性加害報道の週刊誌

 松本人志さんの性加害の報道をめぐる事件は裁判をめぐりいろいろ報道されています。
 芸能人やスポーツ選手の女遊びやいわゆる反社との付き合いというのは、昔からよくありました。
 国民的歌手の美空ひばりさん、戦後プロスポーツの代表力道山らもですし、演芸や映画なども反社とつながらないと興行ができなかったのです。
 そんなもの一体じやないかという話もあります。吉本興業という会社も、エンターティメントビジネスとは言え、戦前から縄張りを仕切っていた興行の会社です。今は上品なビジネスの部門もあります、根はヤクザ者ですし、他の芸能や映画にしろ似たようなつながりはおおいはずです。
 春団治の時代から、女遊びも芸の肥やしとも言われ。長らく天才的な芸人は女や金で問題を起こす過去の例が多かったです。昔は妾とか2号さんを囲い、芸者遊びもユルユルやってましたから、ヒモのついた女に手を出し、金や喧嘩で揉める事件も多く、もみ消しもあったのでしょう。
 松本人志の場合、報道が正しければ素人の女性を半ば後輩が騙すように誘い、十分な金銭的な感謝も示していないところが問題のようではあります。
 ネットも松本擁護派と批判派が分かれます。典型的なのが時間が8年も経過しているというのと、警察でなく週刊誌というところを,擁護派は指摘しますし、批判派はそれは時間経過関係なく、セカンドレイプとも言いかえします。
 私の印象としては、昭和から平成の中頃までの借金まみれのスターに比べ、島田紳助以降巨額の所得を得て資産も運用する富裕層的な芸人が増えた感じがします。そんな時代に入り、松本も多くのイベントの審査員でコンテンツの印税までがっぽり儲けています。その割には垢抜けない、素人相手にセコイ感じで性質の悪い遊び方なのです。
 同意か強制かなどはグレーですが、もうオジサンなのですからそんなに向こうから来るモテ期ではなく、おそらく相手も半分カネ目当てですし、不満が残ってもあり余るお金を渡せばこんな問題にはならなかったでしょう。事実そういう桁違いのお金を渡すやり方で遊んだのはやはり女好きで知られる故志村けんさんだと言われていますし、そういう遊び方はキップのいい大物に多かったようです。
 お金を渡すとか、そもそも遊ぶのが悪いという問題は別にして、やはり相手を慮るのがタクシー代程度だと何だあの有名人はとなります。

 もう一つ、男女の性加害や暴力の報道ではアスリートや有名大学の学生とかが、その悪質か犯罪は別にして実名で報道され事実上未来を失うのは、報道の罪かなとも思います。もちろん犯罪者だとすると加害者やその家族にとっては。そいつを集団リンチにかけたい気持ちはあるでしょう。
 しかし法治国家は司法が刑を科すのであって、ネットの一般民が雑誌記事で被害者の家族まで住めないようになるぐらい袋叩きにする権利はありません。被害が確かめられれば、成人なら罪に見合った刑罰を受けることになるわけです。裁判で事実が確認される前から、「〇〇大学の恥だ、OBとしては恥ずかしい」「〇〇部は廃部にして、学長は辞めろ」とか息巻き、正義感ぶって息巻く人が多いのです。雑誌を盲信するのかと諫めると、「あんな犯罪人を庇うのか、性被害を受けた父親だったとしてもそう言えるか」と興奮が抑えられないのですが、それこそ〇〇大学のOBとして、法の何たるかも知らない恥です。


 松本人志の場合は超有名人としての有名税もあり、雑誌の取材に問題は会っても、あくまで雑誌との民事での争いであり、公開プロレスに近いものがあります。そもそも名誉棄損とは言え、普段から下ネタやイジメのような笑いと下品なキャラをトークでも売ってきたわけで、清純な俳優や健全を売りにしたアスリートに比べても、訴える名誉が良く分からないところで、そのあたりは擁護する気にはなりません。同僚やシンパは、人柄や芸の素晴らしさを強調していますが、憧れや尊敬の感情は犯罪や記事内容の事実関係とは関係ないので無益な擁護が多いです。

 一時代築いたお笑い芸人が消えていく、そこはそれだけの話だと思います。

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