政治も行政も一回破綻しないと刷新できないのだろうか【2】京都市

昨年末私は京都市の情報管理、業務システムを統合するオープンシステムの研修を何度か受けたのですが、年明けからその新システムが稼働して現場は慣れるまで大変と身構えていました。ところが86億円(私の勤務時間が入っているのかわかりませんが)以上投資かけてした新システムは実現しないまま撤退となりました。
詳しい専門的なことは省きますが、元々地元の小さいプログラム会社が継ぎはぎ継ぎはぎで低予算でやってきたものを統合し予算と期間内に実現するのは無理があったようです。
財政難が指摘される中で、86億も無駄にするというのは相当な愚行です。しかもその上に、京都市は様々な構造上の赤字を抱え、地下鉄等の市営インフラはじめインバウンドでもそれほど稼げなかったものがこのコロナで一気に苦しくなりました。寺社や大学、外資や他県資本などインバウンドバブルでも市にお金が入ってこないのです。地域的にも色々古い因習が多い体質です。大きく改革できた大阪と違い古いまま改善できません。定額給付金や休業支援等も他の自治体より財政が厳しいのがよくわかり、積み立てが消えて本当の赤字破綻も目の前です、
国のデジタル化にどう対応できるのかも難しいところです。
老人向けの市バス地下鉄のパス値上げ、年齢引き上げもニュース出出ていますそんなことより、この財政でボーナスをほとんど減額されず貰う市長や職員たちに公務員のあきれた体質が見えます。
有給を使い他は皆勤なら精勤手当でボーナスは満額出ます。民間企業で業績が悪く、大手運輸や旅行がボーナスなしなのに驚きです、組合や規定に守られています。こんなのは破綻するか、橋下徹以上の破壊者が来ないと何ともなりません。
もちろん公務員試験に通った優秀な職員ですが決まりきった仕事を極め前例と照らし合わせ膨大な量のチエックをする毎日で給料が上がる。そしてほぼ同レベルの仕事を賞与もなく昇給も少ない非正規職員が半分になっているのが京都ばかりでなく多くの自治体の現状です。人件費予算は限られますが自らを削るわけにもいかないし、給与や人事体系をいじらないと非正規との理不尽な差も改善されることはありません。デジタル化で根本を改善すると、行き場を失うか学び直すことも多くてそんな声も上がりはしないでしょう。
市長や議員が、選挙にびびらず嫌われても強権をもって、大改革しないといけません。現場をよく知り財政状況も説明しつつ課題を共有して賃金や賞与を検討しなおさないと官民の差は埋まりません。この構図は国の財政も同じです。(つづく)

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください