何なのかと思うこの格差 いらない壁

 税収が苦しいとか、政府やマスコミが言っていて、舌の根も乾かないうちに、税金は上振れの増収だったとか、全く馬鹿にした話です。 

大金持ち(富裕層)          貧乏人(非正規年収200万)
所得税、住民税  約20%       約6%
社会保険料    約0.5%         約15%
消費税負担率   約1%         約8%
合計       約21.5%       約29%
 【所得に占める、税や社会保険料の割合】
 福祉などは税の恩恵は低所得層に行きますが、インフラなど公共投資は富裕層に行く割合も多いです。年金や医療保険などの給付も富裕層の方が金額は増えます。高額医療費の制限も、上限があるのでやはり大金持ちは負担割合が低くなります。
 上限は、厚生年金保険料、雇用保険料などのそれぞれ壁のある枠で表になっている負担で金額枠になっているものは負担は青天井でないわけです。これを何パーセント負担にすればいいのですが、面倒くさいのか、金持ち優遇なのか、上限があるのです。高額療養費でいうと所得が月額83万を超えると、83万でも830万でも同じがくの負担になります。小金持ちと大金持ちの負担割合が違うのはここです。
 こういう「壁」は常に超えると、超えてすぐのところの人が負担が大きく、超えないと良かったになりますし。「壁」が下にあって上にない大金持ちにはとてもおいしい制度です。

「ドラゴン桜」や「女王の教室」で、「考えない勉強しない、情報も知らない人間は貧しく、お金を取られるばかり」と、「支配層は庶民がいつまでも勉強しないバカでいて欲しいのだ」といった意味のセリフで、主人公の教師が生徒を叱咤する場面があります。一部の富裕層と支配層が決めたルールに従い、せめて東大に入るくらいの勉強をし、ルールを決める側に回らないと庶民は搾取され続けるのだということです。
 財務省の年収2千万程度の官僚トップはアメーバのように、人が変わろうと税収税収と国民を洗脳し続けていることを揶揄しています。
 実際、お金持ちには節税や社会保険料を抑える指南役がつき、一般の国民はせいぜいネットの玉石混淆の知識や情報しかありません。
 本来はこれだけ物価が上がり、国の財政だって楽ではないのなら、もう少し企業なり、富裕層から献金のように紐付きでなく、しがらみのない権利として税金を取る、サービスを有料にするでいいのではと思います。これは1千万とか2千万の富裕層手前の、中間層上位に対してではなく、もっと大金持ちの所得や財産からもっとリミッターなしに税や社会保険料をとるべきということです。それで、大金持ちの資産や権力がなくなるとかではないです。子分や身内にバラマキ、寄付や再投資にムダに使っている有り余るお金の一部を掬い取るだけで、国や国民が救われその活動が元気になるのです。
 戦中や敗戦直後でも、その後の高度経済成長期、バブル以前以後を通じ、国の支配層は、富裕層はそれほど変わらずに、お金を持っていて潤っています。
 今は戦後のどの時期よりも日本の経済、社会全体が苦しみ、国際的地位を失っています。そこに活路を見出すのは、せっかく一流大学で学んだ人間が、自分のためだけでなく、他人のため、国家や仲間、企業全体のために、汗を流すこと、それを美徳とする風潮ができ、それに賛同し行動する人間が増える仕組み、それが定着しないといけません。
 半沢直樹やドラゴン桜の桜木の正義感が、暑苦しくともスカッとウケているのなら、真理としては間違いと感じられているわけではないのが救いです。
 そこから、やっぱり国はだめなんだとあきらめて大きなものには逆らわず、過去からのものには従順にその通りなぞっていけばいいとならないで、しっかり考え行動できる人が増え、それを支える人が一部の支配階層、知識階層にとどまらず広がらないと、この国は衰える一方です。

“何なのかと思うこの格差 いらない壁” への1件の返信

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください