京都を代表するお祭りの祇園祭が今年も前祭の宵山、巡行と賑わっていました。友人知人も地域で支える役目をしたり、見学にかけつけていました。相変わらず、地下鉄から大変な混雑でした。
参議院選挙も投開票まじかで、みなさん大変な暑さと突然の雨の中、ヘビーな活動です。もちろん、日々仕事など日常を頑張る人も暑さや、何だかんだ息苦しい夏です。
京都のことをよく知らない他の地方に住む鉄道のファンから、「北陸新幹線延伸の乗り入れ、大深度工法で京都の地下水の問題とかで京都市民はすごく反対してるんですね?』と言われました。
しかし、北陸新幹線延伸に反対する声はそれなりに聞きますが、個人的にはそれほど感じませんし、大部分情報の間違いや煽られてのものです。
今さら新幹線はこれ以上要らないという話とで今のオーバーツーリズムの弊害と混同だったり、市の財政を鑑みこれ以上負担が増えても困ることなどが錯綜して、本当は水が主な原因ではないです。京都には鴨川が流れ、飲料水は琵琶湖からの疎水で賄われています。確かに、市内各所に名水の湧き出ているところもあり、伏見の酒造会社はその水で清酒を作っていることはあります。しかし、大手酒造会社は、別の県で製造や桶買いを貰っていますし、拘りもわからなくはないですが、大深度工法イコール地下水の枯渇ではなく、ほとんど杞憂です。
手術で動脈に針かメスで傷がつき、大出血して死んでしまうようなイメージが飛び交っています。むしろお腹を大きく切り裂いた回復手術ではなく、内視鏡で負担なく慎重に進める最新の手術のイメージです。何度も回復手術しても大出血しなかったのに、今度は内視鏡をしかも慎重に進めるのに、大反対というのは政治的な嫌がらせに感じます。
一応は国が決めていることを「お金がないから」とは言いづらくて「京都は『水の都』で地下水を使って、和菓子や清酒を作っているので枯渇すると大変」などと煽り、京都仏教会まで絡んで、北陸新幹線延伸小浜ルート反対に便乗しているだけの気がします。
すでに京都には戦前から新京阪(現在の阪急)の地下線が掘り進められ、河原町まで延伸、京阪も七条から三条を地下化し、さらに出町柳までを延伸しています。そして、地下鉄も南北の烏丸線が昭和の終わりには市電に変わりできた後、平成の間には御池通に市内東西を貫く東西線も完成しました。これらの時代は開削工法と言われ、地上から大きな穴を掘って圧縮して線路や駅を作る旧来のやり方で、時間もかかっていました。私の実家近くの二条城の南側も長く時間をかけていました。
最近の地下鉄はシールド工法といい、円筒状のマシンが地下を掘り進むやり方で、地上に現れないため、随分早く工事はできます。これだけ考えると、すでに書いたように、これまでさんざん地下線を掘っている京都市内で、大深度でシールドマシンで掘るのに、何で今度だけ水の問題で大反対するのか意味が分かりません。
リニアの都市部や北陸新幹線延伸はこのシールド工法で40メートル以下の大深度を掘るやり方で、土地所有者の承認なく進めることができるのです。
このやり方の方が、立ち退きや迂回渋滞もなく工事が楽なのと、地下水への影響も少ないとされています。
そもそも高度経済成長期以前に、土地買収できた東海道新幹線などに比べ土地の買収はリニアや整備新幹線で、都市部に乗り入れる場合大変なコストでしたが、そこをクリアできたのです。
京都市は別に、堀川通の五条から十条まで地下トンネルのバイパスを作ることは昨年決めていますし、その他にも雨水を貯めコントロールする地下幹線や、商業施設も地下にあります。
大深度工法に関して、町田や福岡で陥没があった例で不安と騒がれますが、要因は複雑で特定できないものですし、大部分の地下施設の上や周辺が都会では不安になりますが99.9%の他の所では何も起こっていないのです。
京都仏教会が北陸新幹線延伸乗り入れに反対と書くと、京都のお寺がこぞって反対に聞こえますが、清水寺や金閣寺の有名観光寺院だけのグループで、多くの檀家を抱える一般のお寺は別です。
福井の永平寺はじめ、北陸地方にはつながりの深い寺社が多く、今は直通特急も無くなり不便になっていますから、小浜経由の延伸は待望されています。
そして、写真であげた小浜市のお祭り。「小浜放生祭(ほうぜまつり)」は、380年以上の伝統を誇る、小浜市八幡神社の例大祭で、県の無形民俗文化財に指定されています。祇園祭に似た、神輿や大太鼓・神楽・獅子・山車などの演し物が2日間にわたり旧小浜町内を巡行し、芸や囃子を披露します。
ひとつの祭りに4種の演し物が出る、全国的にも珍しいお祭りです。県外から多くの観光客が訪れる若狭地方最大の秋祭りです。
とはいえ、小浜市の人口はたった3万人、市政の規模としては小さいもので、周辺を合わせても過疎地域が増え、祭りや寺院を支えるのも大変だと思います。
祇園祭はじめ、京都の文化や行事を支える方々のご苦労も知っていますが、100万人以上いる大都市で、ファンドをするにしろお金の集まりも違います。
私は京都の賑わいを見ると、少し分けて上げたいの想いもよぎり、北陸にも魅力ある場所や祭りもいっぱいあることを知って欲しいです。
「海の古都(奈良とも京都とも)」言われますが、観光で行くにはJR小浜線は本数も少なくアクセスは厳しいです。新幹線ができ、京都や大阪と短時間で繋がると、ビジネスや観光の掘り起こしが可能なポテンシャルはかなりあります。その経済効果はとても大きいので、既存の米原駅にいまさらつなぐのとは比べ物になりません。公共事業とはどうあるべきかの使命は何か意味を考えさせられる問題です。
すでに東海道新幹線のある米原は今さら発展もないでしょうし、JRも滋賀県も反対であれば実現はハードルも高いし、作る意味がないのです。
米原ルートが近くて安価にできると思いそちらにしたらとまで勝手いう政党までいましたが、思考が浅いとしか言えません。
新大阪・京都からこの小浜、敦賀、その先の福井、金沢、富山からつながるのが北陸新幹線の完成形です。
東海道新幹線と最終的には並行代替機能もあり、東京と新大阪で双方つながるようなケースは初めてで、何とか政治的に地元負担も例外的なものを設けて、早期の実現に動いて欲しいものです。
昔は騒音や振動と言った公害が問題にされましたが、高速車両技術が改善し、トンネル採掘技術が進みクリアされた面もあれば、陥没やら水の問題とか新たな可能性への配慮も求められるようになりました。井戸水の枯渇など可能性への補償というのは、リニアの問題でもそうですが、公共事業と個人の生活を補償するのは完璧はないだけに、前もって補償するのも難しいところです。
元々鉄道事業は立ち退きなど、反対する方の気持ちを抑えないといけないものでしたから、JRや国はしっかり頑張って欲しいものです。
京都にとっても、永平寺のある福井など北陸とのつながりが便利になるのと、格差のある北部の発展、舞鶴、橋立経由の山陰新幹線への布石にもなるのです。
だから京都の人も、昔の時代の技術よりもはるかに環境に配慮した工法に対し、科学的根拠のない印象で反対に与するのは避けて欲しいです。
これはリニア問題の静岡県他の人に対してもそうです。ことに静岡県の場合、デメリットしかなくメリットはないと言いますが、元々奇妙な県境の引き方で、全く人のいないはみだした県域の山地を通るだけです。たまたま大井川の上流に位置するだけで、国や他の県から見れば難癖をつけているとしか見えない感じです。すれ違いざまに肩口に掠った程度で胸倉掴まれるようなものです。
確かに水が枯渇するかもしれないという不安はあるでしょうが、良く調べると大深度でその可能性はゼロ近似、非常に低いものです。ただ完全ゼロなどとは証明できないのが科学、工学の難しさです。
こういったあたりは、大深度工法の技術書や理系の方にもっと、フランクに確かめるべき点が、どうもJRの態度とかで頑なに感情的になってしまわれています。
しかし、結果として工事が遅れるのは1年で下手すると何千億という利益を損ないます。国であれJRであれ、最終的に蒙るのは、反対で工事を長引かた人以外の日本人です。一部のゼネコンだけが契約料や事務所を立てている間は儲かりますが、その他は地元も国もJRも負け負けの関係です。
よく当地に住んでない人がそういうな、当事者はやはり心配だと返されますが、第三者だからこそ、技術的な本も読み、無茶なことをしているわけではないことも冷静に解ります。
京都もそうかというと、こういう時には、一部の政治からみで何でも反対という世論を煽る輩もおり、マスコミも面白がって取り上げて何が真実かファクトチエックが難しくなるのです。
国策に抗うなど、昔なら非国民で厳罰です。権利を主張するのは自由な人権の時代ですが、それだけに国全体の決め事が進まないので、みんなでもっと勉強することが大事です。ネットは自分が思う方向のサイトを次々と関連で勧めますから、まず冷静になって、図書館などで調べ直すことを私もやっています。
万博では未来社会に心をときめかせ、能登の地震には復興を祈る人が、未来の世代を慮る人が、新幹線やリニアには妙に我利に拘り、心を狭くしている場合が多いように思います。
京都の人、都人(みやこびと)は本来新しいもの好きで、他国との交流も好きで、交通の要衝として、旅人を歓迎する度量があったはずです。また旅の拠点、ハブ機能を他の街に譲ると、衰退につながることも、他の古都の流れを見ると分かります。
万が一にも、小浜ルートが無くなった場合、京都の人がふるさと増税でもファンドでも良いので、小浜を少しでも支援してあげて欲しいものです。