地震に火事 古い木造、保つなら防災とセットで

 元旦に起きた令和6年能登地震、観光客も多い朝市で知られる輪島の建造物が相当数全壊したり、全焼を伴う火災が発生した模様です。
 輪島市や珠洲市では消防が対応できるキャパを超えた地震による火災が発生したのではといわれています。
 狭い道路を挟んで、情緒のある佇まいの古い木造建築の観光地は、個々に限らず京都など全国にあります。
 そして、羽田でも飛行機事故で火災、小倉でも旧市街が大規模火災でした。私の住む京都の有名観光地、清水寺の二年坂でもこの正月飲食店から失火があり、死者は出ていませんが消防車22台が集まる大騒ぎになりました。
 一昨年の年末に、私の住む京都の太秦近くでも相次いで火事があり、1件は木造長屋が全焼していました。この時も狭い道路の奥まったところで、随分たくさんの消防車が離れた道路に停車して、難しい消火活動をしていました。近所の3階建て住居の壁は焦げ、周りの瀟洒な家の住民も恐怖だったでしょう。3戸が連なる長屋で住民が住んでいたのは1戸だけで、あと2戸は空き家で、木造家屋は解体され更地から、今は駐車場になっています。
 昔は木造が当たり前でしたが、今は燃えやすい長屋、それも管理もぞんざいな空き家が近所にあることは不安で、治安としても防災上も危険です。
 観光地の木造建築も、風致地区だからとか、古い民家や町家を残すのはいいですが、今回の地震などで大火災につながっては元も子もないです。観光や街並みを重視するなら、防災は自治体と関連業者がしっかり防災の計画を立てていないといけないでしょう。
 これは、東京などよりも地方都市の方がシンプルでまだやりよいのではと思います。財政面だけが問題ですが、インバウンドがさらに進み、人がもっと増えてからだと二進も三進もいきません。
 京都も市長選がありますが、古い町並、木造住居も多く、こういった防災も含め、さまざまな論点があるでしょう。
 これから、古い家で老いていく高齢世帯は増えて、失火などの危険性は増大します。自覚のしっかりした人やサポートできる人がついている人ばかりではありません。高齢化社会の街の大きな課題です。

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