年金制度ムズカシ過ぎ、停止者には敬意を

 2024年度4月から、少しだけ支給金額や、厚生年金の加入要件が変わり、在職老齢年金の停止額も変わりますが、マイナーチェンジであり来年の答申で2026年度からは大きく変更が予定されているようです。
 ネットを見ていても、年金に関しては「わからない」「難しい」のさまざな問合せや説明があります。それにしても、私も3年ほど年金機構の直轄年金事務所にいましたが、制度の煩雑さで問合せが多く説明の難しいことが多い職場でした。
 国家公務員であった組織を公務員みなしに替え、年金問題を解消して制度への信頼を取り戻すための組織変更でできた機構ですが、官民どっちつかずの宙ぶらりんな組織になっています。
 年金機構から送られてくる、資格や給付に関する案内、正直言って情けなくなるほど、「悪文で、言葉も難しく、難解」なのです。機械的に文言を当てはめた難解な文章で、未だに昭和61年に厚生年金に統合された「船員年金」などの文言がくっついている割に、常人には理解しがたいものです。
 過日、私のSNSでも少し厳しい言葉を投げましたが、在職老齢年金を支給停止する際に、あまりにもリスペクトがない、失礼で機械的な文言と対応なのにもあきれました。一定以上稼いで働いたから反則、犯罪でも犯したような印象です。
 「わからなかったら、事務所に来るか年金ダイヤルに電話して来い」これではまるで国民をバカにした横柄な姿勢です。
 お客様に合わせて、窓口の接客や電話の対応など、当然分からないから問い合わせも増えます。「わかりやすい文言で」と組織内の対応マニュアルには書いていますが、そもそも社会保険の言葉が難しいい上に、制度も良く変わるので適用も計算も煩雑です。
 
 その上で、巷にも「繰り上げ繰り下げ」「年金支給停止、税金や保険料負担の【〇〇万円の壁】対策」いろんな玉石混淆の情報が流れます。
 そもそも何歳から貰った得だ損だというものはありません。法律に触れないからと言って、それほどお得な裏技も存在しません。
 そんな情報が錯綜するだけ、年金制度自体も迷走しているのと、何だか年金を貰う人が肩身が狭くなって申し訳なくなるようなスタンスはどうしたものかと思います。
 
 厚生年金を長く収めた人が、今の時代高齢でも働いています。働くことを片方では勧奨しておきながら、一定以上に稼げば支給を止める。働かずに貯金で食いつなぎ、繰り下げをした方は年金が増えるなら、高齢者の就労意欲など、奇特な人以外無くなります。財政が厳しいから適当に働いて食い繋げという感じです。
 いくら年金財政が厳しくても、目先の給付を惜しみ、働く人が減れば結局保険料は入ってこないのです。
 ある方も言っておられましたが、在職老齢年金の支給停止は直ちにやめるか、せめて停止した人には財政協力の意味で感謝状のようなものでも贈ればと思います。そういうスタンスがないことで、古い権威主義にふんぞり返っているので、年金制度の理解も協力も得られにくいのです。

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