コフレドール生産中止 ブランドメイクの盛衰

 私のいたカネボウ化粧品は4月1日、メイクアップブランド「コフレドール(COFFRET D’OR)」の終了を発表した。朝のニュース番組で大きくコーナーで取り上げられ、それを受け街頭インタビューやSNSでは終了を惜しむ声が多数寄せられ、Xでは発表から半日経ってもブランド名がトレンドにランクインし続けていました。
 すでにシーズンキャンペーンでの宣伝広告は減り、新商品も細々でフェイドアウトの傾向だったので個人的にはこれほど騒がれることに驚きます。
 若い方はさまざまなプチプラなど使っていて、ここで惜別の声を上げるのは少し年代高めかと思います。Xでは「下地が優秀で何本リピートしたかわからない。先週も購入したばかり」「下地で使っていたから今後どうしよう」「チークはずっと“スマイクアップチークス”だったのに」「“スキンシンクロルージュ”の代わりになるものが見つからないよ〜」と、愛用者による嘆きと戸惑いの声が。ドラッグストアのカウンセリングブランドはメイクアップの入り口になることが多く、「高校卒業して親元を離れる時に、母と一緒に選んで最初に買った初めての化粧品が『コフレドール』でした。ありがとう」「社会人になるにあたって母がへ商品一式買ってくれた」など、人生の節目を振り返るユーザーも相次いだと報道もされています。
 マスコミの分析では、
『消費者の低価格志向が顕著になり、1000円前後の商品が売り上げを伸ばす一方、ドラッグストアのボリュームゾーンである2000〜3000円台の中価格帯コスメは苦戦を強いられてきた。そこに韓国コスメやD2Cブランドが台頭し競争は激化。一方、コロナ禍の影響でリベンジ消費や高級志向が高まり、化粧品市場は低価格帯の“プチプラコスメ”と高価格帯の“デパコス”への二極化が進み、中価格帯コスメの存在感は希薄化していた』などとされています。

「コフレドール」は2007年に資生堂「マキアージュ」に対抗して誕生しました。
 今回、花王グループのブランド統廃合と言われていますが、20年ほど前この時も大手化粧品メーカーはブランド乱立で、煩雑になり新規客はとってもブランドは伸びず在庫過剰を招いたため統廃合をはかったのが2メーカーのメガブランドができた背景です。「マキアージュ」は2005年にベースメイクの「プラウディア」とポイントメイクの「ピエヌ」を一気に統合した感じでした。この英断と過去最大級の宣伝費を投じ,モデルには女優の篠原涼子、伊東美咲、蛯原友里、栗山千明の4人を競演させ強力なインパクトで市場を席捲した。この攻勢を食らったライバルメーカーのカネボウ化粧品も、相手を分析し逆襲をかけたのが2年後の「コフレドール」だったのです。
 落ちない口紅でヒットしたポイントメイク「テスティモ」と、ベースメイクの「レビュー」を統合した形で、CMには人数では上回る5人の旬のモデルの競演で対抗したのです。沢尻エリカ、 中谷美紀、常盤貴子、 柴咲コウ、 北川景子と今考えにくいでメンバーでした。
 当時の価格帯が現在よりも1000~1500円程度高いのによく売れていたのが平成半ばなので、そんなに時が経っていないのにここでも時代を感じます。
 個性的な良い商品も出しましたが結局、あくまで資生堂の後追いで、在庫問題なども解決できずカネボウは衰退の時代に向かいました。
 そして、カネボウ化粧品自体がその後、花王に吸収され一つのブランド会社になってしまうわけです。

 現在はリップやチークなどのポイントメイクと、ファンデーションや化粧下地などのベースメイクを取り扱っている。ブランドによると6月から順次生産終了となり、12月末を目処に販売も終了する。

 

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