働かずにお金をもらってしまうデメリット 生業を補償だけで失くしてはいけない

この新型コロナ感染症による緊急事態宣言等により、自粛の要請等で大いに労働環境は変わりました。
何より、仕事を失った方、本業が喪失してしまった方は無念の思いでしょう。
大きな会社でも運輸や旅行等も軒なき厳しい決算でした。そして影響が直撃した中小零細のところも経営破綻かそれに近い開店休業状態も増えています。
大きな会社は仕事を休んでも、給料が保証されたり、減額程度で済んでいる場合もあります。また業種によっては休業補償ももらえて、その方が楽でと思う人も中にはおられます。
補償すらもらえない業種から見れば、苦労してやっと手に入れる儲けを休んで貰えるのは不公平とも思えるでしょう。
ただ、今回ここで書きたいのはその不公平の問題ではなく、「働かずにお金をもらってしまうことのデメリットです」
一つの例として、入社して経験の浅い2年目ぐらいの社員がまるまる1年も2年も仕事をしないで給与を貰ったとしたら幸せでしょうか。労働を苦行、金銭のための手段とすれば悪くないとも思う向きもあります。しかしずっと会社にいるとしたら段々中堅社員となり仕事の厳しさも面白さも分かり、未熟だったころとはスケールの違う仕事観を持てた時期です。次の段階に早く到達できる芽が摘まれ、飛躍の可能性が減ったともとれます、
もう一つ少し悪い例ですが、今、コロナで医療崩壊になると医師会が騒ぎ、日本は病床数もICUもが多いわりに感染症で使わる割合が少ないと言われています。今のところ、感染症を受け入れていない病院はいつも通りです。コロナを受け入れると、他の部門を制限しないといけません。
これは一時的にせよ、病院は顧客を断り『後で』『他所へ行って』と言っているわけです。本業重視で少し我がままですがこの理論は分かります。
継続した診察や手術等の流れが断たれる訳です。非常事態なら仕方のないことですが、生業を維持するためにはこれは大事なことです。ある地域のモール等の店が閉まり、雑貨でも化粧品でもクリーニングでも他所の店を利用したとすると、『ああここでもいいじゃん』『こっちにも義理ができた』となって顧客は離れます。
もちろん戻るケースもありますが。医療等もいったん移ると再度戻せない場合も多いでしょう。生業、本業を喪失してしまうことは。この間の損失だけではないのです。家賃を待ってもらい利益を補償してもらえば済む問題ではないのです。
非常事態となると、そういう日常の継続を歪めて戻れなくしてしまいます。
確かに労働をした後の休日は嬉しく、必要です。しかしそれが連日となるとどうでしょう。毎日遊んで暮らせることを覚えたら、働くことを忘れてしまい向上心もなくなります。とくに経験を積まないといけないときは、働いた方が良いのです。
もちろん失業は厳然とした問題です、何とか働く機会、生業に戻れるよう社会全体がコロナ禍を克服できる日を切望するものです。

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