5人に一人が不眠症に悩み、睡眠薬を常用しているそうです。薬を日常的に飲むと腎臓を傷めたりしますので、できれば毎日飲むのは避けて、自然に食べて排泄して、動いて、寝られるのに超したことはありません。
私の父はコーヒーを飲むと寝られなくなると言って、紅茶は飲んでもコーヒーは飲みませんでした。これなどは思い込みだったと思います。
私も学生時代ゴロゴロ寝てて、いざ死後になった時、朝早く起きないといけないと思うと寝られない時がありました。当時は研修も雑魚寝、寮は相部屋の共同生活ですぐには寝つけず、会議や講義で居眠りしたくなるのもザラでした。よく考えると勝手な不眠症です。
もちろん私は医者ではないですが、薬の処方は患者の要望があればある程度柔軟に対応して、よほどのダブりや飲み合わせ以外は全体に薬の量が増えていきます。
母も老いた頃は、毎日山のように処方された薬を小袋に朝夕晩と分けられて、薬ばかり飲んでいました。毎日孤独で不安で眠れないといいながら、それでいて深く寝入って、父の死に目に会えませんでした。
年配になると日常的に「眠剤、眠剤あの眠剤がないと」とこだわる人が多いようで、今年入院した人もそういう人をよく見ました。しかし、夜は寝つきにくくとも、昼間は良く寝ておられました。もちろん個々に病状は違いますが、寝られないから死ぬということは絶対ないというのは見ていて分かります。
明日緊張する試験とか、発表会、試合や仕事を抱えている現役の世代の方が、寝つきが悪くなるのは分かります。あるいは毎日の仕事や学校、社会生活に問題があったりするストレス系も不眠に繋がります。
私の学生時代もそれに近かったのっですが、昼夜が逆転した仕事や徹夜が多いなどがあると、体内時計が狂い不眠症になりやすいようです。
ただ布団に入り暗くして横になっていると、身体は安らぎ眠っていないようでも一睡もしないということはないようです。これは最近スマートウォッチをつけて寝ていると眠りの質や時間が良く分かります。どんなにぐっすり寝たつもりでも深い眠りに時間はほぼ一定ですし、短い睡眠時間でも質が高い時間はまあまあ確保しているようです。眠るということを意識しなくても横になって安静にしている時間も大切だということです。
最近読んだ脳医学の本で、人間は目に朝強い光を浴びると約15時間後くらいに、眠たくなるスイッチが入るそうです。これを自分の身体で図ってみると確かに当たっているケースが多いです。6時頃に朝目覚めて、朝日を浴びると、夜9時頃には眠気がきます。雨や曇りでも意識して強い光を浴びるなど、朝のエクササイズを外に出て頑張ると、夜の寝つきが良くなります。そして寝る前にパソコンやテレビの強い光を浴びないこと、タブレットの電子書籍ではなく、紙の本を読んで寝ましょう。
特に人生の中で寝ている時間は長いです。食事や排せつ、運動などはここまで長くありません。活動があって休養があるのですから、それなり大切だとは思いつつ、あまり悩まずに横になれば良いと思います。