年金の男女差1 早くもらえる女性 #年金の話

 地域の年金委員を拝命しているので、これから年金の話や、相談例などを時々書いていきます。
 私もようやく、今月から報酬比例部分の厚生年金を貰えるようになりました。
 ときどき、疑問を投げかけられます。「男女均等と言いながら、何で女性が先に年金貰えるの?」「男は損じゃない差別だ」というものです。
 実際に昭和34年生まれの私と同じ年代の男性は64歳からやっと、1年足らずですが65歳前に貰えます。図の下から2番目です。
 ところが、同級生になる女性はこの表の3つ上、つまり61歳から貰っています。
 そして、男性は昭和36年4月2日以降生まれ今62歳以下の人は65歳になるまで貰えないのに、同じ生まれ年でも62歳から女性は貰えます。
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 年金の財政や働き方の状況などで年金支給が段階的に65歳になるのは分かりますが、この男女差は何なのでしょう。
 女性の方が平均寿命は長いので、国が支払う年金も増えるじゃないのに何故と嘆く男性もいました。
 確かに、同じ会社に40年以上働き続けた独身の男女がいて今60歳を超えた年齢だとすると、何で!となります。
 ところが、当時のその年代の人が働きだし厚生年金に加入しだした頃は、年金支給は55歳でした。年金の受給開始は4年刻みで徐々に60歳に引き上げられましたが。当時も定年から年金受給までは、扶養や退職金、蓄えでしのぐ期間のあった人も多かったのでしょう。今よりは定年まで勤めあげての退職金の割合は大きい時代でした。そんな中、女性が勤め上げるケースは稀でした。
 50歳ぐらいは当時の概念は老人で退職される方も多く、定年は男性55歳、女性50歳だったのです。年金受給開始時期の差は、この時の差を反映しています。
 定年が60歳に義務化されたのは平成10年です。今50歳より下の人はもうそれが当たり前で入社されているので、男女差はないのです。

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