アスリートの引退試合

 日本のスポーツの主流は秋口にシーズンオフを迎えるので、この時期に移籍や引退の話が出ます。
 NPBでは、すでに西武の内海哲也投手、阪神の糸井嘉男選手がシーズン中に引退試合を終え、中日福留選手、オリックス能美投手も引退を表明しています。引退を自ら宣言でき、引退試合までやってもらえるのはほんの一握りの名選手です。

 今クールで終了したドラマ「オールドルーキー」は、いきなりチームが消滅し現役引退を余儀なくされたサッカーの元日本代表選手が、スポーツマネジメントの会社に勤めます。アスリートのマネジメントを務める裏方に回るセカンドキャリアに悪戦苦闘する話でした。

 華やかなスポットライトを浴び、常に自分が主役であり、体調と体力維持で持ってきたアスリートの現役引退は、指導者や評論家などへの狭い道、別の世界に入る道、いずれにせよ現役のプライドと看板は下ろす、人生の転回点であり多くは厳しいものがあります。

 サラリーマンの定年は、同じような悲哀の部分もありますが、アスリートは概ね若いためこれからの生きる道を探らねばなりません。

 そんな中、稀有な例でしょうが、55歳で現役にこだわり続ける男がいます。サッカー界をかるつて牽引した「キングカズ」三浦知良はボロボロになり、海外、J2もわたり歩き、Jリーグの下部組織JFLで未だに現役でプレイしています。晩節を汚すとか、客寄せパンダとの非難も半ばありますが、猛練習をして現役を保っている姿にが多くの中高年も心打たれます。

 それにしてもかつてはNPBのベテラン、老獪な技術とか言われる選手は私にとって年上だったのですが、もはや自分の子供でもおかしくないような年齢でベテランと言われ引退試合をしていくとは、見てる私がいかに年齢を重ねたのか、時代を感じます。

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