京都市長選挙 前代未聞公示直前で激変

 本日、私の住む京都市の市長選が公示され、2月4日投票までの選挙戦がはじまります。
 選挙の推しに関しては、地域も違う人、それぞれ立場や職業、周辺の環境などで様々変わってきて、他人の推しは自分とは違うと言う人も多いのでブログなどでは憚られます。
 それでも政治全般の不信が騒がれる縮図がここにあります。

 少しまとまりのない構成になりましたがお付き合いください。
 長く革新系が強かった京都では、反共産党で国政の与野党が相乗りする構図が定着していました。今回は維新が地域政党京都党と組み、国民民主党を離脱した前原誠司も推薦した村山祥栄が先行との世論調査も出ていました。ところが公示前にそれが激変したのです。

京都市長選挙 4すくみ  京都をよくできる人物か? – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

 しかし、村山祥栄氏に自身のパーティ券による集金がパーティが実施されず架空で脱法に近いという疑惑が生じ、京都党も含めて4党が推薦を取り消し、情勢が一転しました。
 村山氏は立候補辞退も検討し悩んだあげく辞退はせずに、争いは4人の構図のままです。
 村山氏スキャンダルは共産党系の新聞、京都民報のリークで、関西のマスコミには大々的に追っかけ報道され、自民党の政治とカネが取りざたされる中、選挙への影響も大きいでしょう。
 前2回は地域政党だけの推薦で落選した村山氏は今回初めて、維新の推薦を受けての背水の人だけに痛恨の失態です。
 それにしても、当選が予想された候補が不祥事リークして公示直前に大きく後退するというのは前代未聞です。

 自民党も松井氏を推薦しながら、長年の府議二之湯氏が、自民党府連から除名という厳しい処分で出馬しているのもなかなか面白いところです。
 組織的には厳しいところですが、立憲と国政には反して仲良くしつつ、二之湯にはいきなり除名という処分を突きつける自民党府連にはちょっと疑問で、二之湯氏には同情も集まります。お父さんも国家公安委員長も務めた参院の国会議員で、今回は当選は難しくともどれだけ自民党の票を持っていき、当初の村山支持票も集められるかが注目です。

 党の推薦がなく、孤独な戦いが続く、若い二人で、確かに判官びいきも感情も沸きますが、実際に市議、府議の経験があり、公約も現実的で演説や討論の言葉にも説得力はあります。
 市民派と言われる弁護士の福山さん、いい話もたまにありますが。若い二人に比べるといざ政策となると具体性に欠けます。
 村山さえ追い落として、2位ならミッション完了なのが共産党なのか、そんなに悪い人ではないのですが、ちょっと人物も話も物足りないです。
 左翼政党が庶民や弱者の立場からというスタンスにしては、意外と現場を知らないのです。それと表には出ませんが、労働組合支援の問題があります。共産党系の組合は特に、維新と京都党の、市役所改革がイヤだったのでししょう。
 京都では改革を止めるのが組合なのです。松井さんでは市の職労の待遇、職務内容、給与体系にメスを入れることはないでしょう、
 争点になる京都のの行財政改革で、聖域なく変えられるのは自民党でも立憲民主党、共産党でもないのは京都の市役所関係の職員で組合関係を知る人から信憑性ある情報を得ています。
 松井さんは、官僚経験があり、民主党出身で、閣僚の補佐も官房副長官もやっておられます。直近は大学にもおられ、紳士で京都の有名な旅館の御曹司ですが、バランス感覚はあっても、いかにも今までの市政の延長というイメージは否めません。

 読売新聞の上の図が分かりいいですが、村山祥栄氏の推薦取り消しが3党しか書かれていませんが、地域政党「京都党」も推薦していたのが取り消しになっています。

 二之湯さんのワンイッシュというほど、こだわる北陸新幹線京都延伸反対にも、どうも松井さんは歯切れは悪いです。推薦する自民党の西田さんは、二之湯さんを強く非難した上、北陸新幹線早期推進を明言し、能登地震復興にも役立つとています。ここは明確な争点にしないといけません。
 公共事業は、今の財政破綻の主因たる市営地下鉄もそうですし、大阪万博でも見られるように、当初の見積もりが甘くどんど負担が増えることが多々あります。
 1兆円近くを今でさえ地元負担で北陸新幹線を誘致、承諾しても、さらに工事費はかさみ命取りになるぐらいが容易に想像できます。どんなに工事費が増えても、環境などに問題が出ても全て国が負担すると言明でもない限り多くの市民は反対のはずです。

 ある程度の改革、宿泊や観光税の制度改革の増収は皆が言っています。その覚悟と具体的なやり方なのです。
 自民党の国会議員である西田さんは、京都市のことよりも自分の党の国会議員にもっと厳しくした方がいいいでしょう。
 政党とその支持票のカタマリが決まるだけで当選が決まりそうだと選挙はつまらなくなり、投票所へ行く人が減ります。
 地方選挙は、党の公認ではなく、せいぜい推薦ですから、ある意味誰がやっても政党の色に染まるわけではありません。
 また、政府与党でないと、国と連携できないとか、府知事と同じ政党の枠組みでないと府市が協調できないと言われる方もいますが、それは違います。大阪は維新一色でも、政府と是々非々のパイプがあります。京都の人がトラウマになっているのは革新の首長で京都の発展が遅れたことですがこれは当時の共産党らが、やたら京都の孤塁と伝統を守る感じで頑なに政府からの要請や援助を拒んだためです。
 大阪の改革を性急すぎて、京都に馴染まないと言う人もいますが、財政のせっぱつまりようは京都の方が悪く、夕張に次ぐ破綻寸前でした。そんないわば倒産寸前で民間だとリストラでバンバン切られるような状態で京都市職員がのうのうとではだめでしょう。
 今までの予算と人員で、満額の賞与もらって昇進していては、コロナ禍後火の車の民間企業の給与受給者や零細商店などはやってられません。
 市の職員も、一律給与カットではなく、頑張った職員には報いる体系に見直すなどはやりようがあるはずです。

 誰が市長になっても変わらないのか、いや人によっては大きく変わるのか、多くの市民が冷めず注目して4人の肉声の言動と、一挙手一投足に注目して投票率を上げて、党の相乗り、離合集散で当選が決まる選挙にはしないようにしてと思います。

 

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