コロナ後:密な美術館は遠慮

もともと混んでる美術館に並んで押し合いながら短い時間でお目当てをチラ見して帰るのがイヤでした。
コロナ禍で空いている施設、観光地もありましたが、あっという間に閉鎖になりました。人数制限をしながら再開。いいことにも思います。美術館、博物館はわいわい見るものではないです。あまり不要不急の人は来ない方がよいです。
上野の美術館なんかも本当に駅からすごい人で、東京の人の多さはケタ違いです。TDLでもそうなんです。これ以上価格を高く設定しないといけないジレンマはありますが、混みあって苦行を強いるだけでお金を払う人も問題です。
美術とか芸術のビギナーや素人を拒むわけではありませんが、付き合いやどうせ分からないという人はやはり邪魔です。
高価な絵が必ずしも価値につながらない場合もあります。美術館はロケーションも含めて楽しめなければと思います。
行列があれば並びたがるブームに横並びしたい。そんな考えはもうコロナ後には捨てた方がいいでしょう。

無観客で始まったプロ野球

先週6月19日から日本のプロ野球は無観客で開幕しました。
MLBはアメリカの感染拡大で開幕未定。
それでもひさびさの野球中継に、私も楽しみました。
これから感染予防体制を敷きながら観客を入れていく試みは、開催が微妙ながらオリンピックや他のスポーツの試金石にもなるでしょう。
観客席を密にしないと動員数に響き、その他の運営もWITHコロナはなかなか大変です。
プロスポーツの損益分岐点が上ります。
東京オリンピックは、規模縮小での開催も模索ですがかなりの赤字覚悟でしょうか。
サッカーも含めプロのチーム運営も相当厳しいところです。
それでもやはりスポーツへの興味はみんな持っています。
いいプレイを続け、スポーツの面白さを伝え、視聴率や動員数をあげて欲しいものです。
野球放送で気になったのは、地上波でのCMインターバルの長さです。
こんなにスピード感のないぶつ切りで3時間では、サッカーやラグビーにも大差をつけられます。戦後のテレビ普及時代でもあるまいし、攻守交替をきびきびして3回表裏ごとにCMタイムでいいのではと思いました。
レギュレーションも今にあわせどんどん変えていかないと野球はアメリカと中南米、東アジアぐらいしかやってない地域スポーツのまま衰退していきそうに思います。
体育会OBは伝統にうるさく保守系の人が多いです。プレイヤーとファンの満足度のためどんどん改革していくべきです。

コロナ後:身の丈にあった経営と消費

一時期インバウンドで外国人があふれていた頃、まさにバブルというべき現象が京都でも起こっていた。おそらく各地の観光地でもあるあるだったでしょう。
観光地の近くの、一般向けの商店にも人があふれ、外国人向けの何でもないものが、仕入れれば売れるような現象。
名前を挙げて悪いが、伏見稲荷の近くの商店街等もそうでした。結果、街もゴミで荒れたりするが、閑散としがちな街の商店街が観光地に近いだけで化けたのだ。
こういう現象は、たとえば破綻というか店仕舞い寸前だった和菓子や伝統産業等も救ったメリットもあった。
しかしホテルや飲食やショップでインバウンドをあてこんで拡張したり、過剰に投資や仕入れをしていた者は大きな危機を迎えています。
「身の丈」に応じたものでない「バブル」はやはり弾けました。
良いものを作り、素晴らしいサービスをしていれば日本人も見捨てないし、グローバルで売れるモノもあります。
当たり前ですが、入れ食いで客が来るからと値段を上げてサービスを下げて回していただけなら、もうこの危機は乗り越えられません。
グローバルに売れるモノを作るのはコロナ後も滅びはしません。日本人の繊細な文化、、創造的な力はこの先も世界に打って出れます。
そのためにも変に身の丈以上に儲けることはいらない経験だったのです。

父の日:介護は大変な生業

父の日に直接関係はないかもしれません。
介護やデイサービス、終末医療は亡き父で多少の経験はしました。今は残った母が、高齢者向け住宅で時おり介護4レベルでサービスを受けています。
今日、たまたま母のデイサービスの現場に立ち会いました。
改めて介護の職員の方の日々のご苦労を見させてもらいました。
コロナで医療現場の苦労も良く言われました。
生業としての介護、医療、他の職業貴賤も何もないのですが、それぞれ現場にいる方の大変さが良く分かりました。
人間誰しも老いますし、健康も害します。健康寿命と言いながら、誰もが健康なままポックリは無理です。
老人が子供のに、戻っていくのを見守り支える。かつては家族がやるのが当たり前だった仕事ですが、今や職業としてのプロに頼るのが多数です。今後ロボットもこの現場に加わりますが、少子高齢化社会でこの分野での人手はますます必要です。オフィスでも事務や経営等な減っていく一方で、この現場での人材は求められ続けるでしょう。心から敬意を表したいと思います。
あと楽な仕事を人間誰も求めたいです。だから義務でもいいから、社会のみんなが経験する。ローテーションで昔の兵役みたいに介護の経験をするのは必要かなと思いました。
社会の全ての仕事が、それぞれお互いで社会を支えている。それぞれの仕事の奥の深さ等、瞬間では垣間見ることなどできず僭越ではあるが、親の介護を思う時、とても大切でありがたい仕事であることを痛感しました。

夏至(6月21日)部分日食も

ipicgrによるPixabayからの画像 「金環食」

2020年は6月21日が夏至、太陽の出ている時間が一年で一番長い日です。
冬至よりも5時間くらい長いことになります。太陽の恵み、暖かさを思う存分体に受けることができます。日本では梅雨の最中ですが、さいわい全国的にも雨は中やすみが多いようです。
太陽が一年で一番北寄りから昇り、お昼には空の一番高いところを通って一番北寄りの西に沈みます。
ちなみに日の出が最も早い時期は、夏至の少し前、最も遅いのは夏至の少しあとになります。


今年の夏至は、部分日食の日にもあたります。日食は宗教や天文学で重要な現象とされ、神が隠れる日と思われてもいました。太陽と月の動きが分かって初めてその予測もできるようになりました。
太陽の動く道黄道に対し、月が昇っていくポイントをドラゴンヘッド(昇交点、未来を示すといわれています)、月が降りていくポイントをドラゴンテイル(降交点、過去を省みる)といいます。ドラゴンヘッドとドラゴンテイルのように、黄道と白道の交わるポイントを天文学用語ではルナノード(月のノード)と呼びます
日食は新月の時に起こるので、何かの新しい始まり、とくに半年以上の影響力を持つ大きなパワーを持った新月と言われています。
個人や国家にも、この始まりの時期がらか影響を与えます。それぞれのホロスコープによりますが、このパワーには善悪、吉凶はありません。すべての占星術の表わすモノを吉ととらえうか凶ととらえるかは、その方次第です。
大いなる力が漲り新しいことが始まる、そのことを理解して備え、前向きに受け止めて活動することが全ての人に求められます。
まずは21日夕方、その天体ショーが見れればそこから何かを気付いていただければと思います。

6月雑感:

6月もコロナの自粛が解除され出しました。
経済の回復はまだまだですが、WITHコロナともいう戦いが続きます。
そんな中、地上ミサイル防衛、、イージスアシュア配備が中止です。コロナだけでなく少子高齢で財政の厳しくなる日本において対米隷属、従属に歯止めを利かせたのでしょうか。
間髪いれないタイミングで、北朝鮮が南北事務所を爆破のニュースが入りました。
あまりにも政治的解釈の難しい、重い内容なのでこれ以上は書きませんが、日本の未来に向けては同盟国、近隣諸国とのギリギリのやりとりが必要でしょう。
隷属はいけませんし、戦争はもっと経済を破壊します。交渉は必要ですが妥協点を見出す賢い努力が国として必要です。


今年の梅雨は雨も多く、これから水害も心配です。それでも少し天気の良い朝晩は過ごしやすいです。
厳しい真夏を迎える前に、気持ちと身体を整えていく時期です。
社会は騒然としていても、誰かがいつもどこかでそれぞれの役割で国を街を支えています。そして次の季節、次の世代に向けての準備をしっかりかっていくことが大切です。

読書【2050年 MEGA CHANGE】  ③社会保険と税の改革

5月6月といろいろ前年所得が決まったりで納税の通知が来る季節です。
給付やらマスクはなかなか来ないのに、税金の納付書は来ます。
2050年まで、年金保険料や健康保険料は上がり気味です。
選挙で負けないようにうまく説明しつつ、いろいろ改革していかないといけません。高額所得の方には保険料負担は大きくしないとしょうがないです。そしてもう給付の限度は大きくし負担をさらに多くします。
保険は成り立ちにくくなっています。ヨーロッパの福祉国家が、一律給付も支払も早く、国庫で対応しています。その代り消費税が高いとか負担もそれなりです。
富裕層に給付も打ち切ったり、負担をさらに累進的にするなど、保険は抜本的な改革が必要です。国民皆保険さえ見直してもいい時期にきています。
寄付に対して、歓声あげるなら、最初から確認も必要です。人間毎年何億も生きていくのに必要ではありません。多少贅沢、住居の購入があってもせいぜい1000万円の年俸で十分です。何十億と儲けている方はある程度経過すれば、私財を貯めるだけでなく、寄付やら国庫返納すべきです。
現役世代、高齢者も負担しつつ、富裕層が一定の条件で支えてくれないと、社会保険は増大し、少子高齢化の国家財政は成り立ちません。
高等市民と呼ばれるような、高級官僚やセミリタイアの財界人にいつまでもお金が回っていては、この国はかなり厳しいです。
それも新しい技術や産業が一定のシェアと規模で維持され、輸出入や人材交流のグローバル化がすすんでの前提です。
日本の未来は結構厳しいハードルを越えていかないといけません。

児童公園で、硬球やサッカーをする残念な人

自粛警察のような細かいことを言うつもりではないのですが。
近所の児童公園で、早朝や深夜、ときには人がいる時にさえ、どうも疑問に思うことがあります。
親子か、コーチと教え子か知りませんが、サッカーやテニス、野球などのトレーニングをされています。
基本『中学生以上のボール禁止』という立札を、人がいないからいいのだろうという身勝手な解釈です。
しかも、サッカーだと思うのですが、トイレの窓枠や、窓ガラスを破壊されています。
犯罪であり、しかも教える立場の人が弁償することもなく逃亡しているわけです。
全国にこんなスポーツの教え方、トレーニングが蔓延しているのでしょうか。
勝てばいいとか、レギュレーションを変えればいいとか、聖地の全国大会に出ればいいとかでスポーツをやっている弊害ではないでしょうか。
金儲けのためにオリンピックを強行しているためでしょうか。
もちろんそうは思いたくないです。真面目にスポーツを努力し、やっている方。純粋に楽しんでいる方もいます。
マナーとか社会のルール、人の安全等、スポーツ以前のことを大切に教えてください。
格闘技等も、礼節を重んじているはずが、残念な不祥事も起こっています。
スポーツもコロナ以後、遠征や大会運営、観戦も大変な時期を迎えます。みんなが前向きに知恵を絞らないと、自分だけ良くて逃げるようなスタンスではスポーツ界も暗澹としてきます。

読書から【2050年 MEGA CHANGE】    ②グローバル技術、鉄道の30年後

2050年、30年くらいではなかなか一般人の宇宙旅行は難しいようです。もちろんかなりの大金持ちが民間で宇宙に行ける時代ではあります。
交通手段としては鉄道、クルマ、飛行機の時代が続きます。
燃料や機能、安全対策や速度等の向上が加速します。
日本は明治以降、鉄道の本家イギリスから教わり、全国に鉄道網を形成しました。そして都市部に地下鉄や新交通システム。長距離移動には世界に誇る高速鉄道技術の新幹線を開発し、イギリスはじめ世界に輸出する国になっています。
飛行機は戦後なかなか日本がリードする業種にはなりませんでした。自動車は繊維に変わり家電とともに日本の輸出を支えましたが、それも頭打ちです。
原発の輸出は東日本大震災以降さすがに難しい情勢です。
今、期待できる独占的な輸出技術は、ソフトサービスの体制も含めた高速鉄道システム。リニアの成功は日本経済の2050年までの大きな期待がかかっています。
今回コロナの影響でテレワークなどが進み、新幹線でさえがらがらなのにと、悲観視される方もおられます。あるいは出水はじめ環境、地震等への心配や補償を求められるたり、反対の方もおられます。
私は、リニアはすでに走り出した国家プロジェクトであり、オリンピックよりもはるかに国のトップが力強く丁寧に説明して、進めるべきだと思います。
鉄道や、高速道路、空港等も反対はつきものでした。強く進めないと、時間もかかり『ごね得』になり、それだけ工事にもお金と時間がかかります。そして世界にアピールするのも遅れます。
万一他国に先を越されては大変です。
結局、利用者や国民に大きな不利益となります。
とくに鉄道、新幹線と新しい技術が世にでる度に、反対する保的なアタマの堅い方がおられますが、成功をみると一気に心変わりされます。
新幹線駅の反対派から誘致派の豹変が良い例です。
地震国である日本に、高速鉄道の多頻度運行する長大な山岳トンネルや海底トンネルがあり、そこに崩落などの事故は一度もありません。この驚異的な安全性は世界に誇れる日本のシステムです。
日本の国が2050年代に、現実的に技術大国であるかどうかは、リニアの成功と教育の改革ができるかどうかだと思います。
コロナ禍はいろんな検証ができました。オンライン会議でできることも、もちろん想定の範囲内です。
旅行も出張も無くなりはしないのです。そして、貴重な時間で商談や会議をするために東京~大阪1時間は需要があり、非常に大切なことがわかりました。東京一極集中は是正され、大阪や名古屋の周辺都市から楽に日帰りでき、ほぼ終日仕事ができることが日本を安全にかつ、経済、雇用を活性化させる道です。
鉄道運行のシステム管理者の教育やマネジメント人材も含めて、世界にセールスして日本の技術を示すのです。
     (つづく)

読書【2050年 MEGA CHANGE】     ①予測された未来、検証すべき歴史

英国『エコノミスト』誌の精緻で衝撃的な予測。もうすでに執筆されて8年くらい経過します。すでに現実的に見えてきていること、改めて思い知らされることが多いです。
これから何回かに分けて、この本の所感とそこから予測される真実とそれに対する提言。とくに日本に関しての気づきを述べていきたいと思います。
統計的なことに基づいていて、その結果には上振れも下振れも当然あるでしょう。しかし歴史も検証し統計を見れば、たとえばシェアが大きく縮小するというときに微差はあっても、拡大するとか維持するということはあり得ないのです。
世界の人口増加、その推移と国別のランキングは驚異的なスピードで変化しています。その中でこれからの日本の相対的地位はどんどん下がります。
今リタイアした多くの日本のオジサン達は、高度経済成長は自分達がモーレツに働いたからだという思いが強いです。そう語るノスタルジーも多く、それ以降の世代も日本人の民族としての優秀性と努力が高度経済成長に結びついたと信じています。
しかしGDPはあっという間に中国に抜かれ、大きな差をつけられました。インドや他のアジア諸国、アフリカ(サハラ以北)にも抜かれる日がきます。【それは高度経済成長はただ人口が急激に伸びる時期だったに過ぎない】のです。
中国が伸びたように、インドも13億の人口となり、この人たちが衛生状態が良くなり、寿命が延び、消費を拡大しただけで、インフラも流通も機械もあらゆる産業が入れ食い状態で潤いました。
その段階でモーレツに働けば働くだけ稼げる、人手もどんどん増やせる景気がやってきています。
日本人にしかできないような、精密な技術や、忍耐のいる伝統工芸等、日本のいいものは沢山あります。同じ自動車を作っても、鐡道を走らせても日本人はキチンとやるかもしれません。けれどそれは、各民族の適性であり、人それぞれです。いろいろな文化や伝統は世界中にあります。
日本の高度経済成長の多くの部分はただ人口が増えたということです。
そしてモーレツに休まずに働いた成功体験が、時間としての労働効率を悪くさせています。これは今や日本の弱点です。
日本はこれから世界でもっとも平均年齢の高い、都市部に人口の集中した国になります。豊かさの指数では世界の下位に落ちます。
これからの日本はそのベクトルで、どれだけ上に向けるか、そこの努力が必要になってきます。
               (つづく)