ウクライナ 戦争に至るには深い因果と背景、謀略もある。

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 戦争はもちろん良いものではありません。自分も戦場に行くのも、家族を兵士として送るのもイヤですし、経済が疲弊し自由もなくなり物資に困るのもイヤです.
まして戦死も、爆死もイヤです。
 戦争を肯定するわけではないです。しかし世界には、それ以上に国のため、国民と領土、平和のために戦わざるを得ないと、思いこんでいる国があります。だから国際紛争が起こり戦争につながるのです。
 別に今の状況でロシアやプーチンを擁護するわけではないですが、ウクライナ問題の大きな勃発は2014年の米CIA主導によるといわれる100人近い死者を出した親米派によるキエフのクーデターです。
 その前後から親米とロシア側の小競り合いはあって権力の奪い合いで現政権となって、アメリカ大統領がトランプの間は抑えられていたものがバイデンで一気に紛争が激化しました。
 プーチンも権力欲が強くキレやすいのだろうが、キレると仕向けられる工作があったのだろうし。今の米主導の報道はどうしてもロシア悪のバイアスがかかります。
 もともとプーチンの狂気だけではなくロシア側にも、やられたという認識、民族主義、経済の背景がありますから、経済制裁でそう簡単にはひかないでしょう。
 結局最後に傷付かずにイイトコとるのはウクライナ、EUではなくバイデン周辺ではないでしょうか。
 中国の出方しだいもありますし、資源国のロシアは日本が思うよりは経済制裁には屈強です。元々エネルギーや穀物は輸出していたぐらいですから、資源のない日本が想像するよりもロシアはタフだと思います。
 先に干上がるのはドイツやEUの国かもしれません。プーチンだけ失脚、屈服でおさまるならそれでいいが、富裕層の人心離れ程度でロシアも政権が親米に傾くクーデターでロシアがひっくり返ると考えるのはアメリカ報道に洗脳され過ぎです。
 プーチン支持の軍部や愛国者が穏健に収まらないと核も含めもっと戦局はひどくなる可能性があります。実際にはロシア崩壊の可能性があるかというとほぼ難しいところですしょう。むしろ親米現政権の妥協、実質敗退の可能性の方があります。いずれにせよ早く停戦しないと傷口は広がり、当事国も周辺国も世界経済もダメージを受けます。
 日本人はロシアが潜在的に嫌いですし、今の中国の政治体制も嫌いな人が多いです。ただ嫌い故に過小評価してしまい、アメリカやEUが本腰を上げれ簡単に勝てると思われる向きが多いですが、それは危険な思い込みです。
 世界中、国際世論全てがロシアを非難しているかのような日本に来る欧米の報道です。国連総会の決議ではロシアのウクライナ侵攻非難を141ヵ国が賛成したと報じあたかも国際世論全てのように言われますが、国連の加盟国は193ヵ国です。当事国のロシア、ベラルーシはじめ4分の1以上が反対、棄権、無投票の国です。まして当然安保理では常任理事国の反対、棄権で否決され、総会の決議に法的拘束はありません。
 しかも中国、インド、パキスタン、イランなど人口も多く、面積も広く経済規模の大きい国がこちらに回っており人口比では世界人口78億人の過半数約40億人を占める国が非難決議には賛成していないことになります。ロシア側に立ち人口で多数決を取るわけではないですが、おそらくそれだけの経済があり、軍事費や兵士の投入も可能だということは数字の上で理解しいないといけない点です。 
 ロシアの経済発展は以前より鈍化はしました。(それがプーチンの焦りで愛国主義に走ったとも言われます)しかし中国、インドの人口はケタ違いに多く、経済規模、GDPもどんどん巨大になっています。その何パーセントか軍、国防、兵器に回せるので毎年毎年、西側は追いつかれ、差をつけられていきます。
 中国が完全にロシア側に味方すれば、経済、軍事ともアメリカ側と世界中を巻き込んだ大きな争いになります。そして日本は中国、ロシアと国境を接して領土問題を抱えています。
 戦争に導きたいと考える層が動けばいつでも一触即発に危機はきます。そうなるともう誰がとか正義がではなく、工作も謀略もありありになります。アメリカを信じ従属していくことはメリットデメリットが当然あります。ロシア側を非難することは簡単ですが、いたずらに追い詰め怒らせることにはメリットは少ないでしょう。
 日本が戦争を放棄し、平和を唱えるのであれば考えるべきことは多く、深いです。

 

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