自民党総裁選、現時点では結果はわからないですが。討論会に関してはいざ総理になってからの質疑や記者会見よりも面白いと思います。
実際にはまだ総理大臣になってはいないので、今「こう思っている」という本音が垣間見れ、実際になると党内外の圧力、官僚のレクチャーも受けるため、こうも率直には語れない地金がでたりしてます。知識不足や夢物語に近いものもありますが、課題をとらえたそれをやってくれれば内容的にはいいものもあります。
日本には今喫緊の課題が多いのです。
一般に河野さんは改革の突破力や世代交代、高市さんは日本の力強さを蘇らせるような保守の力を期待されています。また岸田さんも「所得倍増」「聞く力」野田さんは「チルドレンファースト」とそれぞれ丁寧な説明もされ、予想以上に聞かせる部分もあります。
河野さんの改革、高市さんの保守への回帰、それぞれ多少の方向性は違えど、自民党総裁に応援されて総理になればなかなか実現できることは限定的になります。
野田さんに関しては露出できただけで当選の可能性はまったくないので、絵空事で野党のマニュフェストと同じに捉えられるかもしれません。しかしまあ現在も幹事長代理で大臣も務めた人、ある程度具体性はあります。
喫緊の課題の大きなものとして「少子高齢化」があります。もちろん言葉としてはそれなりに浸透しているのですが、どうも具体的な対策も数値目標も出てきません。実は全く喫緊でもなく逼迫もしていない「地球温暖化」がカーボンニュートラル、CO2いつまでにいくらとか具体的に言われるのに不思議です。
報道量も少なく、たまに保育園や手当、子供の貧困等も取り上げられます。しかし地球温暖化で白熊が氷山から落ちるどうでもよい映像に比べ日本が温暖化防止の約束を果たす頃、どれだけの人口、若者比率の低い老人国になっているかあまり危機感は伝わりません。
日本のCO2がいくら減ろうが、地球や日本の気温や気候にいつどれだけの変化があるかわかりません。対して日本の出生が少ないと、成人になる人口は20年(18年)後、労働して子供を作り国を支える人は確実に減ります。
2020年で3割が65歳になる人を占めています。このペースで人口が減るとGDP上位どころか、2020年、2050年と坂道を転がるように5割が老人の人口比率で、人口も1億を切り、国力は下がります。2100年には絶滅危惧種とも推定されます。
伝統文化とか地方創生とか国防とか、そんなことも支える人間がいての話です。
省庁再編もでました。厚生労働省はとくに、大臣の業務も広く多すぎて議員による官僚の監視が最も難しいところと言われています。行革と、省庁横断、縦割り打破、再編と何度となく昭和から叫ばれ、巧に先延ばしや骨抜きにされ、役人の権利と行政の贅肉は守られてきました。国難ともいえるほどの先の暗い少子高齢化に対し待ったなしです。
霞が関も大幅に改善し、子供庁に関する体制にならないといけません。
少子化対策は、野田さんは無理として他の誰が総理でも、安心できる未来の日本のために一丁目一番地の主要政策にならないといけないのです。