同姓同名は間違われやすい

 世知辛い世の中と言うか、細かいミスの上げ足を取って前に進まないのが日本のデジタル化です。
 鉄道の運転手の駅通過だとか、運転手が居眠りしてしまったとか、交替のときにいなくて次の列車は発車できないなどは、報道されると重大事故につながると厳しい批判をうけます。鉄道黎明期の昔は「のんきな運転手」とか書かれユーモア記事で笑ってすまされたれました。その後も、高圧的な時もあれ、小さなことでは話題にもならなかった時代はありました。

 戸籍や年金記録などをアナログでやってたら、間違いは頻発するのは自明でしょう。
 人の名前で同姓同名だと間違われる、あるいは結婚して姓が変われば別人とされるのはよくありました。一人に1つの12ケタ番号を振り分けて区別し、管理しないと間違いはザラにあります。
 私の場合だと、姓も名もよくある名前で、漢字にすると名前が少し珍しいぐらいでもFB上で同姓同名が3人ほど検索できます。実際に私は全く同姓同名と人間ドックで同日同時間帯で受診しましたし、子供の頃も歯医者で「史」と「司」の字が違うだけの同年代の子供がいてドキッとしました。誕生日の読み合わせで確認すると区別はできます。しかし、イノウエサトシで音だけのカタカナでいくと、おそらく生年月日も同じ場合は出てきます。最近はキラキラネームも増えていますが、もっと数の多い、山田、田中、鈴木、佐藤の姓でヒロシとかタケシなどとなると、漢字も含めて日本中には同姓同名で誕生日も一緒もありえます。
 年金事務所で仕事をしていた時、実際にそういうトラブル案件はありました。その場合、次に抑えるのは住所です。旧住所も含めて住所の同じ、同姓同名はさすがにあり得ません。
 しかし、まあ人間のやること、マイナンバーが無ければ、姓名と誕生日が会えば本人と思います。
 チャットGPTなどもある面では優れてはいますが、人物のプロフィルを聞くと、同姓の著名人から頓珍漢な回答をします。
 ここでもAIならまだ黎明期と人は笑えるのに、役所や政府がマイナンバーの紐付けを間違うと、この世の終わりのように。それみたことかと騒ぐのは何ともです。
 マイナンバーが無ければ間違いは多いですし、不正な健康保険の使用も多いのです。

マイナンバーカード制度にのぞむこと – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

マイナンバーカード制度にのぞむこと

今まで、マイナンバーカード制度自体には便利も紹介し、いたずらに反対する報道には反社的背景の疑問も投げかけました。
 今日は少し、課題と要望です。
 行政の仕事に関わった立場、経験から守秘義務にかかることは書けませんが、一般的なこと、私が国民として行政サービスなどを受ける時です。
 個人情報の漏洩とか、紐付けミスとかは、話題に上がっていますが、あってはいけないことですが、人為的な作業が残る以上はミスは避けられません。こういう制度がなく全てを手作業、統一した個人管理ができない体制なら、もっとミスもあり、時間もお金もかかります。かつての年金記録問題などがそうです。同姓同名、結婚したりで姓が変わるのをちゃんとシステムがないと、正しく紐付けできないというのがそもそもの問題です。
 ただ、今問題になっているのが、申請や手続きの入り口部分が電子化されてシステム化されても、やはり行政サービスの事務は、紙の書類ベースになることがまだまだ多いことです。法律で文書の保存何年と決められています。電子申請されたものが、電子決済できず、紙の目視、読み上げでやって確認し、倉庫に保存している。ちょっと大手の民間企業では考えられないぐらい古いやり方です。ここらは、役所も政府も課題を積み上げ変えないといけない点です。読み上げぐらいAIが疲れることなく簡単に間違い少なく、時間も短くやります。
 いくつかの法律を変えないと、不必要なもの、面倒で国民に不便な行政のままで続きます。健康保険証の不正使用は確かに国庫を脅かすものですが、本当にマイナンバーカードで便利かというと多くの国民はまだ、保険証で十分だったはずです。
 転職や非正規雇用で健康保険の適用と任意継続を繰り返すような方が、マイナンバーカード一本で保険証が手元になくとも3割負担のみで診療を受けれたらラクです。これは本人の立て替えもですし、医療機関の事務作業も格段に楽になります。万一無資格なら追徴すれば良いわけで、国民があとから申請して取り返すよりも件数は減ります。同じ保険証をずっと使い続けている人はわかりにくいですが、定年や75歳到達で一度はこういい保険証なし期間が来ると、その不便さとマイナンバーカード一本でいければラクなことを感じます。
 こういう細かな手続きを含め、全て一本化していくとことが、今後の大切なポイントです。変なトラブルで、またカードごと替えて業者大儲けというのも、何だか不安な部分です。

マイナンバーカード便利?! – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

私も松本人志は引退すべきと思うが

 上岡龍太郎さんが亡くなってたニュースが流れ、その後も追悼の番組や、思い出や賞賛のコメントなどもよく目にします。
 やはり、天才というかその完璧な話芸は、現在の玄人筋にも評価が高いのと、芸は一流、人気は二流、ギャラは三流と本人もネタにしていたものの、その才なら、現代に至るまでもっと稼げたとも思います。大御所やご意見番として、芸能界に君臨することなく辞めたことがすごいことです。
 今、M-1の王者を勢いで取って冠番組を持っている第何世代かの上岡さんの孫ぐらいの中堅芸人が数億稼いでる時代です。芸の力量や、仕事の質が、収入には比例しない好事例のようです。
 彼がスパッと引退した58歳を今の芸人に置き換えると、ダウンタウンあたりがもうその年代なんです。さんまや鶴瓶はもっと上の年代。 とんねるずが少し上で、ウッチャンナンチャンがその年代ですね。
 ベテラン、みんな大御所と言う感じです。
 昭和の喜劇や漫才、落語の大御所はほとんど、50代後半には亡くなったり、第一線は引いていたりです。
 松本人志は、司会や審査員を独占しすぎ、権力持ちすぎと、後輩のユーチューバーの中田敦彦(オリラジ)が発言し、松本に忖度した仲間や後輩から猛反発、大炎上しているそうです。
 松本の芸だとか、審査員の仕事がうんぬんではなく、私も上岡さんを見習ってもっと一線から引いてもいいと思います。
 彼自身が30歳くらいに書いた本で、自分は40になったら、やりたいことをやりつくしているだろうから引退すると書いていました。松本自身は、当時考えたことが「やれていないから」と弁明していますが、支持するシンパ以外の後輩から見ても「やりすぎ」「若手に番組もたせたら」と思われているでしょう。一般企業なら定年が延びて、いつまであの上司いるねん、役職定年ちゃうんかという感じです。
 テレビでお笑いを見る世代もだんだん平均年齢があがり、多くの世代に共通した人気を誇るベテランを重用するのが無難なことも、大御所の引退を遅らせている部分かもしれません。
 もちろん、若手に譲りたくないという、金や人気の亡者なのかもしれません。
 政界にしろ、野球界、芸能界にしろ、明確な定年などのルールがないと、個人経営の社長同様、なかなか引退しないものです。
 野球界なんかも、未だに人気球団が60代の監督です。原や岡田が現場でオールドファンに受ける采配をしているので、いい悪いではなく世代交代や組織の改革は進まず伝統は護られます。これは大相撲や古典芸能、国会等も同じです。
 大橋巨泉さんもそうでしたが、セミリタイアがかっこよくても。上岡さん以外には流行らないのものです。経済感覚に疎くいつまでも金銭欲や名誉欲、権力欲が強い人が多いのか、それを許す体制にも問題ありなのでしょうか。
 国会に比べらたら、お笑いなんてと思われるかもしれませんが、問題はそういう体質なんです。

上方芸人の鑑 上岡龍太郎さん逝く – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

書評「土の声を」 長野から提言されるリニア問題

 私はどちらかと言うと「乗り鉄」ではあるが、関西に住んでおり齢60を過ぎて、さすがにもうリニアが大阪延伸した時が来て乗れるかというと我ながら生きているか自信がもてないのでどちらでもいい派です。
 別に生きているうちに是非にでも作って欲しいとも思っていないのです。

 しかしながら、新線や新システムがウダウダと着工されず、いたずらに投資だけで莫大なお金が契約したゼネコンに流れていく現状は何とも消化不良な思いです。
 いわゆる静岡の「水問題」で知事が反対してなかなか着工、調査すらままならず、大阪どころか名古屋開業もいつになるのかです。もちろん、ライフラインの根源であるところの水が枯渇するなどというのが事実であり得るならば大問題ですが、この書はやや冷静に、水ではなく「土」の問題にスポットを当てています。通過する距離も長く、工事面積が大きい長野県の新聞社が地元を取材して提言しています。

 本の名前の通り、リニア開発は水枯れの懸念だけでなく、残土の問題を抱えています。
かつて静岡県熱海市で盛り土によって土石流が発生し、多くの命が奪われてしまったが、JR東海の部長は残土置き場について「想定外」の災害を誰もが記憶しているというのに。「基本的に崩れることはない」との見解を示してる
と書かれています。
 その他、移転を強要され受け入れざるを得ない少数の農家、トンネル工事現場で死亡事故も起きたことや、トンネル残土の行き先問題、電力消費の問題など列挙されます。
「この報道はリニア反対キャンペーンではない」、取材を重ねた上で、根拠を持てれば「これはおかしい」「再考すべきだ」と言う点が出てきたのだとは釈明的に書いていますが「大都市圏間の移動を最優先するリニアは誰を幸せにするのか」というネガティブな視点での見方だとは思います。「国策民営」と言う言葉もいかにも批判的な四字熟語にしていますが、JRがやる以上、今の仕組みはしかたないでしょう。
 書いてあるほとんどのことは、高速道路でも当てはまります、日常的なCO2やエネルギー消費は道路の方がひどいですし、工事の水や土の問題も多く、なぜリニアだけというのは、この種の反対派の言い分として整合性に欠けるところです。
 森や山を切り開いて、道路をどんどん作っていくのも、自然観察している人間にとっては自然破壊以外のなにものでもありません。アリバイ作りのように金属のネットでけもの道を残しても、その通り鳥や獣は活動できないですし、土を移動すれば安全に盛ったり、コンクリートに混ぜても行った先の自然、生態系は確実に破壊されます。
 あくまで、自動車やリニアがそれよりも必要だと、決めたから、立ち退きがあり、工事があるのです。そこを全てお涙頂戴の逸話まで入れて、ごちゃまぜにするのは良くないです。
 土の問題のクローズアップは良いのですが、一つ一つの課題を是々非々で論説しないと、公平な新聞社のスタンスとはとても言えないのが残念です。
 内容そのものは、知らなった事実も多くて良い取材もされています。それだけに残念がつのります。

マイナンバーカード便利?!

 何かと騒がれるマイナンバーカードですが、このところ使う機会があり、結構便利だと感じたことがあります。
 今の機能としては、①カード本体を身分確認、住所確認など証明書として、②公的な給付金などをひもつけした口座へ自動振り込み、③行政サービス住民票、印鑑登録証、課税証明などの発行、④健康保険証の役割、⑤予定として運転免許証の役割 ぐらいでしょうか。

 コンビニでの行政サービスは、別人のものが発行されたトラブルがありましたが、最近私も何度かやってみましたが、画像の通りでカンタンです。一度分かると、もう役所に行くことはないでしょう。これはお世辞抜きにかなり便利です。
 現段階では安く、もちろん役所への交通費もいりません。役所の窓口で人を二重に介して待たされ並ぶよりも、時間も節約できます。役所が遠いとか、仕事の関係で平日の役所開庁時間になかなか手続きに行けない人などはとても便利です。これは、私が今、コンビニのたくさんある街中に住んでいるからかもしれません。コンビニが近くになく行政機関の方が近いところもあるでしょうが、あのマルチ印刷端末は少なくとも過疎地でも設置してあげて欲しいです。


保険証に関してはまだ認証機械を導入していない医療機関も多いようですが、最終的には医療費が安くなっていくのですから、保険証の廃止とまでブチ上げていますので待ったなしでしょう。
 医療機関での確認作業も煩雑でしたから、患者、医療機関、不正受給を防げる国と三方のメリットは大きいです。

 身分証明は、ルールが統一されているようないないような感じです。マイナンバーカードは身分証明書としては最強のはずですし、本来そこに住民票の情報や税の情報は紐づいているのです。ところが、ナンバーを記入するだけなら、当然盗み見て誰でも申請や証明が可能になってしまいます。そのため、カード番号を医療機関ならオンラインで情報と顔認証確認できるのですが、その他のところでは目視で確認することとなります。現段階では免許証やパスポートとほぼ同じレベルです。ただマイナンバーがあることで、関連情報がとれ、戸籍や課税証明の添付などいらなくなると便利です。

 公金給付口座の紐づけもトラブルはあったものの、逐次申請よりも圧倒的に役所の手間、時間、情報漏洩リスクは少ないのです。ただ、まだ登録入力時にログアウト忘れで他人の情報が入ったなどの初歩的な人為ミスは皆無にはなりません。もっと、多くの入力や確認が全て電子でできれば、さらなる行政のスリム化につながるのですが、もう少し時間が必要なところかもしれません。
 今回でも、誤入力などがあって、再発防止にダブルチエックなど確認を徹底するとか言われましたが、役人が複数よって確認するなどそれ自体本末転倒の無駄です。必要なのは仕組みです。

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情報リテラシー 報道自由度が低い国と自覚すること

 日本の報道自由度はG7国で最下位、世界でも自由主義国では下位の71位ということで、年々下がっているということです。
グローバル基準ということで、そんなものとの声もありそうですが、
1.政治的コンテキスト
2.法的枠組み
3.経済的コンテキスト
4.社会文化的コンテキスト
5.安全性
 を客観的に評価され、封建独裁国家は低くなります。
 

 かつては新聞を読んでいることが、社会人としての常識であり、話題を共有することが社交の肝でもありました。
 情報の主役が、テレビに移り、ネットなどに分散する中、国や大企業などによる巧な情報統制、報道側の忖度などで、だんだん日本の報道は劣化していったと思われます。

 ガバナンスのためには、反権力、反社会的な情報の流布を防ぎたいという範疇、あるいはパニックや自殺、差別につながるなどの社会不安を煽るものを防ぐ目的自体が、どんどん解釈が広がり、時の権力や権威の維持のために、本来伝えられるべき「真実」が隠され、捻じ曲げられ、違うものになっていることが多いということです。報道の自由度が低いというのは、あらかじめフィルターがかかり、消化されたものだけが国民の前に出るのです。この過程で、故意や悪意でバイアスがかかることは当然よくあると考られます。

 情報リテラシーが必要ということは、報道自由度の低い国では、そのバイアスのかかった歪んだ報道の中で、その背後にある真実は何かと見極める力です。自分や身の回りの家族を守り、賢く生きていくためには、振り回されないリテラシーが必要です。
 報道は、巧みで第一報は衝撃的なことも多く、騙されやすいです。常に逆張りを考えても、只のアマノジャク、ひねくれものですが、すべての一般大衆と同じようについていってもやはり騙されたということになります。株や投資などと一緒で、儲かるような一つの真実は誰もにわかりやすく転がっているわけではないのです。

 コロナ禍しかり、原発事故、ウクライナ問題、スポーツをとっても、日本の報道と世界の報道では、表現も扱いも違います。日本の報道がピックアップした外国の報道ではなく、直接海外メディアを見聴きすると日本の立ち位置が分かります。

 北欧など自由度が高い国でも、リテラシーは必要です。多くの何も考えない国民にとっては、勉強しなくてもいい不自由は楽なのです。権力者も国民の大多数はおろかな方が良いのです。

平均年収、退職金は横ばいで最低賃金だけが右肩上がり

 1959年、昭和34年生まれの私は高度成長期に子供時代で、勤めだす頃には安定成長から、バブルとその崩壊の低成長時代を迎えました。
 親の世代が戦争を跨ぎ、敗戦から戦後復興の激動を経験しているのに対し、私たち以降は、平和なとくに大きな変化が何もない時代を過ごしました。
 冷戦やその終結、局地戦や、災害、事件事故は多々ありますが、大きな社会の仕組みが出来上がっていたものを踏襲して、なぞりながら微妙な変化があったに過ぎないのです。
 格差が広がった、昔は良かったという不満もよく聞かれます。この間、企業の盛衰もあり、賃金にせよ年金や、公的保障など時代とともに変化はありました。
 大きな変化というものに、女性の社会進出、雇用機会の均等などがあげられ、休日や残業の規定など労働環境全体に良くなりました。
 先日も、人件費高騰で、価格改定の承認を求める資料に最低賃金が右肩上がりに上昇しているグラフが示されました。確かに、その承認に関わる人件費の多くは最低賃金に近い高齢者に依存しているので、大きな間違いではありません。しかし、承認する側の所得は増えているかというと、明らかに横ばいであり、物価高騰で実質マイナスなのです。
 最低賃金は上がって、末端の社員は少し上がっても、一般の職員や管理職までは上がらず退職金は減っているのが実情でしょう。バブル崩壊以降、非正規比率も上がり、企業は業績不振をこのあたりの人件費抑制で逃れたところもあります。

 私たちが学生でアルバイトしていた頃、450円ぐらいの時給でしたので、今はほぼ倍になっています。ところが私の時代の大卒初任給が13万とか15万でした、その後2~3年で17万ぐらいになっていましたから、その後伸びず今が20万程度で、天引きの社会保険料が増えていますから、大卒社員の待遇は40年近く横ばいです。
 ちなみに、その少し前昭和30年ぐらいは、初任給7万ぐらいの時代で、まさに所得倍増だったのです。
 悲しいかな、平均所得はここ20年全く伸びず、波はあってもほぼ横ばいで、退職金は大幅に下がり、年金は実質目減りです。
 社会全体が苦しいのですから、そんなことは言ってられないので、中高年でも、子育ての終わった女性でもリスキリングして働く、ノマドなどスキマで稼ぐ、あるいは貯金ではなく、賢く投資を学んで増やしておくことが求められます。
 資格を取るとか、儲け方の勉強などは昔より安価に学べます。今さら、リスキリングとか勉強は嫌いだと言う人は、贅沢をとことん我慢するしかありません。

役所は杓子定規との批判に対して

 公的機関に3月まで4年弱、勤めていました。
 今、自身の社会保険の手続きなどを実際に役所などに赴くと、届け出というものは市民目線で見ると難しい。
 セミプロのはずの自分でも難解なことがあります。それだけ、制度が細かく複雑なのです。また、立場変われば、融通の利かない対応や親切とはいえない態度やわかりにくい文言、書いてある説明にはイライラしました。
 役所の方が使う言葉や、時間の概念は、市民にとっては1年に一度あるいは、一生に一度使うかどうかわからないものなので、その知識のギャップは大きいのです。
 総じて、役所に勤めている方は記憶力もあり、勉強もできる方が毎日毎日、同じような流れでその言葉を使っているので、どうしても既知バイアスにかかります。
 知らない人を見ると「そんなことも知らないのか」という気持ちを何とか抑えているのです。これは人間ですから仕方ありません。
 問題はその感覚の理解と、そもそもそんなわかりにくい制度や言葉を無くしたり、わかりやすく改めたりできないのかということです。間違いや無知のまま、放置されたり、遅延して不利益が蒙るというのはとんでもないことだと思います。日本は申請主義であり、行政の立場は「周知しているのだから、期限内に手続きしないアナタが悪いんでしょ。遅れて出したアナタを認めるわけにはいかんよ。ちゃんと手続きした人もいるんだから」という上から目線的なものになります。
 実際には、うまく行政の窓口をかいくぐって、給付を受けようとする人も後をたたないのです。コロナの支援給付でもそうです、生活保護や年金、健康保険などでも、納付義務をおこたったり、居住や納付の要件を誤魔化す不正はよくあります。厳格にいかないと、いわゆる血税ともいえる、正当に徴収された税金や保険料が騙し取られるようなこともあります。
 私が実際に区役所の健康保険の窓口にいた時、外国人の方が何度か「出産一時金」申請に、日本の居住や国民健康保険の納付実態の無い方が来られました。一時金としては月収の何倍かになるそれなりの高額なので、日本に入国した実績のある方がダメ元か、悪意の入れ知恵かわかりませんが来られました。
 当たり前ですが保険金の支払いというものは、、事後に納付して権利を得ること、後出しジャンケンのようなことはできません。事故を起こしてから、自動車保険に入ることや、病気になってから医療保険に入ることができないのと同じです。申請主義が絶対悪いのではなく、こうした不正も防いでいる面もあります。
 他の社会保険の労働保険、雇用保険や年金も考えは同じです。ただこれらは税金と同じような印象があり、誤解も多く、任意でないため理解が難しくなっています。

 公的機関、役所の人間に対しては、制度全般はもちろん、行政の無駄、政治全般への不満をぶつけてこられる方もおられます。また、未納や徴収のアクションに対し、「自分のような庶民に対し、役人が時間をかけているのは無駄だ、もっとお金持ちの脱税や、議員を減らせばいい」と反発をする人もいます。「あんたらは楽なもんや、どうせ、公務員だから潰れない、民間は給料出すのに必死。ボーナスなんて出ない」と公務員は景気が悪いとやっかまれ、批判の的にもなります。
 杓子定規というのは、そういう印象ではいけないのでしょうが、現在の制度をうまく適用していかないといけないので、丁寧に納得できる説明は必要でしょう。
 私が公的機関に勤め始めてすぐ、とった電話で再発行手続きか何か、納付期限や申告期限の迫った件で「大急ぎで向かっているが、どうしても夕方の閉庁時間を過ぎそうなので、30分待っていてくれないか。あるいは一日遅れても今日の手続きにできないか」という要望がありました。受けた私はすぐ相談しましたが先輩や上司は巌と丁寧に断りなさいと命令しました。
「個々で、この機関がそんな対応をしたということが万一広がれば、全国で30分延長や、一日遅れの容認をしなければいけなくなるかもしれないし、1日遅れでもこの案件を認めれば、過去の案件も認めてくれと訴えてくる人がいるかもしれない。個人商店ならそれでもいいが、公的機関はそれはできない。とくにこのこの件の場合、周知された用件で事前に十分に手続きの時間があり、こちらに説明誤りなどの責任もない」
 丁重に説明するしかありませんでした。
 急いで今日中に間に合うようにと丁寧にご案内しました。
 こういう場合、納得される場合と、捨て台詞を吐かれる場合があります。
 組織の一員として、方向性は間違ってはいません。しかし、まあ市民目線では、何とかならないのか、毎日公報を見たりして、手続き確認しているわけではないので、うっかり忘れて期限が迫ることはあるのではとは常々思います。そもそも、それぞれの期間や締めきり、条件などが複雑で、自動的にいかないものが多いのです。AIの発展で電子化の進歩も、少しづつ役所にも入っていますが、もう少し公務関係では時間がかかりそうです。

 公務員は毎日毎日そういうストレスと戦っています。地方の窓口、特に異動する部署も限られる小さな市町村の職員は大変だと思います。私などは民間の企業で何度も転勤もあり、配置転換もあって、リフレッシュもできたからハードでも30年以上やっていけました。公務員だととくに若い頃から10年同じ仕事は無理だったと思います。
 今だと、人間観察も含めて少しは冷静に丁寧にできるかもしれません。

不倫 性的暴行 スキャンダル報道に裏で潤うマスコミ、タレコミ者

A girl being chased in a corridor

 WBCにも選ばれたプロ野球の選手が昨年11月に、不適切な関係の交際相手に性的暴行を行ったと報道されています。WBCに記録映画などでまだ盛り上がろうという野球界に激震が走りました。事件の詳細はわかりませんが、文春オンラインがこれを報じた翌12日、球団は「総合的に判断してコンディション的に」と、西武ライオンズ山川穂高を抹消しました。
 文春砲がまたも炸裂したのです。
 そしてそんな中、ジャニーズ社長も元社長の性的被害の件で謝罪会見でトップニュースとなりました。
 一方で少し前、ガーシー元議員が脅していた案件はどうなったのでしょうか、脅迫されてはいても根も葉もない話ではなく、相当グレーより黒に近い案件ですが、ガーシーの議員資格はく奪とともに、元になるスキャンダル当事者は何だか無かったことのようになっています。

 プロスポーツや芸能界のスキャンダルには大きなお金が動いています。
 WBCに出たようなスターは、年俸契約が数億から複数年では20億、30億ものカネが動くのです。
 問題のジャニーズはじめ大きな事務所も、NHKはじめ民放各局を忖度させる巨大なカネと権力を握っています。
 多くの事件を示談とか、表に出て、世間に知られる以前にもみ消してきているはずです。私のいた化粧品会社や、卒業した学校などでも、ガバナンスやコンプライアンスと言いつつ、できるだけ悪いニュースはできれば大きく報道して欲しくないように当事者は思います。自分が通うところが、世間からあんな仲間がいた、どういう指導していると後ろ指さされるのは誰でもイヤだからです。会社だと商品は売れにくくなり、株価は下がります。しかし、隠蔽がばれるとさらに大きな問題にもなります。

 しかし、この男女のスキャンダルめいたものはここまで騒がれるものかとも思います。
かつて歌謡曲にも「浮気」というフレーズはよく出てきて、男の甲斐性とか、「大目に見てよ」と言われていたような歌詞もありました。今は「不倫」とか密会とかになると、もう夫婦の問題を超えて、重大犯罪のようになっています。
 異性への性的暴行を被害者にも油断があったとか、ましてハニートラップっじゃないのかというと、炎上しそうですが、いくつかの若いスポーツ選手が遊んだ感じで、文春砲や女性誌に駈けこんだ状況を見ると、とても一般女性とは思えないないようです。
 記事だけを鵜呑みにせず、加害者の証言や取り調べの推移を見てからの処分で言いと書くと、とんでもなく正義感や倫理観をかざして激怒し、こんな社会の不適合者を庇うのかとか、自分の娘がそんな目にあっても、そんなことを言ってられるかと激怒して、治安の悪い噛み合わない議論をふっかけてこられます。
 私の子供はそんな夜に、酒の席など、大人の男に近づかないようにしています。男はみんな狼です。英雄色を好むとも言われ、おそらく過去現代を通じ、歴史上の偉業を成し、仕事をバリバリやった人が全て聖人君子で、姦淫を心に抱いたことさえないとは誰もおもわないでしょう。どこかで性処理をし、もみ消しがあったり、忖度して表に出ていないだけです。そこらのバランスが最近うまくないのです。そして、それだけたかられるほど所得の格差のイメージが強まっているのでしょう。

 

進化する大都会の鉄道と、廃止検討の過疎路線の格差

 大阪駅に新しくできたウメキタのホームにつながる出入り口には最新テクノロジーの顔認証ゲートができています。従前のICカードタッチでも通れますが、切符には非対応です。
 大阪の話題で言いますと、万博が2025年で、その跡にIRということで、それまで遊休地に近かった舞洲地区にも路線が延びます。
 首都圏では、この春新横浜線が開業して、神奈川と東京界隈がさらに便利となり、羽田と都心を結ぶ路線も計画が進んでいます。
 土地が高い、大都市圏でも新路線や新設備がどんどんできる一方で、地方の鉄道は休止や廃線、バス転換など厳しい話題ばかりです。
 JR各社、ローカル私鉄で多少の差はあれども、JR北海道がすでに廃止を進め、東日本、西日本も多くの赤字路線の地元協議を提案しています。JR東日本では、只見線が災害から長期の不通からようやく復旧したかと思えば、米坂線が被災で再開には相当の困難なようです。あまちゃんで有名な三陸鉄道は、ファンドの呼びかけで、地震と台風のダブルパンチから蘇りましたが、トーマス列車やSLの運行などで有名な大井川鐡道はまだ台風被害からの、一部区間不通復旧のめどはたっていません。
 これから数年、JRの多くの路線が、三セクやバス転換され、青春18きっぷで行けるような旅情ある路線は無くなってしまうと予想されています。
 JRは儲かる都会の区間だけに投資して、地方や過疎地域は見捨てるのかという声もあります。あるいは、公共交通機関なので、国や自治体が支えるべきだという意見もあります。
 鉄道好きの私が書くのも残念ですが、それは違います。
 国鉄を解体し民営化したのが悪いとか、分轄のエリア分けや安定基金などの仕組みに問題があると言われるのも頷けるところもあります。しかし、40年ほどの前の政策の結果論であり、その後もモータリゼーションの進化や、人口減少、過疎化などを全て予測など誰にもできなかったでしょう。
 私自身、ローカル鉄道の車窓を見ながらビールでも飲むのが好きです。渓谷美、川沿いをのんびり走る米坂線とか姫新線とか乗るのは大好きですが、経営とか数値を見れば残念ながら違うのです。
 観光シーズンの青春18で乗る休日は多少鉄などで混雑しても、普段は誰も乗っていないから、こういう廃止検討数値になるのです。
 コロナで観光客も減って、乗客もゼロに近くなり利益は無くなり、路線維持だけで大赤字です。
 地域に住む、通学や通勤、買い物や通院に利用する高齢者などの住民を見捨てるのかと叫ぶ方もおられますが、ごく一部の方を除いて、ほとんど乗らないという厳然とした数値なのです。
 それを慈善事業のような公共事業として続けるべきだとか、都市部のサービスを犠牲にして、あるいは運賃などを値上げして、利用者の少ない過疎路線の維持に回すというのは、逆に都会で利用してる人や企業として株主には説明しきれません。都市部にもライバル私鉄や他の公共交通やマイカーとの競争もあり、それにも負けると企業価値は下がります。
 国や自治体が支えればいいというのも、結局そう簡単なものではありません。受益者の地域などの特定をどうするかですが、結局いわゆる市民の血税で、一部の通学の高校生と乗り鉄のための路線を維持することになります。わかりやすく言えば、「〇〇鉄道の復旧、維持のため、〇〇県と〇〇市の住民税や、水道代を上げます!」といえば大クレームですし、「JR〇〇の赤字路線15線区維持のため、ガソリン税を倍にします。自動車税上げます。高速道路の料金3割上げます‼」と言われたら、もうそんなんエエワになるでしょう。
 ハッキリ言って新幹線くらいのスピードか、せいぜい在来線でも特急の許容最高速度の130キロくらい出せる基幹線区でもない、50年前か、下手すると100年前にできたうねうねグネグネした鉄路で、最新の高速道路とかで、快適空間で移動できるクルマの勝てるわけが無いのです。
日本は過密な鉄道王国で都市部でそれは残りますが、何十年か先は北米などと同じ、都市部だけに鉄道があり、一部の大都市間は高速路線があるだけで、他はクルマとバス路線になるのではと予測されます。
 とても残念ですが、それが近未来です。