ハケンの思い出と今

 昔の会社は、大手の化粧品メーカーで販売会社という地区を預かる組織が大きく、各都道府県よりも多い数の拠点があり、それぞれに経営幹部がいて、多くの管理や販売部門と美容教育、派遣先で商品を販売する美容部員がいました。そのため、経理や総務も独立した課を持ち事務員を何人も抱えていました。
 それでも正直なところ、昭和の時代は大卒女性の就職がまだ少なく、事務職も美容部員さんも高卒か短大がやっとでした。戦前からの大きな会社で福利厚生もそれなりなので、事務員で勤めていても、美容部員も取引先に『派遣』はされますが、ほとんど正社員で派遣社員ではなく、自営をしているよりも福利厚生含めて待遇としては良かったかもしれません。
 確かに電話で受注を受けて、発伝するとか集金もするという今では考えられない事務や営業もしていました。しかし、平成も10年ぐらい過ぎると、ITというかデジタル化が進み、バックヤードでやることも変わり始めました。
 経理も地区本部や本社に統合され、拠点での事務はどんどん減り、それでもワープロを打てずExcelもでき無い幹部の書類作りなどをやっていました。
 取引先は爺さん婆さんの個人経営の店主流から、ドラッグストアなどの企業中心に移行して、相手のシステムについて行くなど、さまざまなITへの対応も求められました。
 社会はその頃から、産休、育休の代替要員も必要な時代に入り、事務や営業補助に「派遣会社」の人も契約され続けて2度ばかり地区営業の拠点に来られました。

 篠原涼子さん主演で「ハケンの品格」というドラマもありましたが、とても優秀で素早く仕事をこなし、休業中の前任社員の倍、いや数倍役立つスキルをもっておられました。残念ながらその差は誰の眼にもあきらかになりました。休業中の方はどちらかと言うと人は良いのですが、『どうやりましょうとかどうしたらいいのでしょうとか、Excelのやり方わかりません』と販売や先輩方の時間を食う存在でした。そのハケンの方は、1を聞けば完璧に10以上をこなし次の10は何か想像でき、かつ社員を立てながらも次をうまく効率よく提案する方でした。
 大変難しい問題ですが、事務職の方も、販売系の幹部に至っても、そもそも年功序列です。パソコンスキルはもちろん、トラブルへの対処など能力が無かろうが正社員の給与、待遇は良く、無期の雇用が決まっており、人員も限られていますから続け様にアクシデント的な休暇を取る人がでない限り、派遣契約が切れたらその人は職場を去ります。
 いろいろスキル、小技のような工夫、細かいノウハウを持っている方や、そもそも入力作業が早くて正確というレベル違いを見せつけられても、残念だなと思うだけで仕方なく、戻ってきたママチャリのような速度の人にF1の速さを求める術もありませんでした。ママチャリが降らついて倒れないのを見守るだけでした。もちろんママチャリの維持費、年俸は高く賞与も退職金もあるのです。
 多くの会社、役所でも似たようなことは起こっています。場合によっては、派遣会社のマージンが惜しくて、それすらできない会社もあります。社内研修や仕事の振り分けとそれに見合った報酬があればそれも良いのですが、多くは年功序列の旧態の場合が多いのです。逆に派遣を上手く使う会社は、仕事の本質や休暇制度、福利厚生が良く分かり、人材も成長し企業競争力も高いのです。
 今は正社員、とくに中高年が余り、AIがますます仕事を奪う時代です。とりあえず新卒を雇い長く勤めれば高給になるメンバーシップ型の雇用ではなく、能力やスキルに優れた派遣社員をピンポイントで雇うジョブ型雇用の方が経営効率はいいのです。しかし、日本ではまだ終身雇用的な就職も多く、正社員の年収が800万、派遣だと400万下手すると200万などということで、それほどのプロ級の契約型の社員も実際にはあまりいないのです。当面は正社員が派遣に負けずコツコツとスキルを磨き、貢献してもらうしかないのです。

可愛いママさんがバリバリ働く時代 働き方の変化 – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

可愛いママさんがバリバリ働く時代 働き方の変化

 職場の部署に大学の後輩にあたる女性が二人おられます。マンモス大学で30年以上離れて真学部も違いますから、キャンパスの話ぐらいと時代の変化が話題です。
 お一人は新卒、キャピキャピで前向きな子で娘より下40年下かもで、もうお一人は産休育休明け、その方も私より30年以上は若いでしょう。

 育休後は配偶者の勤務場所の関係で関東地方から大学時代を過ごして京都へ転勤し、子育てのため午後3時で仕事を終える時短勤務です。

 公務員や大企業は女性が結婚、出産、育児とライフイベントを迎えても、多くが退職することなく復帰される時代になりました。
 まだまだ旧い体質の企業、中小企業では育児休暇、まして男性ともなるとハードルは高いでしょう。そして、総務や人事面、経営や全体を統括するには、人数や時間だけでは済まない仕事の運営をその職員、社員たちでできるか判断しないといけません。要は上がOKでもよほど気楽な職場でないかぎり、周りにもしわ寄せが行きます。非正規の人が穴埋めをして、育休明けで職場復帰されれば、非正規が切られたりどこかへ行かされるのも、納得ずくとはいえこれも厄介です。
 私も有給を取るだけでも、結構気を使う方でした。
そして、今は産休育休だけでなく、介護休暇で休まれる制度も広がり、そのために派遣社員や退職OBの契約社員を非常勤で雇うケースも出てきました。その恩恵をきっかけに私も仕事にありついています。

 人材の育成、成長を考えると、採用した優秀な人を出産や介護で退職させるのは可能性を摘み、もったいない話でもあります。ある意味、雇う側には一時的に負担という見方もありますが、それが当たり前とならないとこの制度は成り立たないのです。経営者にとっては、今までは無理して働くか、クビにしていたものが休暇をとりながらも在籍するので負担は増えます。中小企業はじめ、条件によっては支援をするなど、制度の定着がみられないと国が動かないといけないかもしれません。

不適切?と言われたメンドくささ

 不適切な言葉と言葉狩りの間(はざま) – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

 不適切な言葉と言葉狩りの間(はざま) – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

 連休前半の4月28日にあげた「不適切な言葉と言葉狩りの間(はざま)」の内容、冒頭に出た言葉に関してあるグループにリンクを貼った際、そこの管理者かホスト的なコントリビューターから「自分も介護の仕事に関わっていると前置き、ご指摘を受けました。
「障害者という言葉は今は害という言葉が不適切で『障がい者』とひらがなが適切である」と書かれました。『役所でもまだ徹底されない』と憤慨したコメントを書かれました。
 これに対し、それこそ『言葉狩り』であり、使い方は自由ではないかという擁護の方も多く現れました。
 私自身は、『障がい』を使い出していること自体に思い至らず、ビジネスマンなどのマンをパーソンに言い換える以上にスルーしていたことは恥じ入り、情報提供にはお礼の言葉を書き、真摯に反省の意もしめしました。なおかつ『害』を『がい』にひらがなにしたらよいのかという問題は公的に決定した事項ではなく、報道などにも対応は分かれるとも書きました。このことも火に油だったのか、議論を呼びました。
 何か、それでも気に入られなかったのか、それぞれの意見を言われる方が何人かおられ炎上してしまったようで、結局私はそこのサイトから追放とされた感じです。
 ちなみに先月のそのサイトでは、ウケる投稿をしてトップコントリビューターになっていたのですが、以前の投稿もレスポンスも全て見られなくなりました。
 どちらかというと趣味、娯楽系のグループなので、そこに難しい社会問題をリンクさせた私も良くないのですが、一方的に出禁という態度で、一体問題が解決するのかとも思います。
 害をひらがなにしようが、旧字にしようが意味は変わらないので、障害者手帳や障害年金、障害者扶養などのありとあらゆる公的な証書、書類を大金と手間をかけ改めたとしても、やはり『障がい』はいけないから『チャレンジド』にすべきと言われれば、無駄金になり振り回されるだけです。
 そんな中途半端に字だけ変わるなら『しょうがい』よりも『カタワ』でいいよと、障がい者の作家乙武洋匡さんなどはコメントしています。
 ブラインドタッチをタッチタイピングにしろと言われますが、ブラインドサッカーはそのままですし、そもそも窓の日除けをするブラインドもそのままです。日本語は盲滅法など、昔から使われてきた言葉を狩り過ぎているのではと思います。
 不適切という言葉は、罵倒や口ぎたない揶揄など場面にもよることも多く、逆に教訓的で示唆に富んでいる場合もあります。
 いずれにせよ、ネット上の口論も難しいものです。

朝ドラで描かれた検察の暴走「法」の正義、「共亜=帝人事件」鐘紡社長もウラに

 NHK連続テレビ小説「虎に翼」は、日本初の女性弁護士・三淵嘉子をモデルにその半生を描いた、登場人物やドラマ中で起こる出来事は史実に基づいているものもあります。

【共亜=帝人事件とは】 

 ヒロインの父が贈収賄容疑で逮捕され、「共亜事件」という政財界を揺るがす大汚職事件に巻き込まれます。この「共亜事件」のモデルは、1934年に実際にあった「帝人事件」です。台湾銀行が保有する帝国人造絹糸(現帝人)の株式が不正取引され、その売却益が政財界にばらまかれたとする贈収賄事件だったそうです。実際にはヒロインの父親が勤めていたとされる銀行には逮捕者はおらず、父親役のモデルはある程度政財界に関わる大物実業家の複数のようです。
 事件の逮捕者は1年近く勾留され、検察から過酷な取り調べを受け、裁判前の予審ではほぼ全員が自白していたが、1935年に始まった裁判ではいずれも罪状を否認し、1937年に確定した第一審判決では起訴された全員が無罪となりました。判決を言い渡したのは後に最高裁判所長官となる石田和外裁判官で、石田が判決文の中で用いた「水中に月影を掬(きく)するが如し」という劇中では松山ケンイチが表現した言葉が象徴する通り、水面に映った月を掬(すく)おうとするような虚構の事件だったということです。ほぼ全員が虚偽の自白をしてしまった背景にある拷問の内容や、留置場での異常心理についても、ドラマで描かれ父親役の岡部たかしさんが制約も多い地上波で好演していました。ソ連から輸入された「革手錠」なる拷問器具は、皇太子時代の昭和天皇の暗殺を企て、死刑となった極左テロリストに初めて使われ、2番目に使われたのは帝人の役員の永野護、公判部分ではヒロインの父のモデルとされる実業家の一人だったそうです。
 帝人事件は、「虎に翼」のテーマでもある「法」が正しく機能し、裁判所が公明正大な判断を下した事例として史実に刻まれています。
 法廷や、逮捕、報道も現代とはだいぶ違い、女性の弁護士がまだいあない時代で人権が制限されていたのも良く分かります。

新聞社を経営した鐘紡社長 武藤山治


 ドラマの中でもヒロインと関わる新聞記者が出てきますが、今では検察のでっち上げとされる帝人事件は、そもそも時事新報という新聞社が特集した記事の中で報じた帝人株を巡る贈収賄疑惑がきっかけでした。
 時事新報は福沢諭吉が1882年に発刊した由緒ある日刊新聞だが、「朝日新聞」や「毎日新聞」などに読者を奪われ、関東大震災以降、部数と業績は低迷していました。そこで1932年から経営を引き受けたのが、諭吉の弟子で鐘淵紡績(カネボウ化粧品、クラシエホールディングスの前身)の社長を務めた武藤山治でした。部数立て直しのために武藤が打ち出した目玉企画が、「番町会を暴く」という帝人事件をはじめとした政財界の不正や、知られざる黒幕の存在を糾弾する今でいう暴露型の連載記事でした。
 武藤は鐘紡という兵庫紡績工場の支配人から、日本一の会社に拡大した企業家であり、若い頃から言論や政治にも興味を抱いていた方です。経営者としても優秀で、次々と日本や上海の工場を傘下に収め、日本初の企業の「共済組合」(年金や健康保険)や「社内報」を作ったとされています。
 しかし鐘紡では成功した経営も、新聞の業界では経験もなく、正力松太郎の読売などが政財界に結びつくことへのやっかみと焦りもあったという話もあります。
 当時の斎藤内閣は犬養毅暗殺後所属した立憲政友会からも、対抗する立憲民政党からも閣僚を入れる「挙国一致内閣」を組織し、軍部との対立を避け、国内政治と経済の安定を第一の目標とする方針をとりました。ところが、立憲政友会の右派(対外強硬派・武闘派)や、陸軍や右翼グループらは、そんな斎藤内閣に不満を抱いており、倒閣を企てそこででっち上げられたのが帝人事件であり、それに乗っかってしまったのが時事新報だったという見方が現在では有力です。ちなみに武藤は「番町会を暴く」の連載開始から3カ月後、元外交員で失業者の福島新吉に銃撃され5発の弾丸を受け、翌日れ66歳で没しています。武藤を庇った秘書も即死、銃撃した福島も自殺し、背景は私怨なのか帝人事件なのかも闇です。ドラマではステレオタイプの悪役に描かれている事件の主任検事ですが、そのモデル?黒田越朗も公判中に殉職するなど、複雑怪奇な事件とされる官僚の闇の部分です。
「法」が正しく機能したと言われますが、斉藤内閣は倒閣されてしまい、中国とも事実上戦争に入り、日本は右翼、軍部が台頭する暗い時代へ進みだします。
 この時、文部大臣を辞任しているのは戦後総理大臣になる「明鏡止水」と明言を残した鳩山一郎、宇宙人鳩山由紀夫のおじいさんです。
 武藤山治の子供、武藤絲治も戦後乞われて鐘紡の社長を務め、最大の戦争被災の会社を多角化で引きあげますが、先日訃報のあった伊藤淳二のクーデター(城山三郎「役員室午後三時」のモデル事件)で社長を退きます。カネボウの社史を語る場では同じ読みの「むとうさんじ」なのでややこしく「やまじ」「いとじ」と呼びわけていました。
 歴史や社史では何が正しいのか、事実なのか良く分かりません。ダイヤモンド社の雑誌記事も参考にしていますが、wkiやカネボウの社史と比べても細部は違います。省略しながら書く故に誤解で伝わったりする悪意のないモノから、読売や朝日が伝えているものですから時事新報は「悪役」「泡沫」扱いで歪曲されている可能性があるとも思います。
 政治や官僚、当時の軍部やそこに裏で動いていた闇の世界に何があったのかはもう誰にも分らないでしょう。


 

次の新幹線 日本の未来へ3

 昨日も北陸新幹線の延伸が迷走し、難しいということを書きました。
これは鉄道だけの話ではなく、鉄道から見える日本の未来の話です。今よく言われる少子高齢化、人口減少、GDPなど国際的地位の低下の問題もつながります。
 先日も消滅可能性自治体が報道されていました。20年とか50年見据えて、学術団体や諮問機関、マスコミの仮説だけでなく、日本をどういう方向にもって行こうという強いリーダーシップが国に無いので迷走してしまうのです。
 たとえば北陸新幹線の次の延伸のルートにあたる小浜市なども、ほっておくと過疎が進むのは見えています。そこに巨額の投資をし、金沢や敦賀のように東京とつながり活性されるならどこだって新幹線が欲しいわけです。
 では、その基準はあるのか、公平な負担のあり方はどうなるというのは、地元や民間会社のJR、利権のからむ地元国会議員だけの決め事ではダメです。公共事業が巨額の税金を使うとともに、景気や雇用対策として大きな効果もあり、必要なことではあります。しかし、そこにムダや、今でいうSDGsの考え、未来への見通しがないと意味のないバラマキです。
 そういう面では、リニアにしろ、新幹線にしろ新しい駅や路線が、既存の交通機関とどうつながり、街や人にどう影響していくか、分断や過疎を止め、日本全体をどう再生するかの大きなカギなのです。
 そういう面では、JRの民営化後も最も苦しむ3島会社、消滅自治体の数の面でもその中でも経営内容の悪い北海道と四国に大きな力を注ぎ、新幹線を延ばしていくのは重要だと考えられます。

 北陸新幹線敦賀延伸の後、次に延伸実現しそうな整備新幹線が(かなり長考しますが)やはり2031年ともいわれる北海道新幹線新函館~札幌でしょうか。
 北海道の場合、人口密度が低く採算性が低く赤字構造がより厳しく寒冷地で管理コストも高いため、平行在来線の3セク分離どころが、いきなり旅客路線を廃止する検討さえされています。新函館北斗から函館延伸、在来線を3セク化でとどまらず廃止する問題、採算も難しく2030年からさらに延期とも言われています。
 メインは札幌と東京の輸送だとしたら、そのために地域交通が犠牲になるのは本末転倒となりそうです。ただ北海道としては札幌中心でも活性しないと道全体が厳しいものです。在来線の切り捨てという過酷な選択は採算ベースでは仕方のない選択でもあります。そして赤字自治体の多くが、3セクとして赤字覚悟の鉄道を引き受けるなら新幹線ができるなら廃止で結構というから驚きです。冬が過酷ではあるものの、鉄道だけでも暮らしていけずすでに装備十分のクルマ社会なのでしょうか。もともと炭鉱などのためにつくられた鉄道は衰退しており、面積に対して鉄道でカバーできるところが少なく、バスやクルマの頼るしかない北海道の特性が本州以上に鉄道を淘汰しているようです。
 新幹線というと東海道新幹線の米原あたりの雪で良く止まり、雪に弱いイメージを抱かれがちですがそれは誤解です。耐寒仕様の東北新幹線などは、高速道路や空港が閉鎖する雪でも基本走れます。トンネルが多く、融雪装置も施され、床下機器なども東海道仕様と違い、氷や雪が付着しないようになっています。
 風での飛行機、フェリー欠航で新幹線代替というのは良くありますが、逆はあまりありません。その点では北海道新幹線は、必要な交通機関ではあります。採算から言えば、あくまでも札幌までが限界のようで、札幌までの道内からの移動は他の交通機関に頼りますが、大きな動脈ができることは道全体の活性につながります。早期の開業を望みたいところです。

北陸新幹線 敦賀~大阪 日本の未来へ2 – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

リニア、整備新幹線 日本の未来へ1 – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

北陸新幹線 敦賀~大阪 日本の未来へ2

 北陸新幹線新大阪延伸は、まず私が生きてる間2050年でも難しそうです。後述の西九州新幹線ともども、整備新幹線の三セク地元負担のルールが杜撰で、だんだん新幹線網が伸びるに従い問題が多いことが浮き彫りになってきました。
 北陸新幹線の新大阪への最終ルートはまさに紆余曲折、迷走に次ぐ迷走の末、悪手の選択をしています。
 これは元から無理筋もあるのでしょう。そもそも新大阪まで延伸するとして、最もコストの高い最後の京都~新大阪間には新幹線も在来線も大手2私鉄が走っていて、地元にとっては環境悪化させ、自治体が負担してまで本当は要らないのですからコトは厄介です。
 東海道新幹線などは既設の新幹線です。そして本来は整備新幹線は地元負担や並行在来線の切り離しをしても、地元に恩恵を与えるためにルールを決めています。
 現在決定した敦賀から小浜を経て京都府北部の南丹美山等を通り、京都に至り市のその後東海道線などよりは南に回り、松井山手を経て西進して新大阪に至るものです。
 京都に大深度で地下水や環境、残土などの問題と、お金の負担を強いてまで京都駅を通りたいのは採算に乗せたいJRの思惑です。京都市民は先の市長選挙でも全く望んでいないのがわかりました。
 それ以前も米原ルート、舞鶴~亀岡ルート、湖西線ルートとさまざま浮かぶ沈むものがありました。
 小浜市にとっては悲願は間違いないですが、現在は閑散ローカル線の小浜市で敦賀や舞鶴とつながる「海の奈良」とも言われる門前町ですが人口3万の市に過ぎないのです。速達の「かがやき」が停車するか不明ですが、それはなさそうですし、敦賀から延伸して東京へは最も遠い直結となる駅です。
 ただこの開業時期になると、新大阪に出て東京へはリニアで向かう方が早いという環状線としては矛盾が生じます。
 その先の京都以南、本当の意味では新大阪に至る最後の中間駅、松井山手駅に至ってはそこから北陸周りで東京は皆無でしょう。ここは京田辺市という大阪や京阪奈学研都市のベッドタウンですが、市民も寝耳に水で別に新幹線を欲していたわけでもなく、大阪に新幹線通勤するほどの距離ではなく、JR学研都市線の快速で十分用を足りていたのです。
 確かにお国のためとはいえ、これで京都府や京都市、京田辺市の税金が使われるなら、憤懣やるせないと感じます。
 府県を通るから新駅を作れば喜ぶだろうというのが間違った方向に強引に押し付ける無理筋でした。
 府北部の舞鶴や亀岡を通るルートが没になり、京都府の国会議員が京都の面子を保つだけのために決めた松井山手ですが、小浜に比べても観光地としての要素はなく、北陸に行く人にしろしれていますし、まして他所から新幹線でくる街ではありません。
 それならやはり。小浜~舞鶴~亀岡~新大阪で良かったのです。
 地図をよく見てください。整備新幹線の枠組を無理強いするため、すでに既存東海道新幹線の京都にくっつけるのは変な話になってくるのです。こんなおかしなことで、国とJRが手を打ち、一部議員とだけ打ち合わせ、地元の市民無視で進めるために決まりかけて、やはり反対でどうしようもなくなるのです。
 少し考えると、この環状ルートの最後をひっつけるのは「整備新幹線ルール」の適用は難しいことが分かると思います。
 無理で意味のない失敗が明らかな現行決定ルートは、いくら景気対策の公共投資でも無駄です。
 鉄道ファンでなくとも地図を見て少し考えれば、完全な大阪への環状はあきらめ、ここはやはり米原止まりに修正で、そこで完結、大阪延伸なしという結論になると思います。
 整備新幹線計画にすらないですが公共投資で地方を救うなら、四国、山陰、羽越とか本当に新幹線がいるところに、お金は回せばいいです。

裁判ドラマに、少しだけコメント

 刑事ドラマや法廷ドラマはそれこそ1クールに何作もあります。
 ジャニーズ事務所タレントやさまざま著名な俳優が、検察官や弁護士、判事を演じていてうなるようなものもあり、面白いとは言え少し現実離れしたものもありました。
 俳優さんがやはり、かっこよく美女すぎるし、若すぎるところもあり、演技や脚本が荒いといかにもドラマ、作り物になってしまいます。
 今放送中は、注目度が高い朝ドラと日曜劇場枠です。朝ドラ「虎に翼」(伊藤沙莉主演)が9月までの半年です。日本初の女性弁護士、裁判所長となった方をモデルにして法廷劇など含めて面白く、好評に始まっているようです。
 もう一つ、力の入った名作ドラマを産む日曜劇場枠は4月の春クールで「アンチヒーロー」長谷川博己が珍しいダークな役、悪徳?弁護士で主演です。こちらも当然法廷が出てくる現代が設定のドラマです。
 刑事事件はドラマ、映画にしやすいので、私も裁判所に勤めているとよくあのような劇的な法廷の後ろを支える仕事かと思われ「大変ですね」「カッコいい仕事ですね」と言われます。しかし、事件としては刑事よりも圧倒的に民事の数が多く、そこまで劇的ではありません。それでも、著名な方の名前が出てきたりもします。ドラマや映画のような事件に皆さんが関わることは少なくても、ちょっとしたことで訴訟になって当事者になることはそれほど稀ではありません。事件の内容を見ると、やはりそこには人間のドラマ、悲しい運命が現実にもよくあります。

 今でいうと、サイバー関連、ネットでの被害なども民事訴訟が増えています。破産手続きは民事で、暴力は刑事事件、離婚調停は家裁ですが、DV暴力などでの保護命令は民事で受け付けます。この辺も増えています。
 あまり一般では関わりたくない裁判所ですが、せめて花を咲かせ緑も豊かに外観を美しくして、入りやすくしています。

 不適切な言葉と言葉狩りの間(はざま)

 未だに女性蔑視や障害者差別などの不適切発言で辞任やら謝罪の政治家がいます。とは言え、昭和や平成のはじめの世代にとって「言葉狩り」とも言える、不適切な言葉の言い換えは多岐にわたり「そこまで、それも、いつの間に、」となかなか難しいところがあります。
 〇〇夫、〇〇婦、女〇〇などと言うのは基本不適切だそうです。性や宗教、障害者や病気とかも連想されるだけで、「好ましくない」とされるようです。
「看護婦」が看護師となるのはその職業が男性もいるのでわかりますが、元々外来語で、丸覚えしていた「スチワーデス」がキャビンアテンダント(CA)が当たり前になり、「盲滅法(めくらめっぽう)」が差別用語で、「ブラインドタッチ」はタッチタイピングとなりました。ブラインドサッカーというのは、そのままOKなようで、このあたりはもはやネイティブでないとその感覚は分かりません。
 初めて世に出す作品を「処女作」と謳ったものですが、美しい響きの言葉ですが不適切らしくあまり使われなくなりました。子供の運動会でも「障害物競争」も障害者を想像させるということで「チャレンジ競争」個別に「飴食い競争」など解釈が難しい言い換えになっていきます。
 それなりに定着もし、そこから差別や人権軽視と想像することは曲解に感じるような美しい言葉まで狩って禁止にするのはどうかなと思います。
 学校では「父兄」とか「お父さん、お母さん」という言い方も「お家の方」と言い換えるそうですが、子供が迷子になっているときとか「お母さんは?」と聞くのもそのうち不適切と指導されそうな感じです。男性社会の名残かもしれませんが、「母性」が父性よりもよく使われるものであるように、「兄弟」は姉妹よりも幅広く男女を含んでいるのが日本語です。父兄という言葉の意味する中には母が当たり前に入っていると解釈して差別でも何でもなかったはずだと思います。言葉はそこまで考えて出来てはいません。
 私もブログで書いていたり、経歴や人物を紹介する時「課題解決を提案する営業マンでした」「ビジネスマンに最低必要なスキルとして英語、会計、ITを勉強しました」と話したりしていました。それも「営業担当」「ビジネスパーソン」が適切な言葉のようです。
 もちろん一部ではまだ「・・マン」も使われています。
 子供の頃からよく聞いた英語の挨拶の冒頭定番、「Ladies and Gentlemen」(レディース・エンド・ジェントルメン)という呼びかけも取りやめているところが増えています。 代わりに「All Passengers」(オール・パッセンジャーズ)や「Everyone」(エブリワン)などジェンダー中立的な言葉を使うようになっています。
 日本を代表する特撮ヒーローもそのうち、「ウルトラマン〇〇〇」ではなく、「ウルトラパーソン〇〇〇」になっていく日も近いかもです。

リニア、整備新幹線 日本の未来へ1

 先ごろ北陸新幹線が金沢から福井県敦賀まで延伸しました。リニア中央新幹線の工事も静岡県知事が反対していましたが、辞任されるということでようやく活路が開かれつつあります。
 静岡以外の品川、神奈川、山梨、岐阜、愛知は実はリニア工事はそれなり始まっています。静岡の問題を何とかクリアして私が生きているうちに、できれば大阪までの開業をしていただき、見たい乗りたいものです。
 とはいえ、その開業はいったいいつになるのか、静岡工区に限らず始発駅の品川や名古屋、新大阪などの大都市周辺でさえ、地震国の日本で険しい山をトンネルで抜け、大深度から一気に地上に出る工法が成功するのかもまだ予断は許さないところです。
 駅や正式ルートもまだ、名古屋以西、大阪までは確実なものではありません。さすがに京都市はあきらめましたが、奈良にできる駅はどのあたりか既存のどの線につながるかそこからどうなるか不明です。
 京都在住の私としては現実的にほぼ見られそうなのが、2030年過ぎの品川~名古屋開業だとして、東海道新幹線京都から名古屋でリニア乗り換え、1時間10分程度、これが最速最終形に近いのではと思います。
 京都から東京に関して、ビジネスや観光含め、あとは乗り換えなしの現存の東海道新幹線で富士山を見ながら観光色豊かな列車で2時間30分。奈良に駅ができたとしても、京都~奈良は単線区間もある在来線にスーツケース持ってか、私鉄の近鉄でしかもターミナルとして新設駅のようで不便そうです。そもそも奈良に止まるリニアは山梨や岐阜にも止まるリニアの「こだま型」で本数も少なく遅いもので、京都~奈良を在来線経由していては名古屋乗り継ぎよりも不便そうです。
 あとは新大阪までの本数の多い「のぞみ型」の最速リニアで、新快速などで京都に戻るのもありそうです。
 リニアに寄せる期待はさまざまです。

 他の整備新幹線とともに、内容が長くなりますので詳しくは次の機会にします
 現在未成の整備新幹線が3つあり、ここも並行在来線や環境アセスメント、地元の反対など大きな課題を抱えています。

 日本全国に高速鉄道と高速自動車国道をという主張を日本列島改造論で唱えたのは1970年代の首相田中角栄でした。彼の地元新潟は早々の上越新幹線が通りましたが、いまや日本の地方は首都圏一極集中でどんどん過疎化が進む、少子高齢化とともに衰退し、消滅が囁かれる自治体も増えています。
 何とかその辺を、新幹線開業や在来線の維持から可能性をさぐりたいです。

 

衣替え 簡単、感動パンツ

 関西当りだと、あっという間に真夏の暑さと梅雨の蒸し暑さが来ますから短い春の時期の着るものは難しいです。
 出番も短いのであまりお金もかけたくない人もいるでしょうし、忘れないうちに引っ張り出しておかないと忘れそうになります。
 比較的、イージーでもジャケットを着れば見た目普通?今宣伝中の量販衣料大手のパンツを買いました。しかもめんどくさい裾直しもせず、ウエストもレングスもぴったりを選んでゲット。
 4,000円前後は紳士服専門店のほぼ半額、あとは上半身だが、ジャケットはセットアップを選ぶと合計1万円でスーツっぽくなるが、逆に他のシーンで使えない。

 シャツは7分袖が、店頭では少ないのでネットで2枚購入。夏物の白は襟元が汚れが目立ちやすいので、シンプルで派手でないグレーやブルーの色物にしました。7分袖は置いているところが少ないですが、まくれば半そでなみに涼しいし、露出する肌が少ないのでエアコン下や梅雨寒の時でも寒くなく、真夏の紫外線も少し抑えられ体調維持しやすいです。真夏でもかえって涼しく思えます。それと半そでのカットよりもオシャレに見えます。

 思い思いに快適に季節のファッション、いでたちを楽しみましょう。