定番は値段を守るより、品質や量を守っていけばよい。

 物価上昇は難しい問題です。
 たとえば、行きつけやなじみとかのラーメン屋でもレストランで、よく食べていたメニューが、材料や光熱費、人件費の高騰で値上げせざるをえなくなるとします。
 製品を作るメーカーや、作業やサービスを提供する事業者でも、この状況で今までの価格では受けられないとなるということです。
 簡単にお客さんの知らない部分で、コストカットができる範囲なら良いかもしれませんが、安い材料に切り替えて不味くなったり不具合がおきたり、量が少なくなったりして、その店の味や質が保てないなら意味がありません。
 そこはしっかり守るべきです。
 私の家ではほぼ30年ぐらい1リットルの紙パックの牛乳を買っています。メーカーや産地はさまざまですが、成分無調整牛乳です。ほぼ味も量も一定で価格だけが、直近のここ2~3年で50円ぐらい上がっています。
 業者も努力しての結果でしょう、それが物価上昇であり、しかたのないことと受け止めています。
 ところが食品や他のものには、このシンプルな値上げではなく、サイズを小さくしてパッケージを変えたり見た目は変わらずに容量比で値上げしている場合があります。
 チーズやヨーグルトの乳製品はじめ、多くの加工品、スナックに至るまでこの小手先のごまかし値上げが行われます。今まで1パックで1週間で食べきったものが3~4日で終わってまた買うことになります。あるいはカットされたチーズなどは1ピースが薄く小さくなり、食べる量が減ります。これなどは、子供の成長を考えると少しこまったものです。
 優等生と言われながら、性質の悪いのが鶏卵、たまごかもしれません。見た目は変わらず製法の工夫こそあれ、栄養価は昔より落ちています。その製法も国際基準では大きな問題なようですが、ここでは詳しくは書きません。
 消費者物価指数をはかるとか、栄養価の基礎となる主要な品目、ブランド品はこういうごまかしは禁止すべきです。
 レストランやスーパー、コンビニの加工品も、今まで国産とか、産地に拘っていたものが、安い産地のものに変わったり、お金のかかる食材を減らしたり、入れなくしている場合もこまります。当然味が落ちたり、満足が得られなくなります。
 コンビニの弁当、スイーツ、オリジナルパンなどのメニューも、参入のハードルや仕入れ値が厳しいためか、初見で美味しかったものが、いつのまにか「あれっ?」と思うほど味が落ち、いつの間にか定番から消えています。
 定番メニューだけでは飽きられると思うのでしょうが、新製品、限定品に頼り無駄なマーケティングで入れ替わり立ち替わりするよりも、量と質、安全を守っている方が効率は良いのにと思います。

 久しぶりに行って、何十年と変わらないなあという味に出会うと、ほっこり安心するものです。もちろん、器も味もどんどんマイナーには変えているのでしょうが、従業員の活気などともに引き続いでいる店には安心できます。

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