日本人がウルトラマンに求めるモノ

  映画「シン・ウルトラマン」を観ました。子供の頃のヒーローや怪獣を現代的設定とふんだんにCGなどを使いうまく仕上がっています。
 当時からのツッコミどころも強引に後漬けで修正や科学的設定をつけています。
 そもそもウルトラマンがなぜ地球に来て、地球人と一体化し命懸けで地球の平和を守るのか、特撮ヒーローもの難しい点です。
 怪獣のようなミサイルも通じない巨大生物が、自然界に生存することはそもそも現実味がありません。侵略を狙う異星人の生物兵器とするのがやはり妥当なのでしょうか。
 現実に怪獣有事があったとして、日本ではどう立ち向かえるのか。ウルトラマンの世界では初期の作品から自衛隊<専門チーム<ウルトラマン という図式でウルトラマンが出ないと事態は解決しません。
 しかし、自分の国、自分のの問題でありウルトラマンに頼るというのは何だか違うような気がします。日本がアメリカ軍や国連軍が正義だと思い込むよううな依存、甘えが見られます。
 問題定義の作品もありましたが、異星人はもとより、地底人や海底人、植物人間などと人類の抗争になればどちらが正義ともわかりません。兵器の開発も際限なく止まりません。現実に、対怪獣、異星人にならどんな強力兵器もOKならごまかして他国攻撃に流用することも可能でしょう。
 まあいろいろ考えると難しく、素直に楽しめませんので。

 今回の映画ではカラータイマー、3分間の活動という設定が取りやめになっています。
 私はウルトラマンはアラジンの魔法のランプのような感じで、場所と時間を限定した局地戦で個人への協力として現れてすぐ消える存在でいいと思います。それが現実的なファンタジーのような気がします。

ウトロ平和祈念館を訪れました #在日の厳しい運命

 2022年4月29日にオープンした京都府宇治市伊勢田にあるウトロ平和祈念館を訪ねました。
この写真はその祈念館の屋上から南側、自衛隊の大久保基地を見ている光景です。
 ウトロ地区は在日韓国人地、戦前飛行場を造るため集められ敗戦後、韓国に戻らなかった人達が居住していたところです。長い間、上下水道も通らず、立ち退きも強いられ差別と貧困に苦しんだ人達がようやく令和になって再開発をされ、祈念館にその事実、経緯を刻まれています。

 私は15年ほど前、東北から関西に戻り宇治市大久保に住んでいました。その時伊勢田のウトロ地区の様子は実際に見聞きしました。21世紀になっても立て看板でいろいろな問題を訴えるその住宅群は正直異様に映りました。
 京都に住む人でも知らない人もいるかもしれません。知って目をつむっている方も多いかもしれません。サッカーの日韓W杯、韓流ブームもありましたが日韓の関係はなかなかいい方向には進まずむしろ悪くなる一方です。
 昨年もこのウトロ地区の看板にヘイトクライムによる痛ましい放火がありました。

 私は政治的な問題は常に中立で、どちらかの肩を持って相手を攻撃することは好きではありません。歴史は勝者や国により歪められます。それぞれの主張には主観が入り、恣意的なものになりますから、私は常に片方によらず両方の可能性を考えます。
 この施設で語られ、展示される日本特に戦前の日本が全て正しいとは思いません。いわゆる左翼系の自虐史型日本史へ誘導する錯誤の可能性もあります。しかし戦後の復興の後も日本政府の行政が動かず日本社会が差別や偏見、非協力な無視が続いたことは事実でしょう。
 日韓や在日の問題、歴史も含め改めて知ると私は知っているつもりで勉強不足でした。

 ウトロの経緯も詳しくはなかなか分からないものです。
 知らないことが人々の嫌悪の感情を産み、ヘイトに繋がっているのではとも思います。
私自身も、在日の人がなぜ本国に帰らなかったのか、帰ったら良かったのではと単純に思っています。実際に帰国支援事業もあったというい事実を持ち出し、【不法滞在だから仕方ない】という考え方をされる人もいます。国や法律が正しいのか間違いのかではなく、救い切れないものがあり、それぞれの考え方がありそこに不幸が産まれました。
 では差別やヘイトが許されるのか、今ウクライナの難民には手を差し伸べたいという方がたくさんおられます。誰も好き好んで異国に住みたくはないはずで、まして上下水道もない買い物もままならないところで住むのに何らかの事情はあるでしょう。その経緯を詳しく知れば仕方なかったと分かることもあるでしょう。また法律を盾に分からない人もいるでしょう。


 いわゆるネトウヨという人の在日攻撃は未だにあらゆるところで止みません。在日の人の中に日本社会で成功した有名人、財界人も多くいる中で、それをあげつらい並べ上げて何が証明され何が楽しいのでしょうか。

 厳しい条件で努力され成功された人は認め、恵まれない人はとことん罵倒し罵詈雑言を吐くのが日本人のやることでしょうか。

 愛国心、真面目な法律や秩序のためか、公益や私益を拡大する使命感のためか、日本人は時に優しく、時に残酷にまっすぐ進みます。

 日本人は美しい花を作る手を持ちながら、一旦その手に刃を持つとどれだけ残忍極まりない行いをする(帰ってきたウルトラマン33話「怪獣使いと少年」)

平成ウルトラマンさえリメイクされ令和のウルトラマンへ

ウルトラマンが誕生して今年は55周年だそうです。私が子供の頃、ウルトラQに続いてカラーとなって巨大ヒーローや怪獣退治の戦隊が登場する特撮番組に胸躍ったものです。
初代ウルトラマン、それに続くウルトラセブン、その怪獣ゼットンやバルタン星人等のキャラクターも商売上手な親会社になった円谷プロがいろんな映像や商品タイアップで今でもよく見かけます。
55年なので、3世代、3元号を跨いでプロデュースもマーケティングもされています。昭和の最後が予算不足でレオや80で息切れして終わった後、単発や海外制作、アニメ等の時代を経て平成ウルトラマンという初代のからのウルトラマンと一線を引いたシリーズが産まれます。ティガ、ダイナ、ガイヤと続きコスモス等に続きます。私の子供は平成シリーズをビデオで見てコスモスをリアルで見た世代です。その子ももう成人で子供向け特撮は卒業してます。
ウルトラマンティガに始まる平成シリーズは、仮面ライダーの平成ライダー「クウガ」と並びよくできたエポック的作品です。
ティガの高評価でシリーズの継続が確定して今に至ります。
そしてそのティガが令和でリメイクされて、現在放映の「ウルトラマントリガー」となっているのですからもう時代の変遷はスゴイです。
これまでの平成シリーズにもマックスやメビウス以降さんざん大人が懐かしむような怪獣の再登場、エピソードの続編等も良く作られました。そして最近はもう過去の全ウルトラマンの力を借りるアイテム、その子孫たちも主役で登場して盛りだくさんです。特撮を見て育った優秀な作家や脚本家が本を書いてなかなかいい出来のモノも多かったです。
こんな時代がくるとはあのとき、昭和41年のガキには思いもよらなかったことです。当時の最新鋭の通信はさすがに今は当たり前です。

VISTAが見た12年

パソコンを買い替えて初めての投稿です。いろいろ不具合も多く遅くなっていました。バックアップもできなくなりさすがに決断しました。少し慣れないですが動作は早いです。
私はクルマもそうですが、とりあえず使えればそうマニアックには買い替えません。
今はとくにスマホでできることが増えました。
このブログもデバイスを変えると厄介だと思ってましたが、ついでにいろいろ確認できたことわかったことも多いです。やはりやってみることは良いことです。
この前のパソコンはWindows Vista というやや短期でXPにつないだ感のあるOSでした。
それまでももっと遅いMEでしたし、光に変えてネットのつながりの速さには満足でした。
当時は会社のセキュリティも緩く、家もパソコンで資料作ったり仕事するのは当たり前でした。
約12年の周期で今年はクルマとパソコン買い換え、家も12年目くらいです。
私事も、世間もいろいろあったこの干支や星座も巡った12年です。
リーマンショックからコロナショックまでです
オバマからトランプ、民主党から自民党政権へと戻りました。
私は父を8年前、母を今年亡くしました。12年前はまだ町の化粧品店が健在で店頭に立ってました。子供たちは小学校からもう社会人です。
東北で大きな地震がありました。仙台から転勤して2年後でした。
60歳での会社人生の転機を前に、充実した日々。有終の美を飾れたのかはわかりませんが民間会社37年を勤め上げました。大震災の翌年には、化粧品白斑自主回収問題という大きな波もありました。入社した会社と名前の違う会社で定年退職しました。
消費税は5%から8%、そして10%です。スマホが主流となり、大震災以降できたLINEやYouTubeやフェイスブックなどSNSの時代になりました。
平成の天皇陛下は初めて生前退位され元号は令和となりました。
これからの12年また何があるのでしょうか。

技のインフレ

プロレスにおいても特撮ヒーローにおいても、相手のレベルが上がると今まで必殺の決めてだった技が通用しなくなるというジレンマのようなものがあります。
子供の頃見ていたプロレス。初期では必殺技だったアントニオ猪木のコブラツイストが、卍固めという技が開発されると、それまでの決め技コブラツイストは一段下の攻め技に地位を落とし、そんな技で決着すればお客様も納得しなくなっていきました。神技と昭和で言われたジャーマンスープレックスホールド(原爆固め)も平成後半以降のダイナミックな技の連発の中では、平凡に掛け合うつなぎ技になっています。
ウルトラマンの必殺技スペシウム光線や八つ裂き光輪も、しだいに強敵には通用しなくなります。地球での疲労蓄積説もありますが、ウルトラセブンを経て帰って来たウルトラマンでは中盤から手に入れたウルトラブレスレットというチートな万能武器のためスペシウム光線は必殺技から転落、八つ裂き光輪は機能がかぶるため全く使われなくなります。
エース、タロウに至るとウルトラ兄弟の設定となり最新のヒーロー推しのため兄達の技で勝負が決まることも無くなります。
なんだか子供心に、新しいモノを売るマーケティング 計画的陳腐化、ご都合主義を学びました。
安易に新製品を作り、前の商品の120%効果があるなどと自社製品ディスするのは結局自分の首絞めることになります。個人でも自分のやってきたことをたとえ成長過程でも否定してはいけないです。

血を吐き続ける悲しいマラソン

ウルトラセブン26話 超兵器R1号 ギエロン星獣登場

ウルトラセブンの放映された1970年代は米ソが核を持って睨みあう冷戦の時代でした。
移民や侵略を地球から宇宙に置き換えた部分のあるウルトラシリーズ。地球防衛軍が開発した超兵器は侵略を企てた星を瞬時に破壊するという恐ろしい武器です。超核兵器とも言え、そんなもので戦いだしたら、大変なことになります。
実験は生物のいないギエロン星を照準に行われようとします。モロボシ・ダン(ウルトラセブン)は違和感を覚え反対します。相手がもっと強い兵器で反撃しだしたらどうするのですか。その時はもっと強い兵器を開発すればいい。『それは、血を吐き続ける悲しいマラソンですよ』
現代の軍備拡張、破壊力戦闘力に優れた兵器や対抗する防衛システム等も大金をかけた悲しいマラソンです。戦争が実際に起こっても悲劇ですし、核戦争はおこらなくても、食糧や文化や教育などに使えたお金が無駄に使われやがて陳腐化していきます。
物語は生物のいないと思われていたギエロン星が爆破され、謎の飛行物体が地球に向かいます。生物がいて、しかも奇形化巨大化して地球を恨んで襲ってきたのです。宇宙人ではなく星獣という怪獣一匹というセブンには珍しいパターンです。セブンのアイスラッガーなども通用しない強敵でしたが所詮は孤独な一頭だけの反乱です。悲しくセブンのアイスラッガーで咽を切られ悶死します。
最後はギエロン星を選んだことも反省され、さらなる超兵器の開発は中止されます。
『血を吐き続けるマラソン』冷戦から高度成長、バブル期の日本も走り続けていたのかも知れません。

『ノンマルトの使者』ウルトラセブン:地球人は先住民ではなかった

ウルトラセブンの中で、問題作としても有名で衝撃的だった作品であり何かと議論もされ、それだけファンも注目する謎の多い作品でもあります。
第42話です。現代の人類の登場以前に地球で栄えていた先住民がノンマルトであり、ウルトラセブンはそれまで人類をM78星雲ではノンマルトと呼んでいたとも呟きます。
海底開発まで行おうとする人類に、少年の姿になって、セブン(ダン)とアンヌに反対とノンマルトの先住と窮状を訴えます。ノンマルトは原潜を奪い、怪獣ガイロスを使って人類に攻撃しますが、反対を押し切って変身したセブンの活躍で敗退。侵略と判断された海底都市はウルトラ警備隊の攻撃で全滅。ノンマルト大虐殺?されます。
最後は攻撃を命じたキリヤマ隊長の決断とその後の笑顔が、不気味に感じるようなテイストで終わります。 平成になって後日談も作られました。
怪獣一匹には苦戦しますが、都市や円盤群にはやたら強いウルトラ警備隊。第6話『ダークゾーン』 ではペガッサ星人の都市も星ごと破壊しました。
人類はやはり一歩間違えば破壊者なのか。平成ウルトラマンなどでは何度かこのテーマが出てきます。
沖縄の脚本家が多いのでいろいろ深読みされますが、先住という面ではアイヌに近いような印象も後年持ちました。

移民、ユダヤ人?バルタン星人

ウルトラマンの中では初めての侵略宇宙人であり、その後のウルトラシリーズでも繰り返し登場したもっとも有名な宇宙人がバルタン星人。
大きなはさみの両手で、どうやって高度な文明を築いたのかは知る由もない。
お話しでは、狂った科学者の核実験で母星が失われ、宇宙船に数十億のミクロ化した姿で旅をして移住できる星を探しているとされ、不幸な星人ともいえます。
ウルトラマンであるハヤタの地球の法律を守り、風俗習慣を受け入れるなら移住も可能という交渉をけり、他の星を開拓するよりも地球を武力で侵略する選択をします。
分身、憑依、飛行、怪光線、巨大化とあらゆる特殊能力を持ち、人類とウルトラマンへの挑戦が始まります。ウルトラマンのスペシウム光線が苦手で、巨大な尖兵が倒された後、宇宙船にスペシウム光線の直撃を受け何十億もの民は壊滅します。一説にはウルトラマンのバルタン大虐殺と言われ、後々も恨まれる始まりとも言われます。
その後のコスモス等のシリーズでは善玉の平和主義のバルタンも登場します。
前に書いたQのボスタングの回の、ルパーツ星人は平和な帰化でしたが、その後の宇宙人はほとんど武力侵略を試みてきます。
ユダヤ人はじめ国土を失った民族、征服と戦争の歴史が宇宙にも投影されたのでしょうか。
セブンのノンマルトとの戦いの悩み、新マンでのムルチ登場回メイツ星人への葛藤につながる、先住者と渡来人、侵略者、被差別者の叫びへと繋がります。

正義か悪か分からなくなる

正義とは1

初代ウルトラマンも、交通事故の被害者の霊が乗り移った高原竜ヒドラには必殺技を使わず逃がしました。人間が宇宙で変身した怪獣ジャミラには、後輩にあたる人間の隊員がためらう中、無情なウルトラ水流で攻撃しました。その他子供の夢ガバドンや、雪んこを助けるウー等、倒すべきではないような怪獣の回もありました。
ウルトラセブンが子供には一時不人気だったのは、宇宙からの侵略者一辺倒なのと、ストーリが大人向けの難解なものがあったからだと言われています。
ただこれらは子供の夢などの歪みを是正する役をウルトラマンが請け負ったとも言えます。
ウルトラマンで侵略宇宙人はバルタン星人、ザラブ星人、ダダ、メフィラス星人、ゼットン星人の5人で6話(バルタンが2話)だけです。セブンはほぼ全話侵略宇宙人が登場。怪獣のような巨大宇宙人との直接戦闘もあれば、人間体の星人に操られる巨大な怪獣との対決もあります。
そしてついにウルトラセブンに至って、どちらが正義か悪か分からないストーリーが子供心に衝撃というか、問題を投げかけます。
そうです。日本のヒーローは決して勧善懲悪ではありません。怪獣や宇宙人=悪という図式ではなく、正義と正義も戦うことがあったり、正義と思っていた人類が実は悪、侵略者だった。
世界の正義、警察のようなアメリカも、インディアンを侵略し多くの中米や太平洋にも植民地や統治地を持っています。
日本もかつてアイヌや沖縄、朝鮮、台湾、満州、中国、アジア各地を力で支配してきた時代があります。
ひとつの国から見た自衛の戦いもいつの間にか侵略戦争に変わってしまう。
本当の正義とはなんでしょう(2へつづく)

ヒーローの敗北:ウルトラマンがゼットンに負けた

初代ウルトラマンは、苦戦することはありましたが、ジャックやセブンのように途中で負けて磔にされたりとかはありません。ゴモラに一度優勢負けで逃げられたり、メフィラス星人とは決着つかずがありますが、後はすべてに勝って最終のゼットンとの戦いを迎えます。しかしその前から必殺と言われたスペシウム光線や八つ裂き光輪が通じない相手も現れて苦戦が増えてはいました。
ゼットンは地球防衛のベースといえる科学特捜隊基地を襲い、ウルトラマンは回転してキャッチリングで動きを封じようとしますが、怪力と熱球で外されます。
そして戦いはやはりゼットンの強靭な身体の戦闘力と、テレポートやバリアまで使い、光線を弾き返す能力についにウルトラマンは敗れます。
格闘家の前田日明他当時の小さな子供も相当なショックだったようです。
最終的にゾフィーが命を持ってきて、ウルトラマンが宇宙に帰り、ハヤタも命は取り留めます。私はこのときハヤタがウルトラマンに出会ってからの記憶をなくしているのがショックでした。
どんな強い者も敗れる時がある。そして死の時がある。
身内が亡くなったりした機会がなく、著名人や友人のおばあさん等の死はイマイチ実感できなかったのがテレビのヒーローの死と敗北でわかることがありました。
死とは記憶をなくすことなのかとも思いました。