戦争と平和 4   反戦、妥協 友愛はお花畑か

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 ロシアとウクライナの紛争は、西側諸国に大いなる影響を与えるのか、中東やアジアの戦争や難民に比べてスケール以上の報道がなされて、当ブログはじめ私のSNSにも多くのレスポンスがありました。お返事を書ききれない方、私のレスポンスに納得されるかたや、賛同も反発も当然のようにあります。
 多くの方が市民まで巻き込む「戦争に反対」犠牲がこれ以上増えないうちに早く「停戦」という思いと、卑劣な攻撃を仕掛けた「ロシアに厳罰、妥協せず制裁」というウクライナ支援の思いが重なるのだと思います。
 ロシアとウクライナを喧嘩両成敗にかけるのはおかしいというスタンスの方はすぐ激高されがちです。
 最初に仕掛けたロシアが悪いに決まっている。プーチンは狂っている断罪すべきの声がネット上でも多いです。
 しかし戦争反対「平和、停戦」というのと、ロシア非難ウクライナ支持というのは感情的には両方持ってしまう方がいることはわかりますが両方は成り立ちません。平和、停戦の道を選ぶには一方を糾弾していては思考停止、不可能になります。
 戦争反対≠ウクライナ支持 戦争反対≠ロシア非難なのです。それぞれの国への肩入れ=戦争長期化になっていまうのです。
 ウクライナ難民支援と思って募金してもウクライナが武器を買い西側からの国際世論でまだ戦えると思えば戦争は長引きます。
 ロシアを経済制裁すればじきにロシアは根をあげると思い込んでいる人もいます。しかしそれは多くの識者の情報でも今レベルの制裁では効果が無く逆にEU側が弱っているとの話です。これ以上の制裁もあるにせよ、両刃の刀なのは同じです。日本やイギリス、韓国のように自国経済が小さい国なら制裁効果は大きく、過大評価されますがロシアにはそれほど効果がないのです。
 ロシアは資源もエネルギーも穀物も豊富です。まして中国、インド、サウジアラビア(米国側から離脱してロシアと軍事同盟)がついていますから、ロシア関連でデフォルトしてもその大部分は中国が恩恵を受けます。
 アメックスがなくなっても銀聯カードに切り替わっていますし、マックやスタバが閉まろうと日本の若者ほどの利用機会があったわけではないです。
 サウジアラビアはじめ中東やアジア、アフリカでなぜアメリカ離反が起こったのか、世界の警察から転落した状況を見極めないと、反米という感情の皆無な日本では国際政治が読めません。
 世界的な反戦、戦争が無くなることを本当に望む、歌手などアーティスト、作家、言論の方々、政治家の一部が熱く感じ、思いを語られています。
 それの多くは、他人や他の国を憎むとか諭すとかではないはずです。
 平和、友愛です、裏切られても愛する、傷つけられても武器を持たない。お花畑と言われるぐらいある意味危ないくらいのスタンスです。
 でも武器を持って攻めてきた相手に対して、問答無用に攻撃し合い劣勢の方に武器を与えても戦況はエスカレートするだけです。
 もちろん国のために戦っているので、相手の条件を丸のみしては戦い始めた意味がなく犠牲になった人も浮かばれないと思うとやめられないでしょう。
 もうロシアとウクライナでもそれぞれ兵士も市民も多くが死に、犠牲になっています。ましてアメリカやNATO軍が参戦し、シリアや中国も加勢したら一体どうなるか考えただけで恐ろしいです。
 今回の紛争の元になったタネは何で双方が妥協できる最大公約数はなどこか、双方のデメリットと妥協点を探りあい「平和」を推す国際世論を盛り上げないといけないのです。それは一国を支持するのでも、自国の防衛を強化するのでもなく、「友愛」の心と相手国の歴史、社会、人、風俗、人情を知り理解し合うことだと思うのです。
 お花畑はそれほどキレイでもなく、手入れも大変なものです。

     つづく



 

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