの運用が複雑になってきています。
 今、免許証を携行していないと運転できないので、クルマの運転するには免許証を忘れずに外出する人は多いでしょう。今までなら、たいてい免許証で顔写真もあるので、本人証明となったのに、一度マイナンバーで手続きをするろ、次回もマイナンバーカードが必要という役所があります。これでは両方を携行しないといけないので、紛失すると面倒です。
 
 免許証のデータを入れ込むこともやるなら、私は早くすべきだと思います。いちいち利害のある部署や素人の反対を聞いていたらきりがありません。
 
 保険証も統合して、割引するなら、全医療機関でスムーズのできないと不便です。しかも転職や退職後の任意継続で番号が変わると、組合側がすぐ登録してくらないと、カードで受診できません。これは逆にマイナカードで保険証あり扱いですぐ保険ありで受診可能にすればよいと思うのです。一時的に無資格や未納でも全期間が国民皆保険でいずれ追ってでも保険料は支払いするはずなのですから、悪質な滞納の無い限り、以前からの紐づけ登録者はマイナカードで保険あり受診可能にすべきです。
 ここらの利便性を早く、マスタープランとして予定を示して、これだけ便利になり、行政の事務が軽減されることを説明しないと誰も納得しません。
 本来は、行政の事務や、書士などの資格者もどんどん必要なくなるのですが、結局雇用の問題を絡めて遅々として、そういう方向性が見えてこないのです。
 役人の絶対数は減らすのではなく、インフラ整備や、災害監視、福祉や介護で増えるくらいです。しかし、今の市民窓口の手続きや、行政書士、司法書士の手続き仕事などAI時代ではなくなります。公務員は既得の慣れた事務仕事を離したくはないでしょうが、多くの民間企業で書類の整理や編綴、経理や総務の一般事務などはアウトソーシング含めほとんど人員はいなくなっています。
 日本の行政が、スリムに効率的にデジタルトランスフォーメーションを迎えられるかは、これからです。

役所は杓子定規との批判に対して – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

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