命の橋がつながっても

DSC_0608_TEMP

 かつて私は20代の若手社員の頃、昭和59年広島県呉市に赴任し、呉市内と一部周辺の音戸大橋でつながっていた倉橋島、能美島まで営業で回っていた。現在は平成の合併で倉橋町、音戸町なども呉市に編入されました。当時「島」と聞いてどんな過疎の集落かと想像しましたが、本州とそれほど変わらない田舎の風景でした。
 船でないといけないところと違い「橋」でつながることは大きい意味があるとは思いました。


 私も海から遠い盆地生まれですし、内陸の県や有人島の無い県関係の薄い地区の人には「島」に生活する人の願望、医療や教育や大きな商業施設とのつながりへの渇望はなかなか想像がしにくいものです。
 昭和から平成になって、本州と四国が3つのルートでつながり瀬戸内の島のいくつかに橋ガつながりました。その詳細を元々本州に住む人にはあまり知らないと思いますがつながった嶋の人は喜び、他の島の人は取り残された思いだったでしょう。


 とびしま海道と言われる安芸灘諸島連絡架橋は呉市東部仁方から6つの橋を渡って、北前船やドライブマイカーのロケ地でも有名になった大崎下島、汐待ち風待ちの港「御手洗」地区があります。
 さらにもうひとつの橋を渡り愛媛県の岡村島にはつながっていますが、その先いくつかの島をつなぎ大三島まで繋げないと四国には行けません。
 確かに御手洗地区や、岡村島はクルマを飛ばせば、ドライブマイカーの西島秀俊演じる主人公と寡黙な女性ドライバーがたどったルートで1時間ちょっとで広島に通勤できます。首都圏では考えられないスゴイ景色からのドライブ通勤ですが、現実味は薄い気がします。
 大崎下島で2000人、レーモンド松屋氏の名曲「安芸灘の風」の舞台にまなった岡村島には実際には300人しか住んでおらず、それも昭和の末からは何分の1にも漸減しています。
 その島の小学校に生徒が3人、校長、教頭、担任、副担任、英語、体育、用務とスタッフのが多く、廃校の便りもそう遠くはないでしょう。

DSC_0621_TEMP第二音戸大橋

 島に命の橋がつながり、いざというときクルマで本州の病院に行ける!
 それでも過疎が止まるわけではないのです。映画のロケで話題になっても、コンビニやスーパー、大手ドラッグストアやホームセンターが来るわけでもないです。
 都市との格差はむしろどんどん令和になって広がっています。
 呉にほど近い音戸大橋でつながった倉橋などは第2音戸大橋ができるほどで、人口の減少はさほどではないです。やはりある程度の近さと元々の人口規模
 橋のつながっている島でもこれなのです、つながっていない島はもっと厳しいでしょう。
 首都圏や都市部が、働き方や生き方を変え、風光明媚な島からのワークがもっとできるようになれば活路は開くのかもしれません。

美熟女?高齢でも楽しめる時代

 演歌歌手の藤あや子さんが60歳にして、ビキニ姿の水着写真集を出されました。何とも見事な美しい肢体と色気に驚かされました。
 少し前には宮崎美子さんも、40年ぶりぐらいにビキニ姿を還暦を記念するように披露されていました。
 今の若者には母親か、それ以上の年齢の女性の水着写真など、興味もないかもしれませんし、感じ方は人それぞれです。私でさえもう少し前、山本リンダさんや小柳ルミ子さんが熟女写真集を出した時、当時彼女らも40代を過ぎて、いろいろ改造したりして世間が騒ぐほど興味もなかったです。
 当時の40代に比べても、今の藤あや子さんとかは自然体に見えて、健康な色気でキレイです。

 女優さんでは今やかなりの人が50代、アラフィフといわれながらもバリバリの第一線です。競争や淘汰は激しいでしょうが、活躍が目立つ人は本当に年齢不詳です。

 私の元の会社でも、驚くほど美しい50代の同僚はいました。もちろんそのお金の掛け方もありますが。
 男女問わず、老ける人もいますが、若若しい高齢者は増えています。

 かつては人生50年で定年も50歳や55歳の時代があり、寿命そのものが60歳前後だったのに驚きの高齢化です。一部でそれを謳歌する人が出だしたのです。
 雇用とかいろいろな面で60代がキワモノではなく、自然に働き遊び楽しめる社会になればと思います。今の感覚では70代のビキニはさすがに無いのではと思いますが、20年もすればわかりませんね。
 

広島を訪れ平和を祈念し、#戦争#核

DSC_0424

 連休に中国地方を旅していて、鳥取から福山、鞆の浦、尾道、呉と周り、最後は広島駅から新幹線の予定でしたが、広島の路面電車も久々に乗っていきたいとも思い、やはりここを素通りするのはいけないと平和公園、原爆ドームと改装された平和祈念資料館を訪れました。連休中夜8時まで開館というのも、何だか「見ておけ」という運命なのかと磁石に吸い寄せられる鉄粉のごとく、見学に入りました。

紹介mvから


 CGなどの技術が進みリアル感も増し、本当に重く暗い史実がそこにはあります。旅の疲れも増し頭が痛くなり吐きそうになるほど、心身に響きます。人類の罪というのか、非業によって生まれた悲しいもので胸がいっぱいになります。
「熱い、熱い」と叫び 「水を、水を」と叫び壊れていく人々は、自分の係累、父や母、祖父母、子供たちか自分自身なのかもしれないと感じさせます。

 日本に原爆が落とされたのは、日本が侵略戦争をして、アメリカを奇襲で攻撃したから自業自得の面があるという自虐史的な理解には私は絶対うなずけません。日本が細菌や毒ガスの生物兵器を研究していたからと、アメリカの免罪的言い訳も後付けでまったく正当性はないです。
 どのような局面でも、こんな大量破壊兵器は使われてはいけない。核攻撃は昔も今も許されてはいいけない禁じ手の戦術だったです。

 ともすれば「核」を保有することが大国の防衛の要とされ抑止力と言われ、相手が核のカードを切ってくる可能性がある以上、戦略上持たざるをえないという冷戦時代からの理屈がまかり通ります。
 ロシアのウクライナ侵攻を機に、日本も「核共有」や「核保有」という議論さえ出てきています。
 原爆の被害の実相を世界の人々に伝え、核廃絶と世界恒久平和に寄与するというヒロシマの心をこの施設を見学して、もう一度見て欲しい人達が多いことです。

 どんな悪い国であっても、核による戦争、核攻撃で先制する戦争も終結させる戦争もあってはならないのです。

 アメリカの元大統領オバマが来た時警備が大騒ぎになったと誰かが言っていました。
今、日本の首相はこの広島の出身です。G7サミットをこの地で、世界の首脳にヒロシマの教訓を理解してもらい、平和を祈念してもらう。

 お花畑のような話と、非難する人もいるでしょうが、世界の指導者は相手を尊重し、話し合い信じることです。悲しみや怒り、裏切りや争いや憎しみだけで世の中を動かしては不幸しか生まないのです。
 一人一人の死が重いように、一人一人の微笑みも信じる心も、優しい心も重いはずです。平和を祈る。死んでいった人たちへ少しでも報いるのはこれからの平和です。

朽ち果てゆくのか地方の公共交通

 初春から5月の連休は立夏となります。

 私は鉄道ファンで主にローカル鉄道乗り鉄と廃線跡探訪が好きな趣味で、歩き回る方です。どうしても地方鉄道の赤字や苦境、廃止の噂には胸を痛めます。
 何とか地域のためにも存続、赤字からの脱却と願うものでもあるし、できるだけ乗りにいくのとグッズなど購入して応援もしています。


 廃線跡探訪は産業や文化の遺産として、これも地域の歴史を知る上で大切にして欲しいものと思います。
 そのため、クルマよりは鉄道やバスで近くまで行きウォーキングというケースが多いのですが、地方へ行けば行くほど、電車の本数やバスの本数が少なくまたコロナ禍以降減便されています。負のスパイラルがおきています。

 廃線跡まで歩いたり、バスに乗ると本当に人が少ないのに愕然とします。そしてバスに乗っている人の年齢の高いことと敬老証のようなパスでほとんどの人が現金は払いません。これが日本の地方だし、未来の日本全体の構図なのかと思います。

 整備新幹線の並行在来線の三セク化、赤字のJR路線、大手私鉄の不採算線区の分割三セク化とその後の経営困難など地方鉄道も厳しい中、頑張っているところもあります。

 人口規模だけではない何らかの要素で街が栄えたり生き残ったりしています。大都市でも公共交通が大赤字の場合もあります。
 昭和初期から我田引水のように引かれたいびつな交通網、JR民営化分割時の問題など、これからに禍根を残すものもあります。


 地域密着とアイデアなどの経営センスが必要不可欠です。
 ドル箱路線や企画グッズでもなんでどこかで儲ければ少々赤字の線区があっても文句はいわれません。ただドル箱の都市圏で稼ぐと地方のサービスや安全管理は手抜きになります。そういう面では鉄道やバスの会社はある程度のスケールがいりますが、JRのような大きさまではいらないと思います。JRは北海道、四国に限らず西日本なども内容は良くなです。もう少し地域に寄り添い、ファンドてきなものなど、アイデアや工夫をするには小さな単位が必要だと思います。

 大都市の若者、現役世代が地方と高齢者を支える日本の縮図がここにもあります。

イビチャ・オシム監督 動乱の国のスポーツの英雄 

 サッカー日本代表監督でその戦術や哲学は歴代でもピカイチだったオシムさんが亡くなられました。
 旧ユーゴの中でも厳しい情勢だったボスニア・ヘルツェゴヴィナの出身で戦争と政治に翻弄された人生だったとも振りかえているメディアもありますが、さまざまな戦術や生き様の中にも平和な日本を愛していた姿もあります。
 民族を超えて多くのサッカーやスポーツを愛する人に、オシムの言動や指導とその人柄は注目され、尊敬さていました。
 「ライオンに襲われた野ウサギが肉離れするなどあり得ない」
 という名言も日本サッカーの生ぬるさを厳しく諫めました。


 私の住む京都太秦に国内ただ一つのスロベニア料理のレストランがあり、旧ユーゴ出身で京都大学を卒業され日本に定住されたシェフもおられます。日本にとってはクロアチアのストイコビッチなどサッカーが有名な程度で、大きな動乱があってもそれほど注目されたことはありませんでした。
 

 このところのウクライナ情勢で、この5月3日の憲法記念日でも世論調査で、憲法改正やむなし、自衛隊を軍隊と明記して、敵基地攻撃を可能にし、防衛費のGNP2%超えを許容する世論の割合が増えています。
 ウクライナばかりがこれだけの騒ぎになり、シリアやアフガン、オシムのいたユーゴスラビア、ミャンマー、などはなぜ注目されなかったのか、私には疑問です。
 内戦だから、巨大国が他国に攻め込んだインパクトと違うとも言われますが、問題にすべきは戦乱があり難民や被害者の数ではないのかと思います。内乱が自業自得とも思っているのでしたらそれは違います。民族の対立には必ず、戦争を陰で操り煽る大国の動きがあります。
 紛争の火種があり、戦争しても正義を貫きたい世論を焚き付けられると、悲劇が始まります。
 外国に長い外務省の有人曰く、日本が平和で外国から好かれていることに間違いはなく、また敗戦を経験してすぐに近隣諸国に突っかかって紛争になる可能性がないことは素晴らしいことだそうです。

 ユーゴの悲劇はモザイクのような連邦国家が要因です。多くの民族が共存し、あるいは国境を越えて同一民族が別の国家に多数住んでいるということ、領土や宗教などで譲りがたい紛争の火種がある場合がその対立の最終手段として戦争があるのです。

 ユーゴスラビアのケースもアフガニスタン、シリア、ミャンマーなどのケースがすぐ日本にあてはまらないのと同じように、ウクライナのケースは日本にあてはまりません。
 軍備だけ拡張して、戦争が始まってしまっては勝つか負けるかはわかりません。日本は先制攻撃ができない戦いを強いられますから防衛力は無傷でいるのは物凄い大差をつけないと守り切れません。ケンカは先手必勝なのと同じです。日本がぼこぼこに殴られないと、安保条約で米議会の承認を受け米軍が助けに来ないでしょう。
 今の情勢が本当に危険なものなら、憲法改正は待ったなしですし、防衛費GDP比2%超えも今すぐでしょう。5年とか言ってるのは危機でもなんでもないからです。防衛費は比率ではありません。必要な更新時期があれば超えるときもいりますし、無駄な税金を予算ありきで捻出するものではないです。

 台湾の情勢は油断はできませんが、今すぐそれでも中国が軍隊を派遣する情勢ではありません。
 
 今の日本のまわりにすぐ戦争になるような問題はありません。今後ともその芽を摘む方向でいいはずです。

憲法記念日に思うこと

SNS上いろんな意見が錯綜しますが。100%その人に賛同できるというのはそうそうないです。
というか、まずないです

100%賛同してしまうというのはとても危険です

おおよその考えは同じだけど、違うところもある。

それが普通ですね。

戦争について、憲法について、その他いろんな政治や社会の議論、相手の主張していることすべてが正しいと思ったことは一度もないです。

 政治の問題、コロナの感染対策やワクチンにしてもそうです。何でも諸説ありますし、どんな意見にも一面の真実の情報や知らなかった事実はあります.

 憲法を変える国民投票なんてそんなものです。
自分で判断して行動できる方はいいのですが、不安を強く感じてしまう人などは、ある特定の思想だけを信じてしまう方も多いです。
 危険というのか、どうなのか民主主義の弱さなのか強さなのか、難しいです。

しかししばらくつきあっていると化けの皮が剥がれてきたりする。議論して勝っても負けても、結果として主張したことが現実の場合、何だか気まずいですが、それ言った通りだとは言いません。主張通りでなくてもなって欲しくない現実はあります。

ウトロ平和祈念館を訪れました #在日の厳しい運命

 2022年4月29日にオープンした京都府宇治市伊勢田にあるウトロ平和祈念館を訪ねました。
この写真はその祈念館の屋上から南側、自衛隊の大久保基地を見ている光景です。
 ウトロ地区は在日韓国人地、戦前飛行場を造るため集められ敗戦後、韓国に戻らなかった人達が居住していたところです。長い間、上下水道も通らず、立ち退きも強いられ差別と貧困に苦しんだ人達がようやく令和になって再開発をされ、祈念館にその事実、経緯を刻まれています。

 私は15年ほど前、東北から関西に戻り宇治市大久保に住んでいました。その時伊勢田のウトロ地区の様子は実際に見聞きしました。21世紀になっても立て看板でいろいろな問題を訴えるその住宅群は正直異様に映りました。
 京都に住む人でも知らない人もいるかもしれません。知って目をつむっている方も多いかもしれません。サッカーの日韓W杯、韓流ブームもありましたが日韓の関係はなかなかいい方向には進まずむしろ悪くなる一方です。
 昨年もこのウトロ地区の看板にヘイトクライムによる痛ましい放火がありました。

 私は政治的な問題は常に中立で、どちらかの肩を持って相手を攻撃することは好きではありません。歴史は勝者や国により歪められます。それぞれの主張には主観が入り、恣意的なものになりますから、私は常に片方によらず両方の可能性を考えます。
 この施設で語られ、展示される日本特に戦前の日本が全て正しいとは思いません。いわゆる左翼系の自虐史型日本史へ誘導する錯誤の可能性もあります。しかし戦後の復興の後も日本政府の行政が動かず日本社会が差別や偏見、非協力な無視が続いたことは事実でしょう。
 日韓や在日の問題、歴史も含め改めて知ると私は知っているつもりで勉強不足でした。

 ウトロの経緯も詳しくはなかなか分からないものです。
 知らないことが人々の嫌悪の感情を産み、ヘイトに繋がっているのではとも思います。
私自身も、在日の人がなぜ本国に帰らなかったのか、帰ったら良かったのではと単純に思っています。実際に帰国支援事業もあったというい事実を持ち出し、【不法滞在だから仕方ない】という考え方をされる人もいます。国や法律が正しいのか間違いのかではなく、救い切れないものがあり、それぞれの考え方がありそこに不幸が産まれました。
 では差別やヘイトが許されるのか、今ウクライナの難民には手を差し伸べたいという方がたくさんおられます。誰も好き好んで異国に住みたくはないはずで、まして上下水道もない買い物もままならないところで住むのに何らかの事情はあるでしょう。その経緯を詳しく知れば仕方なかったと分かることもあるでしょう。また法律を盾に分からない人もいるでしょう。


 いわゆるネトウヨという人の在日攻撃は未だにあらゆるところで止みません。在日の人の中に日本社会で成功した有名人、財界人も多くいる中で、それをあげつらい並べ上げて何が証明され何が楽しいのでしょうか。

 厳しい条件で努力され成功された人は認め、恵まれない人はとことん罵倒し罵詈雑言を吐くのが日本人のやることでしょうか。

 愛国心、真面目な法律や秩序のためか、公益や私益を拡大する使命感のためか、日本人は時に優しく、時に残酷にまっすぐ進みます。

 日本人は美しい花を作る手を持ちながら、一旦その手に刃を持つとどれだけ残忍極まりない行いをする(帰ってきたウルトラマン33話「怪獣使いと少年」)

ゴールデンウィーク

 2年あまりコロナの影響で旅、本格的な鉄分補給もできてませんでした。

 コロナ禍に苦しむ人、世界の紛争や貧困を見ると国内の移動も不要不急の贅沢にも思えますが、やはり人は旅することが好きなのです。

 乗り鉄&廃線跡が好きなのですが、ラストランやリバイバルランはそれほど好きではなく撮り鉄ではないのであんまりこだわりはないです。
 あえていえば【廃線跡】というのは、時代に流された真実の情景です。リバイバルランとかラストランに群がるのはただの郷愁だと思うからでしょうか。ただ乗るなら設備のいいこじゃれた新型車両の方がいいです。

バブル期ではない日本こそ深刻

 未だに日本はアメリカや西側諸国のATMと言われ、軍事援助はできないお金は払うが感謝はされない国のようです。
 30年前にもなるバブル期直後の湾岸戦争と違い、日本は少子高齢で人口もGDPも先細りでお先真っ暗、他国を助けてる余裕などないのです。
 もはや湾岸戦争ですらかなり過去のものになり当時の政治トップはとうに死去か引退もしくはロートルです。報道や評論家も当時から今も第一戦は希少です。朝鮮戦争やベトナム戦争となると完全に生まれてない人も増え、最近の中東情勢でも中身がわかる人は少ないのです。

【戦争がどうして起こるかわからない‼】という世代の人達が、ロシアのウクライナ侵攻の報道を受けてやたらと不安になり冷静な判断を失っています。
 恣意的な過剰報道があるのか、フェイクうんぬんは抜きにしても、この反応が視聴率がとれ一般にうけているためにマスコミは連日さらにこのネタをかぶせて煽ります。アフガンやミャンマーなどの国に比べなぜか日本人にウクライナは身近に感じられてます。
 恐ろしいとされる構図はプーチンという独裁者のならず者国家がいきなり独立国の他国に戦争を仕掛けて侵攻し、市民や民間施設を無差別に攻撃しているという【恐怖】です。
 これが【理不尽なものへの怖れ】につながり、力による現状変更を許してはならないという原則を掲げ【反ロシア】一辺倒の世論となりました。これを許すと力による現状変更をしそうな中国が台湾、尖閣列島、沖縄にも来る!ロシアは北海道にも来るともはやトンデモ理論と呼べそうなところまで飛躍します。
 そして防衛費のGDP2%以上や、自衛隊の違憲解消、敵基地や指揮系統への攻撃、憲法9条改正もやむなしと護憲やリベラルの方まで押され気味です。
 私自身は防衛費というのは効率を考えながら精査し是々非々でGDP比だけに拘らす拡充が必要な時なあるとは思います。しかしこんな雰囲気だけでなし崩しはちょっと問題です。
 少子高齢の中、GDPはシュリンクする一方であり日本は軍事大国とまともにやり合える国力はありません。兵役もなく、ドローンなどの先端メカだけで戦争に勝てるすべがあるのなら相手も同じです。日露戦争、日清戦争で勝ち大東亜戦争の緒戦で勝ち続けて、アメリカや連合国に負けたのは兵站や戦略のミスだけと思っている世代は、戦争もありという人も一部います。
 人口が15倍くらいあり毎年増える中国にはGDPでも金額でも軍事費割合でも大差をつけられ正面から戦えるわけはありません。しっかり鍵をかけて防衛して警備会社と契約はしていても、こちらから喧嘩をふっかけることはあってはいけないです。
 【ウクライナの事情はすぐに日本にはあてはまりません】残念ながら台湾はウクライナに近い状況にはなり得ます。
 その時のため日本は中国とも関係を良好にしいておくことが大きいでしょう。


 まず戦争が勃発するには国と国の領土や経済などの決定的亀裂しかありません。
領土が隣り合っていれば地政学的に戦争になりやすいとは言われます。過去にも戦争はありましたが、今中国はロシアとは良好な関係です。インドとももはや戦争はなさそうな経済関係です。ドイツとフランスもかつては戦争しましたが今は良い関係でしょう。日本の外交はこういう関係の国を増やすべきです。長年近隣国でも中国は朝鮮やビルマやベトナム、タイを属国にはしていません。


 まして今のロシアとの断交でさえエネルギーや穀物でこっちが苦しむのです。中国と揉めると日本はたちまち戦争以前に経済で干上がります。戦争の心配以前の問題で、日本の産業、消費、経済の3割くらいが成り立たなくなります。8~9割が中国産というものが今でもあり入ってこなければ作れない流通できない、10倍の値上げになるとかの打撃の者が多いのです。アメリカは安保で助けてくれる可能性はあっても経済を救うわけではないのです。
 だから戦争の心配はしなくても、外交の心配が先です。

昭和の日

 昭和の時代は1926年から1989年まで63年あまり続きました。今の日本の人口構成でこの間に生まれた人はまだ7割以上を占めています。戦前となると77歳以上の後期高齢者となり、戦後すぐの第一次ベビーブームの人でさえもう高齢者となっています。一番若い昭和生まれが33歳なのですから、時の移ろいとともに日本の人口を占める高齢の割合に改めて愕然とします。
 第一次ベビーブームから最大の第二次ブーム、団塊の世代を経て、出生はその後激減します。昭和の終わりの手前までは正三角形に近かった人口ピラミッドは、縦長で上の方に太いいびつなバランスの悪い形になります。

 日本では戦争は遠いもの、語り継がれる昔になってしまいました。戦後生まれの私でさえ、直接の体験はなく60歳を過ぎているのですから、その下さらにその下の世代にとっては伝言の伝言です。もはや正確というよりは画一的なもの、恣意的だったり情緒的なものに左右されやすい話になっています。

 間違いなく戦中、戦後すぐの日本は最も不衛生で貧しく食べ物にも困っていた時代でした。そのなかで何とか高度経済成長を成し遂げて平成、令和へ今の飽食とまで言われる豊かな時代がきました。
 戦争の時代に生まれ兵隊として戦地で帰らぬ人となった人や空襲で亡くなった人たちがたくさんいて、身体にも心にも傷を負いながら残された人たちはその分を生き抜きました。
昭和のくすんだ服の子供たちがやがて日本を伸ばし、支え、今の日本の課題も生んだ。昭和とはそんな時代です。今日はそんな日本の今に至る大事な歴史のページを想起する一日です。