北陸新幹線 敦賀~大阪 日本の未来へ2

 北陸新幹線新大阪延伸は、まず私が生きてる間2050年でも難しそうです。後述の西九州新幹線ともども、整備新幹線の三セク地元負担のルールが杜撰で、だんだん新幹線網が伸びるに従い問題が多いことが浮き彫りになってきました。
 北陸新幹線の新大阪への最終ルートはまさに紆余曲折、迷走に次ぐ迷走の末、悪手の選択をしています。
 これは元から無理筋もあるのでしょう。そもそも新大阪まで延伸するとして、最もコストの高い最後の京都~新大阪間には新幹線も在来線も大手2私鉄が走っていて、地元にとっては環境悪化させ、自治体が負担してまで本当は要らないのですからコトは厄介です。
 東海道新幹線などは既設の新幹線です。そして本来は整備新幹線は地元負担や並行在来線の切り離しをしても、地元に恩恵を与えるためにルールを決めています。
 現在決定した敦賀から小浜を経て京都府北部の南丹美山等を通り、京都に至り市のその後東海道線などよりは南に回り、松井山手を経て西進して新大阪に至るものです。
 京都に大深度で地下水や環境、残土などの問題と、お金の負担を強いてまで京都駅を通りたいのは採算に乗せたいJRの思惑です。京都市民は先の市長選挙でも全く望んでいないのがわかりました。
 それ以前も米原ルート、舞鶴~亀岡ルート、湖西線ルートとさまざま浮かぶ沈むものがありました。
 小浜市にとっては悲願は間違いないですが、現在は閑散ローカル線の小浜市で敦賀や舞鶴とつながる「海の奈良」とも言われる門前町ですが人口3万の市に過ぎないのです。速達の「かがやき」が停車するか不明ですが、それはなさそうですし、敦賀から延伸して東京へは最も遠い直結となる駅です。
 ただこの開業時期になると、新大阪に出て東京へはリニアで向かう方が早いという環状線としては矛盾が生じます。
 その先の京都以南、本当の意味では新大阪に至る最後の中間駅、松井山手駅に至ってはそこから北陸周りで東京は皆無でしょう。ここは京田辺市という大阪や京阪奈学研都市のベッドタウンですが、市民も寝耳に水で別に新幹線を欲していたわけでもなく、大阪に新幹線通勤するほどの距離ではなく、JR学研都市線の快速で十分用を足りていたのです。
 確かにお国のためとはいえ、これで京都府や京都市、京田辺市の税金が使われるなら、憤懣やるせないと感じます。
 府県を通るから新駅を作れば喜ぶだろうというのが間違った方向に強引に押し付ける無理筋でした。
 府北部の舞鶴や亀岡を通るルートが没になり、京都府の国会議員が京都の面子を保つだけのために決めた松井山手ですが、小浜に比べても観光地としての要素はなく、北陸に行く人にしろしれていますし、まして他所から新幹線でくる街ではありません。
 それならやはり。小浜~舞鶴~亀岡~新大阪で良かったのです。
 地図をよく見てください。整備新幹線の枠組を無理強いするため、すでに既存東海道新幹線の京都にくっつけるのは変な話になってくるのです。こんなおかしなことで、国とJRが手を打ち、一部議員とだけ打ち合わせ、地元の市民無視で進めるために決まりかけて、やはり反対でどうしようもなくなるのです。
 少し考えると、この環状ルートの最後をひっつけるのは「整備新幹線ルール」の適用は難しいことが分かると思います。
 無理で意味のない失敗が明らかな現行決定ルートは、いくら景気対策の公共投資でも無駄です。
 鉄道ファンでなくとも地図を見て少し考えれば、完全な大阪への環状はあきらめ、ここはやはり米原止まりに修正で、そこで完結、大阪延伸なしという結論になると思います。
 整備新幹線計画にすらないですが公共投資で地方を救うなら、四国、山陰、羽越とか本当に新幹線がいるところに、お金は回せばいいです。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください