国葬、川柳 増長させられる分断

 ニュースによると、安倍元総理大臣の「国葬」に反対する市民グループが、実施しないよう予算の執行などの中止を求める仮処分を東京地方裁判所に申し立てました。「安倍氏については森友・加計学園や桜を見る会の問題など数々の疑惑が取り沙汰され、国民の評価が分かれている。『国葬』を行い、国民を強制的に参加させることは憲法で定められた思想・良心の自由に違反する」と主張して「国葬」に関する閣議決定と予算の執行をしないよう求めています。政府側官房長官は「今後、司法の場で取り扱われることであり、政府としてコメントは差し控えたい。いずれにしても、国葬儀は儀式として実施されるものであり、国民一人ひとりに政治的評価や喪に服することを求めるものではない」と述べました。

 国会の決議が必要なら、与党多数の現状ではすぐ決まることです。先の選挙で勝利し、信任された岸田首相が背景はいざ知らず記者会見で明言したことなので、それでいいのではと思います。

 何名かの左翼側の論客は安倍さんの功罪の財の部分ばかり強調しますが、おそらくどんな総理大臣も功罪はあったはずです。

 これも左右を問わない何人かの方が呟いているようにはっきりしたルール、法律がないことが大きな問題です。総理がやや唐突に発言したことだけで通ると思ったのも、こういう仮処分とかいう人が出るかもしれないという時代に対しては、甘かったのです。法律がない以上めんどくさいですが『私は国葬にすべきだと思うので、有識者の委員会を作って検討し国会で承認してもらう』が正解なのかもしれません。間違っても『私は税金で国葬をすべきでないとか。じゃあ安倍さんより好きだった小泉さんが死んだらどうする』とか、分断を煽るコメントなどを報道すべきでもないと思います。税金を使うからと何でもかんでも議論して裁判していいというものではないです。それこそ、粛々と決めていけば良いことです。
 

 朝日新聞が川柳のコーナーで安倍元首相を茶化し愚弄したような内容の特集だと組んだというのも大きな問題になっています。権威ある大新聞がすべきではないという声も上がっています。しかしもう新聞メディアが廃れて普段そんな欄を誰が見ているのかというところを、ワイドショーがデカデカ繰り返し採り上げて、コメンテーターが賛否意見を出して盛り上げます。

 こんなことをするマスコミこそ、安倍さんを愚弄しています。こぞって無視すればいいだけで何の問題にもなりません。そうやって注目して取り上げられることで、いわゆる炎上商法のようなかたちで、本来の紙面での情報伝達の役割はなくとも、政治利用されることで朝日などは延命していまいます。ネットの時代に紙の新聞など高齢者しか読んでいないのに、朝日の本来誰もスルーするようなつまらないコーナーが、全国に知れ渡り国民が左と右の分断されたような議論になる。

 昔から、朝日や毎日の川柳や漫画などは、記事以前に反体制なものは当たり前でした。そんなものをこうしなければと、シャカリキに力を入れ右側までこぞって取り上げること自体がおかしいのです。

 まったくつまらない議論です。

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