【緊急入院】家族が入院して垣間見る現在の医療現場

愚息(23歳)が腎臓の基礎疾患が悪化したため緊急入院となりました。
元々の主治医のいる京都市内の公立病院ですが、一応感染症のチエックは受けPCR陰性確認後大部屋に移されたようです。
入院当日の手続きを済ませると、それ以降原則家族と言えども見舞い面会は禁止です。着替えや差し入れのやり取りは看護師を通じてです。
少し病状の展開によりインフォームドコンセントのため、診察時に立ち会って話を聞く以外は退院まで顔を合わすことはないようです。メールや電話、LINEでまあ連絡は取れ合う時代なので寂しくもないのかもしれません。
コロナ禍に入り、妻の両親もそれぞれ何度か、目や腰、肺等で病院を行き来するのに同行していますが、感染症以外の診察、病棟は概ね何の混乱もありません。
『医療崩壊』という言葉が叫ばれ、京都、大阪も緊急事態宣言下で感染症病棟の逼迫が叫ばれてはいます。
私自身はスタンスとして、新型コロナ感染症2類の見直しや、それに近い柔軟な対応でオールジャパン体制、医療機関総がかりでコロナの自宅待機を減らして救える命が失われることのないようにとかねがね訴えています。
愚息の病状も感染症には弱い状態で、安心はできませんが、こんな状態で自宅にほっとかれるわけではないのは心底助かります。
日本の医療体制がこれだけ緊急事態と言われながら、『崩壊』というまでにはいかにも遠いというのはここでも感じます。
新型コロナ感染症を明確に分け過剰なほどにも警戒する考えも、常に闘病をしている疾患者にとっては現段階では強い安心を与えるものとも考えられます。
あとは同程度の不安を抱えるコロナ患者、軽症や中等症で自宅待機を強いられる方は実際に入院の必然が少ないとも聞きます。この方々を全てフルスペックの隔離入院をさせてしまうと、医療崩壊以前に大変な医療資源の無駄になるのだそうです。
これは新型コロナはCOMMON DISEASEよくある病気で、多くの人とって風邪程度に終わるわけで、宇宙服のような防護服で何人かかって高度な医療機器を回すほどのモノでなく、ひとりでに治癒していきます。
感染病棟はいわば超5つ星レストランといえます。その受け入れられるキャパは少なく、大部分の人は、食事に例えると蕎麦や牛丼屋やラーメン、コンビニ弁当で満足して帰れるわけです。普通の庶民的な食事に例えられる程度の風邪的症状がほとんどの割合です。
しかしごくたまに課題が発生して、どうしてもフルコース料理のシェフや給仕の接遇が必要になるのです。
課題は一部、都市部で、自宅待機の人の急変に対して病院の受け入れに手間取るなど時間的ロスもあって、救われないケースです。マスコミはこのケースを大きく取り上げて煽ってしまいます。
そうすると、『先に入院させておれば』とか、『自治体の病棟の確保が悪い』『拒否する病院が悪い』『医師会が悪い、自治体が悪い、政府が悪い』と本質的な問題以前の批判になります。
首都圏では結構急病や事故で救急車が搬送に手間取ることはあります。コロナの問題はそれにプラスして保健所経由と限られた感染症対策病院の病棟というハードルがありここまでにどこかで目詰まりがあれば時間がどんどん経過します。
やはりコロナで入院程の症状になれば誰もが大きな不安でしょう。野戦病院でも、救急救命室でもドクターヘリでも、何とか早く入れる仕組みの構築が必要でしょう。
『医師の〇〇です。△△さん聞こえますか、もう大丈夫ですよ。もう少しだけ頑張ってください』といわれるだけでどんな薬よりも患者も家族も安心するはずです。
まだ今の日本のコロナの入院患者数やベッドの空き具合を見ていたら他の医療を通常にやりながらでも、もっと迅速に安心を与える体制ができそうです。
マスコミに取り上げられている自宅療養中急変のケースも、あってはいけないものですが、そう多いケースではありません。関係者の尽力でもっとスムースに、迅速に安心を提供できるコロナ感染症への医療体制を構築し、全体の医療体制、経済体制を守っていただきたいものです。
広い清潔な病院の廊下で、何とか日本が早く落ち着くことを願います。

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