久々に国会を聴く2 デジタル庁

 昨年肝いりで誕生したデジタル庁も、課題は多い割りには成果は少なく、各省庁からエリートを寄せ集めた弊害か、政治が強いリーダーシップを示す感じもなくもがいています。
 デジタル化を進める組織の幹部がメールしか使えないアナログだとか、これは野党の指摘通りです。
 成果としては、デジタルのコロナワクチン接種証明がありますが、残念ながら本元のマイナンバーカードの普及が遅い上、変異株にあまり効かないワクチン証明そのものにあまり意味がなくなる体たらくです。

 その他、各省庁や民間集めた組織そのものがバラバラの上、やはり上に立つのが古い役人で紙の決済も多く、縄張り争いや無駄な動きが避けられないと報告されています。政治のトップダウンで民間の最先端に合わせガンガン進めないと何も変わりません。


 行革としてのインパクトはまだあったのは河野太郎行革担当時代のハンコ廃止です。これから急速にデジタル化が進むかというとゆるい速度です。
 ハンコがいらないということは本来紙ベースの決済や申請を無くすことで、役所に紙保管の法律をデジタルに改めさせるなどして、法律で決まっている何年保存などを倉庫を借りて捨てる期限を守る事務含めて簡略できます。紙削減をもっと掲げるべきだと思います。
 マイナンバーカードを保険証や免許証替わりにというのは模索中ですが、結局不便になったり、コストが上がり中抜きの業者だけ大儲けして国民の負担増になれば何のこともありません。
 お金をかけずとも、身分証明書はマイナンバーカードということに統一すればよいのです。今の大臣も地味すぎますね、総理が毒はあっても発信力に強い河野や石破、高市さんクラスでないと聞く耳もたないのが一般市民でしょう。
 マイナンバーにしろ富裕層や権力層の中には公平になり全ての財産を把握されたくないというグループがいて、邪魔しているという話があります。何もかもデジタル化がいいのかは議論のあるところですが、日本のデジタル敗戦はまだ続きそうです。

小さなヒヤリハットに気をつけよう

 運転手や使用人がいる身分ではないし、旅も移動も自分で計画し、交通手段を選び、電車やクルマを利用します。今月で63歳ですが、久々の旅でも、日常の仕事でも「ヒヤリハット」命や重大事故ではないけれどちょっとしたミス、危険な場面。何度か経験してそれなりに反省しています。
 元々、慎重とは言えない性格で、どちらかというと気がつけば身体は行動してモノにぶつかっているときもあるぐらいなので、これからはもっと注意が必要なのではと思います。
 40代から50代、じわじわと身体能力が衰え、いろいろと体のあちこちにガタが来ているなと感じることが多々あるこの年代です。


 もちろん未だに同年代でマラソンを3時間台で走ったり、衰えをあまり感じさせない人もいてこればかりは、鍛え方で維持することもできますし、それは個人差もあります。
 しかし、体力や集中力、記憶力など自分は優れていると思う人ほど、衰えた時の対応が遅れる場合があります。自信過剰は禁物です。
 典型的なのが、記憶力がいいと過信している人がメモをとる習慣やその発想すらないため、いざ物覚えが悪くなりだすと急にあたふたするケースです。


 運転やスポーツ、長時間のフライトなども、いままで何でもなかったことが急速に衰えて危険な目にあったり、つまらない失敗をしたりしがちになることがあります。
 私の好きな旅で言うと、若い頃は一人で長距離運転、青春18よろしく長距離鈍行シートで寝るのも苦でなく、エコノミーフライトで十分だったのが、グリーン車やビジネスクラスでないと疲労を感じやすくなってきました。移動が長いと循環器系など身体の不調や、失敗、交通事故や自然災害、テロなどトラブルの危険も増えます。それはいつやってくるとも限りません。


 自分に言い聞かせながらも、旅や仕事、余暇の移動ももちろんいたわりながらやく方が老けないとは思います。
 遠距離の通勤や、繁忙期の帰省、海外の往復は、ルーティンに組み込んでいるとやがて厳しい時期がくるのでどこかでライフプランの見直しが必要でしょう。

 久々に国会を聴く1 鶏卵汚職、物価

 岸田文雄首相は26日の衆院予算委員会で、吉川貴盛元農相が在任中に賄賂を受け取ったとして有罪判決を受けたことについて「国民の政治不信を招いたことについては、重く受け止める必要がある」と述べました。

「高度の倫理性が求められたにもかかわらず、自覚が欠けていた」「政治家としての規範意識の低さに対する反省には至っていない」。元農相の法廷での態度も開き直ったっようなところがあります。


 業界の大手と政府与党の幹部、関係大臣との癒着といういかにも昭和からの自民党政治の膿のような宿痾を嘆くしかない。総額300万とか500万なので金銭自体は、少ないとは言いませんがもっと大きな贈収賄が疑惑のままでもあります。
 それと背景には農業とは言え、大規模化して工場のようになり規模のメリットでコスト削減して小規模の畜産農家を淘汰している現実があります。そして狭いケージ飼いなど、国際的ないわゆるアニマルウェルフェア、国際基準案に逆行しているという事実です。
 物価の優等生とされ、1980年くらいから見ると実質半分以下の価格が鶏卵です。その栄養価や安全性、動物に対する人道的問題などを抱えています。 アニマルウェルフェア が日本に適用されると鶏卵価格は数倍にもなるかもしれません。
 他の質疑では、ガソリンや小麦粉などの値上げ、給付や減税がまさにやり取りされるわけですが、安心でそこそこ廉価に収まるよう政治が業界を指導すべきところです。

外国のことなど気にしなくてもいい

 日本は島国で時に国際化が遅れているガラパゴスと揶揄されます。
 明治以来の西洋への劣等感、追いつけ追い越せという意識は良い結果を生んだ時もあります。しかし、過剰に日本を卑下して外国に合わせ、向こうの情報を鵜呑みにして付き合うことはないと感じることもあります。
 海外にへつらうグローバリズムくそくらえと思う時があります。
 日本が世界で何位、海外でどう見られようとそれが全ての基準や価値観ではないのです。
 ウクライナに対して募金や支援活動をすることも否定はしませんが、他にも飢餓に苦しむ国や難民は多いです。日本の中にも、東日本大震災の復興はまだ終わっていません。海外在住で日本のグローバル化でああしろこうしろという人で、フクシマや東北の実情見たこと感じたことがない人がいました。
 同じ日本人が日本の国土の中でまだ苦しんでいる実態、比べることはできないですが。それを解消しないでスルーすることこそあり得ないことです。
 海外に目を向けることは今の時代で当たり前ですし。情報も早く大量に入ります。そんな時代だからこそ、日本を守り、日本の国土とその未来を守るのは簡単ではありません。欧米に倣ってその後を追従するだけでは、利潤をぼったくられて本当に国としてどうなのかというケースが最近よくみられます。大きなイベントや、感染対策、国土防衛、主要インフラ、すべてそうです。これからの時代、日本は堂々と島国、ガラパゴスで良い時もあります。

在外邦人の選挙権、罷免権

国民審査の在外投票制限「違憲」 最高裁、国に賠償命令とのニュースが流れました。
この詳しい経緯について、私は不勉強で、すでに選挙権は比例ではなく選挙区でも外国からの投票が認められていることも、そういえばという程度の認識でした。
投票年齢が下がっても投票率は上がらず、多くの国民が最高裁裁判官審査のメンツがどんなメンバーで何をやってきたかを知らないし知ろうともせずに過ごしているのに、海外にこんなムーブメントがあることに正直驚きました。
 最高裁で判決が下りた以上政府は大変難儀しながらも選挙のたびに在外邦人に向け準備する体制構築が求められます。
 確かに憲法や権利と言われるとそれまでですが、税金が投入される以上個人的には無駄なコストだと感じます。
 私も海外に住む友人が何人かいますが、このこと自体よりももっと在外邦人に他国と比べて出入国や海外からの行政手続きなどで簡素化したり便利にすべきことは多いのではないかと感じます。
 たしかにこのモーブメントを起こした芸術家の方など、最高裁判事はじめ日本の政治や行政に関心の強い優れた方が海外の在住されているケースもあります。ただおそらく海外に在住している日本国籍の方、事情は千差万別であり、限られた財源の中で最もその人達が日本政府に求める要望を吸い上げるべきだと思います。

 日本のグローバル化という問題は、また別の大きな問題で、コロナ禍で水際対策を厳しくとり鎖国のような状態にしたことを問題にする人もいます。
 感染拡大という問題が、安直なインバウンド依存を見なおすきっかけになったのではとの見方もあります。それはまた別の機会としましょう。
 

気になる外交 

 日米首脳会談と、インド、オーストラリアを巻き込んだクワッドの会談がありました。
詳しい内容はやこれからの展開はまだこれからで、どうも中国牽制の色合いが濃いようです。徒党を組むようにグループを組むことは力強い反面、争いを呼びやすいかもしれません。
 韓国の新しい大統領ともアメリカは先に会談しています。中国や北朝鮮と対抗するには韓国と日米の連携は欠かせません。
 ここへ来て韓国の反日や、日本の嫌韓は少し熱が冷め、共通の敵に向かおうという空気があるのは喜ばしいことです。かつてサッカーのW杯を共同開催し、ドラマや音楽、グルメでは仲良くしているのだから、どこかで割り切ればいいと思います。
徴用工の問題など、一つ一つの工場など当時のことを考えると、あまり極端な賠償請求は根拠が薄いとは思います。従軍慰安婦にしてもそうなんですが、当時間に入った人の口車や搾取はあったとして、全体の国家としての問題にするのは無理があると思いますし、執拗に蒸し返すことはすでに長い年月が過ぎた隣国として無駄に危険な行為です。
 EUでいうと、ドイツとフランス、あるいはポーランドオーストリアは今それぞれ文化は違いどももう喧嘩をすることはあり得ません。そうやって隣国と仲良くしていれば国際的には守りにも強く攻めづらい国家群が地政学的に形成されます。

 広島でG7サミット決定は喜ばしいことです。
 平和都市、世界唯一の被爆都市での開催に、こんな時期だからこそ意義を持たせてほしいです。
 平和祈念資料館にはどんな人々にも核戦争、被爆の恐ろしさを訴える深いものがあります。間違っても新冷戦の対立を深めるものにしてはいけません。G8と言われた時期もある中国のオブザーバー参加、ロシア、ウクライナも呼べばいいじゃないかと思います。
 そんな壮挙が実現すれば、岸田首相は間違いなく歴代一の総理大臣の称号が貰えます。

どんどんセルフ化する

 スーパーのレジもキャッシュレス化、セルフレジが進んで昔ながらのレジ打ちは見られなくなりつつあります。
 JRや私鉄も窓口での購入は定期券や特急券なども含めて機械に切り替わっています。
 機械オンチの方にはストレスでしょうし、少ない窓口でレアな相談やクレーム、もしくは機械でカンタンにできることをあえて相談されるなどの職員、社員さんも大変です。
 機械に慣れ、キャッスレスに慣れた人にとっては相続などでいきなり手書き書類ばかりになると日本の周回遅れのデジタル化に嘆くばかりでしょう。
 日本もキャッシュレス決済が進んだようで、まだまだ世界から遅れています。

年金の男女差

 63歳になった私、同年代の女性はボチボチ厚生年金を貰い始めています。なんとなく支給開始に男女差があるのは何故かと思います。

 もともと年金支給は男女とも55歳からでした。それを男60歳に変えましたが、当時は女性の方が早く辞めるという事が普通だったから女性は据え置きの55歳のままにしていたそうです。 それを、男を65歳に、女も12年かけて60歳に引き上げることになったのです。その時点で男については現在の方法で65歳未満の特別支給の仕組みを決めました。 その後、女性も65歳に引き上げることに決まりましたが、その時には女性は60歳へ引き上げる過程にあったため、5年遅れで男の後を追う事になったのです。
  つまり、男女の雇用に差があった時の年金制度を、雇用の差が無くなってきたので今は男女差を解消する過程にあるということ。この方法がいいか悪いかは別として、20年近く前に国会で決めたことです。
 

 次に貰っている年金額。
 令和2年の統計 男女全体:14万4268円 男性:16万4770円・女性:10万3159円

これらは現在年金を受給している人の平均なので、共働きの多い現役世代が受給する頃には、もう少し差が埋まるかもしれません。
 ところが現状では男性の平均給与532万円に対して、女性は293万円なのでこれが年金の報酬比例に反映していきます。女性は出産や育児でキャリアダウンすることも多く、男女差が埋まるのはまだまだ先になりそうです。

 加給年金制度というものがあります。加給年金はしばしば「会社の配偶者手当の年金版」と説明されます。夫婦の年齢差があって、男性が受給開始年齢になったとき、まだ女性が公的年金を受け取っていない場合、夫だけの年金では老後の生活が苦しくなるだろうと一定額を補塡するような仕組みです。

 共働きが当たり前になった時代、独身の人も増えた時代に会社の配偶者手当はむしろ不公平なものになっています。民間企業では時代の役割を終えつつある仕組みですが、年金制度ではまだ健在なのです。

 いま年金生活を迎える世代の加給年金は年39万500円です。満額の老齢基礎年金の半分くらいに相当する大きな金額です。しかし、この仕組みをよく考えてみると「夫が年上の夫婦」という条件に違和感を覚えます。同い年の夫婦なら誕生月の差程度ですし、女性が年上の夫婦の場合はもらい損ねます。考えてみるとおかしな話です。

逆差別」条件もあります。遺族年金制度にある「男性差別」です。

主 たる稼ぎ手が亡くなったとき、家族の経済を支えていくための遺族年金制度があります。子および配偶者が対象になるのですが、かつては「働くことが難しい女性を支える制度」とみなされていました。

 そのため遺族年金を受け取れるのは「妻」と法律に書かれていたため、女性が働き男性が主夫をしている場合などは対象外となっていました。これは法改正により解消されることとなりました(遺族基礎年金は夫も対象になり、遺族厚生年金は子も対象となる)。

 しかし、現行制度でも男女差別があります。妻は夫が死亡時に30歳以上であれば終身年金の遺族厚生年金が支給されます(子どものいない30歳未満の場合は5年有期)。しかし、夫は55歳以上でしかもらえません。

 制度設計当初は夫が亡くなったとき女性が働くのは大変で、男性は妻が亡くなってもどうせ正社員で働けるだろうし再婚するに違いない、という価値観があったのでしょうが、時代にはもう合わず、そろそろ見直しが必要ではないかと思います。なかなか法律が急には変えられないのがもどかしいところです。

NATOを解体していたら

 2012年上梓のいくつかの論説をまとめたNATOの直近が良くわかる本です。
 どちらかというと立ち位置は右寄り、西側諸国寄りからNATOの存在感を示す論調もあります。
 そのなかでも感じられるのが、東西冷戦中は重大な使命を帯びた軍事同盟が、冷戦終結で当然ながら役目を失い呆然自失となったであろうということです。
 残念ながら、軍事同盟や兵隊、軍事産業は戦争がなければ役立たずのごく潰しと言われかねません。コソボやアフガンなどにも介入しだすのは、存在価値を見出したい背景があったのです。
 ウクライナ内乱、今回のロシア侵攻につながるものもあります。NATOがあって良かったのか、なければ戦争そのものがなかったのかは議論のわかれるところです。
 中立国だったフィンランドやスウェーデンの加盟も取りざたされていますが、国際制裁や戦争の終結を目指すというより、アメリカ側のプレッシャーと勝ち馬に乗りたいだけなのが良くわかります。
軍人、軍隊に仕事がなくなると必ず兵士の不満のもとに次の戦争が欲しがられるのは歴史の常です。
 冷戦終結後、ロシアも自由主義陣営の経済に入っていたのですから、仮想敵国のなくなった時点でロシアも加え、環境問題や自然災害に備える国際援助隊のようにシフトしていれば、時代遅れの戦争など始めなくてよかったのにと思います。
 

小満:二十四節気 

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 近所の川沿いの散策路が緑のトンネルになるほど、草ぼうぼうです。
 二十期節気の小満 2022年5月21日ですが、まさに太陽の光を浴びあらゆる生命がすくすく育つ時候です。小さな虫も飛び交い、日差しは真夏ほどではなく過ごしやすいとは言えます。
 西洋占星術の12星座は牡牛座から双子座のソーラーリターンの時期に変わります。男性型で政治力に優れた楽観的に前進することができるタイミングです。4月からのスタートでいろいろ問題もでてきているかもしれませんが、冷静に戦略を見直し立て直しが必要な時期かもしれません。
 5月病とか言われますが。4月からの環境などのストレスとともに、しのぎやすいとは言われますが、この時期は結構寒暖の差もあり、まだ暑さに身体が慣れないための不調も起こりがちです。
 かくいう私も先週あたりから、原因不明で不調でした。連休明けのストレスもありますが、コロナにでも軽くかかっていたのか風邪症状はないものの倦怠感がありました。夜は微熱気味か鼻や喉に違和感が出て、しばらくするとスッキリすることがしばらく繰り返しました。
 疲れると歯にくるし、そこそこいたわりつつ、やる気は出さないといけません。
 小満とは関係ありませんが、小さな満足にたどり着けるよう、健康に留意しながら一歩ずつ歩きましょう。