安倍晋三元総理67歳の天命

入院して同じ病棟に多くの高齢で重い病の方を見ると、つくづく健康寿命というものの意味と大切さを感じました。また、安倍晋三元総理の当然の凶弾による訃報も、人の生命、生き様について深く考えさせられました。

 1954年9月21日生まれ乙女座、私の4つほど上にあたる67歳での逝去。実はお父さんの外務大臣等を歴任された安倍晋太郎さんも67歳の時、亡くなられています。晋太郎さんはプリンスと呼ばれ総理候補でしたが膵臓がんで無念の病死をされ、若くして地盤を引き継いで議員となった安倍晋三さん。父の悲願の首相に52歳で登りつめ、一度は大腸潰瘍で政権を投げ出しましたが、再登板され、父岸元総理、伯父佐藤元総理をも抜く歴代最長期間の総理大臣となられました。

 今般亡くなられたということで、今日の選挙前に関わらず偉業という称賛が多く、その報道姿勢には違和感を覚えます。しかし、支持不支持に関わらず、これだけの華麗な一族に生まれながら挫折を乗り越え日本の政治を長くリードした傑出した才能と努力のですから、ほ政治家であることには間違いありません。

 お父さんは同じ血脈で総理大臣になれず、安倍晋三元総理にあれだけの運命がめぐってくるのはやはりそれだけのものを持った人物だということです。

 今の平均寿命でいくと、67歳の死は微妙な、早い死とも言えます。ましてや、政界など80歳でチャーチル、高橋是清のよう高齢でも充実した再登板をこなした人もいます。また権力に執着する妖怪のような老政治家が多くいます。

 今の日本では考えられないようなテロまがいの凶弾に倒れ。それも選挙の街頭演説中ということで世間の衝撃も大きいところです。

 犯人や背景、その警備体制の問題など、いろいろな陰謀説含めてネット上も賑やかですが、それはまたの機会にしましょう。政策の評価もまた、別の機会にしないと終わりません。

 ただただ本当に安倍晋三元総理67歳までの人生よく頑張られて、素晴らしいものだったと思います。

 まだまだやりたかった、キングメーカーや党内要職としてもやって欲しかったという無念、断腸の思いはあるかもしれません。しかし二度の総理辞任とも体調面であったということ等を考えると、さすがに前の長期政権、とくにその前半以上のパフォーマンスを期待するのは、さすがに無理があると思います。

 政治家、実業家、アーティストら全てを含めて、67歳までに出来得る限りの成果を出した人として、歴史に刻まれます。

 多くの凡人、市井の人は、やれなかったことの不満と無念を抱えながら年齢だけを重ねます。私の知る偉大な経営者やアーティストも多くのことを成し遂げ、年齢を重ね新しいことをやり、新たな出合いや懐かしい再会もし、いつ死んでもいいぐらい満足した人生を送られていた方がいました。

 病に倒れ闘病の末、無念の死だったお父さんに比べ、確かに非業の殺傷事件として犯人らは糾弾されるべきではありますが、老醜をされすことも闘病に長く苦しむこともなく安倍晋三元総理は亡くなられました。同じ67歳の人生としては、本当に充実した成果を成し遂げ、お父さんも喜んで迎えてくれるでしょう。

 安倍晋三元総理の現在にいたるアベノミクスの政策や経済、少子高齢化、外交などさまざま日本が抱える問題はなかなか重くすぐに進展はしません。自民党はじめ、政治に関わる人たちはその志を継ぎ、是々非々でこれからの日本を支えていくことです。

国を強くするには人口増加

 2021年の人口が62万人減少し、小さな県が一つ減るぐらいの勢いです。早晩1億人スレスレになりそうです。

 中国が嫌いで対抗せよと言う人は多いです。台灣や南沙諸島めぐり、ロシアのウクライナ侵攻のように攻めてこられたら怖いから日本の国防強化、アメリカとの同盟強化と叫ぶ方が増えています。しかし、14億も人口があり、経済も巨大な中国に、「敵基地攻撃能力」とか、何かゲームのように有効で楽な戦闘力が手に入るように誤解されています。

 アメリカが世界の警察で不敗の軍事大国だった時代はとうに終焉しています。G7やEUはBRICSよりはるかにちっぽけな存在です。それどころか、アメリカが支援した国は泥沼化し、ボロボロになっています。

 日本がまず選ぶのは、負ける戦争をしないということです。

 戦前の鬼畜米英のプロバガンダにすっかり洗脳され、目が醒めれば「あんな大きなアメリカに、ドイツと組んだぐらいで勝てるはずなかった」でした。

 今は同じことが、鬼畜中露になっています。何もロシアが正しいとか、中国が真っ当と言うことてはなく、とくに最大国家中国彼等の言い分妥協を探る外交を止めないと、勢いよく、戦争に応じても、何の意味もありません。

 戦前で正しいのは、子供を増やすことです。今の一般家庭では経済的にも、関連施設含めても5人以上子供を育てるのは無理です。

 それを、国策として、選挙の票に貢献するのはだいぶ先でも、目先のバラマキやありとあらゆるデジタル化や効率化、予算の見直しをして 子育てを優先することです。

 一人っ子を戦場に向わせるのはどんな親でもイヤでしょう。

 そのうち、最新の優秀な戦闘機が配備されても、誰も乗る隊員がいない状況になるのは、冗談ではないようです。

ルッキズム 女性に向かない仕事 女性しかできない仕事

 最近は男女雇用均等、平等、ジェンダー差別も禁止が叫ばれています。女性だからできない仕事はどんどん狭まり、世界的にも宗教の司祭など、一部です。難易度は別にして、日本でも禁止されているのは一部の工業や鉱業の作業、大相撲の力士や行司などぐらいになりました。

 体力的な面で向かない仕事はあるでしょうし、それぞれ男女比率が均等でないような仕事もあります。

 最近は就職でのプチ整形当たり前、外観重視の傾向は強まっています。ミスコンうんぬんとも言われますが、アナウンサーや有名企業の新人見てても特に女性は、アイドル集団と見まがうほどになっているのが現実です。

 こういう発言自体、男性目線で公には今NGなのでしょうが、ある方がビジネスの世界で、「男性社員の方が外見が良くて仕事ができないときの失望度が大きい」と言われています。たしかによく言われ耳にしました。

 男性も、異性の上司や取引先、同僚で男性のルックスやフェロモンを使ってる人もいるのですが、「女性ほど『姓』を武器にできない」ということなのです。

 これは、男性目線だけでなく、女性で経営陣や営業トッブにまで上り詰めた方などの、実力ブラス女性のチカラでここまで来たという発言などからもわかります。

 時代とともに、変わったところもあるでしょうが、昨今のルッキズム拡大の時代で、無くなってはいずむしろ拡大していそうです。

 いずれにせよ、仕事や生き方に外観だけがいつまでも通用するものではないのです。アスリートの世界で若さと体力もとにガンガンいけたのが、やがて技巧やデータ分析なども必要になり、それも通用しなくなって引退するような流れと、似てきます。

 NHKラジオで今かつてはテレビのニュース番組や紅白などで花形だった女性アナウンサーが、ほっこりとした午後のカフェのような番組MCをやっておられます。そうやって生き残るのも、したたかに女性を使ってきたかはわかりませんが、誰も見てはいないややマイナーなAMラジオの場面こういう生き方何だなぁと、感心します。

 ワタシの勤めていた化粧品メーカーなども、女性は、本当に年齢不詳にいつまでも美しい方が多かったです。それはそれで、ターニングポイントが難しいお悩みはよくお聴きしました。今はどの業界も多くの方が、入社以前に化粧は熟練してる時代に入り、競争の激しさは増しているのでしょう。ちょっと散逸したはなになりましたが、男性目線で申し訳ないですが、女性の頑張りを応援しています、

住民税、社会保険料↑ さすがにため息  企業の内部留保からは賃金は上がらない

 まあ、しかし改めて今月末給与明細、賞与明細を見ると、住民税が上がり、健康保険料、介護保険料があがり、手取りは減っても標準報酬月額は下がらないので、本当に可処分所得が寂しく見えます。
 失業中、失職中等の人を思うと、それでも貰えるのはありがたいので文句は言えません。自営の方は、自ら税や社会保険料を納付され、家計を預かる方、年金生活者、それぞれこの明細を見た時と、買い物現場で嘆くことも多いでしょう。
 感じたままというだけでは論説にもガイドにもなりませんが、筆者をして働かずに非課税世帯となり、生活保護のが楽じゃないかという印象すら否めません。

 この非常時に参院選、やはり何だか空しく映ります。
 特に現実味や実効性のない野党の主張、与党の今までの政治も悪い部分は多々あります。でもそれを何ら痛く突けず、誰がやっても同じ、慣れない素人の野党がやってももっとうまくいかないという印象すら感じないところが空しさです。

 『大企業の内部留保から課税して』と、毎回のように共産党の志位委員長がのたまわれます。一時、希望の党や自民党の一部もそれを検討して財源に充てるようなことを言っていました。
 これは何重かに間違い、無知からの誤解も入っています。政治家は最近のIFRS国際会計基準はおろか、簿記のイロハも知らないのです。これはパソコンもネットも使えない人達がデジタル推進を議論してるのと同じです。
 共産党の志位さんにも誰か教えてると思うのですが、底知れないバカと思うのは、『大企業の内部留保を江戸時代の悪代官と悪徳商人の裏金』のように語るところです。
 支持者の少ない共産党とは言え、大企業に関わるステークホルダー、従業員や家族の一部は期待していたかもしれません。大企業の負担だけで解決して、その関係者がそっぽを向くような施策に誰が投票します。
 企業の会計は法律で決められています。そもそも内部留保という、いかにも埋蔵金のような科目は存在しません。大きな利益が上がって配当をし、決められた準備金や引当金、戦略的な設備投資などに使われ、現金が余剰になっているわけではないのです。
 最近の法律にのっとり正当に、義務化された従業員の退職金や福利厚生の引き当てを準備してる場合も、このいわゆる内部留保が増えているように見えます。
 共産党は中小企業の味方を気取るのでしょうか、日本をさせている大企業に負担をかけることは慎重にならないと、ますます企業の日本離れが起こります。

 モラル的なものでいうと、大企業も中小企業も人間のやることは一緒です。
 企業の社則や定款がしっかりしているのは大企業の方が多いとも思います。不正があると大規模になり、無駄な役員が多いような気もしますが、何と言って地場の中小企業、オーナー企業の社長さんが外車やヨット、別荘を持ち豪遊しているケースは、よく接待場所などからも聴く話です。

 内部留保という埋蔵金はありません。野党、与党とも不毛の議論で終始するのは止めもっと知恵を出して考えましょう。

NHKの功罪

 NHK党というのが選挙では注目されます
 NHKをぶっ潰すというワンイッシュで政党要件を満たす得票を得て、政見放送や党首討論番組などで言いたい放題、やりたい放題を公共放送で流しまくっています。ある意味や秩序や権威に対して爽快さもある破壊的な政治活動です。
 参院選では国政の首班を選択できる選挙ではないので、マンネリの既存野党よりも、この党やれいわ新選組、新規ネット党ともいえる参政党なども主張派によってはその内容によっては面白いです。

 かつては保守(右)からリベラル(革新・左)に順位つけたりポートフォリオをして政党を比較することもありました。その時代でも、寝返るような党離脱、移籍もありました。本来、党是はあったとしても個々の施策は柔軟な姿勢でいいとは思います。実際に今の党は反体制的だけど、著しく愛国保守という場合もあります。
 NHK党も一応ワンイッシュとは言え、その他の施策や法案への対応はしています。一時期のインパクトは弱まっていますが、それでもNHKの在り方、課題を浮き彫りにしているのです。概ね国が絡んだ国立機構などと同じで、半官半民的な事業の在り方を厳しく問うことは必要だと思われます。

 半分親方日の丸、人事のや予算の了承、公共料金とも分類される受信料を強制的に徴収する割には、雇用は高給で、制作は潤沢な予算を使いまくっています。
 大河ドラマや朝ドラ、その他のドラマ系、紅白などの音楽番組、甲子園、オリンピック、W杯サッカーなどのスポーツコンテンツ、そして定時制と安定感のあるニュース番組など、高齢の方を中心にNHKをよく見る方も多いです。しかし、それは厳しい財政状況の中で、湯水のように予算を使うことが許されていいのでしょうか。ネットフリックス、DAZNなど自由に契約できて料金のわりにコンテンツも豊富な選択肢も増えるとNHKの強制はどうかなとも思われます。
 元々ニュースや紅白や朝ドラに興味にない人に、年間2万5千円はからり割高に感じます。ニュースや音楽などネットで十分な時代で年間2万5千円のギフト券があれば有料コンテンツ含めてもかなり楽しめます。
 あとはニュースなどの偏向の問題です。企業体の性質上、どうしても行政や大企業、政治家の広報的役割を担い情報提供が始まります。左右に偏っていない割には右からも左からも嫌われている部分があります。企業スポンサーに遠慮しない反面。もっと大きい国際的なところ、政治的な内容に忖度、偏りが起こるようです。
 あまりにも肥大化して自己繁殖が目的化あいている公的企業。受信料がただになるかは別にして、改革の余地は大いにあるようです。

国政を担うのと、地方自治や企業経営は違うのか

 コロナ対策だけ見ていると、2類相当から5類へとの提言や、緊急事態宣言への柔軟な対応などを含め、各地の首長にも骨のある人が多いことが分かりました。
グローバルな交渉では、民間企業のトップに立つ人の交渉力には感服するものもあります。

 国政を任せたらとも思うのですが、もちろん国政ともなると外交や防衛はじめ、国内外幅広いバランスも必要です。
 それでも比較的若い知事や市長、企業経営者の痛快な言動や発想を見ると、国政改革に若さと既成勢力に組しない無鉄砲は必要だとは思います。

 直接民主制ではないので、大統領のような絶対権限を持てないのが、日本の首相の難しいところです。大阪で一時期人気のあった橋下徹も、あれだけの人気をバックに改革をし、既存勢力からは命を狙われるほど嫌われました。

 今の日本で現実的に30代後半から40代くらいの比較的若い働き盛りの人が、権力を握って全世代から受け入れながら日本の舵をきれないものかと思います。
 そんなスーパースターのような政治家が出てこないと日本は厳しい未来を避けられません。
 政治家国会議員というものが、世襲のムラになり、年功や当選回数、派閥の力で、専門でもないのに大臣になっていくのはやはり異常ととらえ、変わらないとこの国に明るい未来はないでしょう。

停戦ではなく武器供与を続ける西側諸国

 ウクライナの戦争報道が毎日流れる中、西側諸国の報道としては、停戦よりもウクライナへの武器等の軍事支援に舵がきられています。
 当初は、ロシアの圧勝や、ロシアが早めに経済制裁でギブアップするともいわれていましたが、戦況は長引いています。
 早めの停戦は双方考えていないのか、遠くの対岸で評論、軍事支援をする国はいいですが、戦場になっている地域は悲惨であり危険なまま、泥沼化しています。
 ウクライナがもうすぐこれで巻き返す、勝つかもしれないとういうのであれば恐らく大きな間違いです。いわゆる武器商人、軍需産業が潤っているだけです。
 無条件や相手に有利な状況で停戦をすると戦争を引っ張った意味もなくなるので、矜持やエゴが錯綜します。しかし国際世論、国際法にてらすというのであれば、まずは停戦ありきで市民を守るのを優先にすべきです。今の時代、もう少し垢抜けた停戦の在り方が無いのかとおMぴマス。一度停戦し、その後で、国際法に違反があるなら経済制裁などの方法は残されています。
 このような状況で西側諸国が一方的に軍事支援を続けると、世界を二分した経済と軍事の大戦争に発展する可能性があります。
 そして、何より日本も沖縄や広島の戦禍の苦々しい思い出があります。あと少しポツダム宣言受諾が早ければ原爆で命を落としたり、原爆病になる方はいなかったのです。あるいは8月15日の降伏さえ反対した人は、本土が蹂躙され1億が玉砕するまで戦わないといけなかった民族存亡の危機は、政治の決断によるものです。

バランス取り、頑張れ総理

 いよいよ参議院選が事実上スタートしました。
 経済、財政が厳しい中、かつてない物価高、円安、国防の問題を抱えながらも、与党が敗北する気配はありません。 
 そんな中、自民党、与党の中でもコロナ後の対応、アベノミクスの評価、防衛費の財源、衆議院の定数是正などで、さまざまな意見が湧き出ています。
 何よりも当初掲げた、分配、所得の倍増を第一にして岸田さんいは頑張って欲しいところです。日本の政治、さまざまな裏があり、ひとつの事を進めるのにも大変な根回しや、配慮が必要です。バランスをとりながら、推進していけるか岸田内閣の正念場です。

SNS 誹謗中傷は制限できるか

侮辱罪厳罰化、改正法成立され ネット中傷対策で懲役も導入されます。

 2020年に女子プロレスラー、木村花さん(当時22)がSNS(交流サイト)で中傷され、亡くなったのを機に見直しの議論が拡大しました。

 侮辱罪は公然と人をおとしめる行為が対象で、具体的な事実を示さない点で名誉毀損罪と区別される。現行の法定刑は「拘留(30日未満)か科料(1万円未満)」で、これに「1年以下の懲役・禁錮または30万円以下の罰金」を加えます。公訴時効は1年から3年に延長となります。近く公布され、20日の経過後に施行されます。

 施行から3年後、表現の自由を不当に制約していないか検証するとした検討条項の付則が設けられた。
木村さんの母親は娘が悲劇にあい、この法律がようやく施行という思いのようですが、表現の自由が制限されるという懸念の向きもかなり多く、やや複雑な出帆です。
 
 SNSを生業とされるような方も増え、アフィリエイトやユーチューバーなどバズってナンボの世界です。そうなると、有名人につっかかり、炎上させ注目させると莫大な利益があがります。
 この構造自体も問題だとは思います。SNSやってる立場であれですが、私は今職務上一銭も儲けてません。誹謗中傷そのものの刑罰よりも、こういう不当ともいえるバズりには支払わない、あぶく銭を取り上げるような制度ができないものかと思います。
 時々、右翼、左翼問わずいろいろ絡む人もいますが、主張も無茶苦茶でまともな議論もできない方が多いですし、その素性は本当に怪しげで何が本業かもわかりません。
 それでいうと、SNSの元締めも巨大産業になって創業者は大金持ちになっていますが、生産とかリアルな産業に比べ、かつては存在せず今っも無くてもどうでもいい企業がそんなに儲かる世の中がおかしいのかもしれません。

水無月 物価高と先行きの見えな日本

 コロナ禍であぶりだされる失政

 2年以上にわたりコロナ禍で日本経済、国民生活は痛めつけられてきました。ようやくコロナが下火になり出すと、ロシアのウクライナ侵攻に伴い世界的にエネルギーや穀物などの諸物価が値上がりしています。日本は賃金も上がらないまま、経済制裁や国防強化を訴える反面、経済も雇用も財政もG7、OECD諸国の中で下位、危機的なポジションにいます。

 日本が国連の安全保障理事会の非常任理事国に選ばれ、NATOの総会にもオブザーバー出席できるとかいうニュースが伝わりますが、果たして国民には何か恩恵があるのでしょうか。
 財政が厳しく、国の借金が多いので増税や社会保険料の引き上げが強要されてきました。これ以上国債を増やせば、ますます円の価値も下がり、インフレが加速すると懸念する向きもあります。
 何かを国がするには常に財源が必要です。コロナのワクチンはじめ様々な対策もお金、防衛費の増額もお金が必要なのは当たり前の話です。
 家計や企業経営が厳しければ、まず支出を見直します。いつまでもカード払いでバンバン使っていたら借金まみれで首が回らなくなります。今の日本の国債発行は償還期限が来たら返せないので次の国債を発行するという、もう経営破綻、崩壊寸前の構造ではあります。もちろん日本の国債は日本が買っているため、個人の借金とは信用の意味合いが違うと反論する人の意見も一理あります。しかし支出が収入を上回り、借金の返済期限が来てまた次の借金をする構造に違いはありません。しかも国の使命として、緊急事態の感染症対策や、有事に備えた防衛費の拡充などと言われれば、またポチっとカード決済です。

 安倍長期政権は後半は評価に値しない アベノミクスは失敗

 もうひとつ、大きく困ることは、経済政策が空回り、いわゆる所得としての賃金が諸外国に比べ全く上がらないで、気づけば大差をつけられている。
 なかなか全面否定する保守系の人は少ないですが、こと経済、金融施策に関していえばアベノミクスの安倍総理、黒田総裁の9年は【はっきり失政】で詰め腹ものです。
 安倍総理にしろ、その後の菅総理にしろ民主党政権の後、内外の諸問題に良く立ち回った面もあります。安倍さんに関していえば、一度短命に終わった前政権を反省して長期政権で彼の器の中ではリーダーシップをとり最大限頑張ったとはいえます。
 しかし、経済、金融、デジタル等に関してははっきり言って素人です。各部門に適材を配し責任をもたせて委譲することもなく、おれがおれがのいいとこどりで迷走してしまいます。そして自民党政権の限界で支援者や族のグループの意見しかなかなか反映しない弱点が露呈しています。
 民主党政権の後、これだけ長く政権に留まれるなら、目の前の数字的成果を気にしないで良かったのです。ただしょせん素人なので、黒田や官僚の甘言を見抜けないのでした。もっと経済の自力をつけるそれこそ骨太的対策と、短期集中のカンフル的金融施策を時限を決め徹底する、成長分野をもっとしぼり集中投下するなどやりようはあったはずです。


 アベノミクスは本来短期集中の異次元の金融緩和をダラダラ続け、円の価値を暴落させただけで、次の成長につなげる成長戦略も効果的な財政政策もないまま、取り返しのつかない9年で責任を問われぬまま【失政】に終わっています。

 志士の改革に期待

 日本を取り戻すといっておられた安倍さんですが、結局日本は民主党政権時代以下に落ち込んでいます。
 経済、物価、雇用、国際情勢、どれをとらえても最悪の時代を招いたのです。
 自民党はこのまま政治を続けるのでしょうが、まずは悪夢のアベノミクスを素直に反省して、全否定するところから始めないといけません。私は民主党(今は別の名前)やまして共産党や、れいわ等が政権をとるとかと同じような主張はしたくないですし、それらの党が政権党と期待できるものとも思いませ。
 日本を立て直すには国政を担う政治家に換骨奪胎の気持ちが必要です。自民党がしっかり変わること以外にこの国の政治が救われることはないと思います。それはかなり厳しい条件がつきますが、日本は未曽有の危機です。
 多くの志士が立ち上がることに期待をします。