行政にあふれるタレントポスター

 化粧品メーカーに勤めてる時代は、営業時代は取引店舗にポスターを張りまくり、イベントをやプロモーションを行い、管理に回ると、契約切れや不祥事のモデル使用のポスターや販促物の撤去チエックをしていました。最近はメーカーですらモデル契約や宣伝の費用対効果を考え縮小傾向でした。
 これが何とお堅い行政、しかも一つの局です。
 大っぴらに張り出されているポスターなので守秘義務でもないのですが、費用対効果などを検証したわけではないので、税金の無駄とか批判はいたしません。見ての通り全て、厚労省関連です。
 数の多さと、旬のモデル、タレント、ドラマで活躍の女優さんなどを沢山起用していることに驚いているだけです。もちろん、昔からアイドルの一日署長とかもありましたし、あああの人がアンバサダーとか、イメージガールなら、ちゃんと守ろうとかやってみようとなるのでしょうか。

役所的仕事の簡素化を目指して欲しい

 法律やルールは具体的に細かく決め、それを周知徹底し、守ってもらわないといけません。何となく反対だからやらないということでは、不公平というよりも、対応が煩雑になりコストがかかってしまうからです。
 役所的な仕事での立場と、いざ自分が手続きをするなど市民の立場では思いも変わってしまいます。公平というのには限界があり、地域や年代によって、あの時、あそこでは良かったことがダメになるなど、対処が変わってしまいます。法律の施行がまさにそうで、道交法でも税法でもそうですが、先月まで許されたものが違反になることもあります。そして、不関知罪とも俗に言われますが、知らなかったから罪にならないということはありません。これは結構市民にとっては大変なことです。法律を知らないで罪を犯すことがあり得るからです。そして、犯罪にならなくとも。結婚、出産、定年、引っ越しや転職などさまざまな人生の転機で手続き、届け出が必要になり、それを怠ると給付をもらえないなどの不利益を蒙ります。
 しかし、役所の方、行政の方もしっかり理解を広めないと、市民は困ります。ルールはあっても、マイナンバーカードにしても電子化、デジタル化という問題もありますが、行政側の対応は微妙な問題を抱え、やはり杓子定規な面はあります。
 身分を確認し、住民票や免許証替わりになるのは便利なはずなのに、デジタル化と言うハイスペックにしたい思惑が入ると、ややこしくなっています。保険証というのは、写真が入っていないので、身分を確認する公的な証明としては、免許証やパスポートよりも弱いツールでした。免許やパスポートが無い方の身分証明として、マイナカードは重要でもありました。
 ところが、マイナカードにさまざまな機能が搭載され、ルールが厳正化されると、そこにまた役所的な杓子定規さが生まれます。
 マイナンバーで手続きの本人確認はマイナンバーカードでないといけないということがあります。もちろん最初の番号確認は必要なことなのでしょうが、12ケタの番号そのものを知っていることだけでは、手続きが進みにくいことが多いのです。身分証明が増えたことで、手続きの運用が複雑になってきています。
 今、免許証を携行していないと運転できないので、クルマの運転するには免許証を忘れずに外出する人は多いでしょう。今までなら、たいてい免許証で顔写真もあるので、本人証明となったのに、一度マイナンバーで手続きをするろ、次回もマイナンバーカードが必要という役所があります。これでは両方を携行しないといけないので、紛失すると面倒です。
 
 免許証のデータを入れ込むこともやるなら、私は早くすべきだと思います。いちいち利害のある部署や素人の反対を聞いていたらきりがありません。
 
 保険証も統合して、割引するなら、全医療機関でスムーズのできないと不便です。しかも転職や退職後の任意継続で番号が変わると、組合側がすぐ登録してくらないと、カードで受診できません。これは逆にマイナカードで保険証あり扱いですぐ保険ありで受診可能にすればよいと思うのです。一時的に無資格や未納でも全期間が国民皆保険でいずれ追ってでも保険料は支払いするはずなのですから、悪質な滞納の無い限り、以前からの紐づけ登録者はマイナカードで保険あり受診可能にすべきです。
 ここらの利便性を早く、マスタープランとして予定を示して、これだけ便利になり、行政の事務が軽減されることを説明しないと誰も納得しません。
 本来は、行政の事務や、書士などの資格者もどんどん必要なくなるのですが、結局雇用の問題を絡めて遅々として、そういう方向性が見えてこないのです。
 役人の絶対数は減らすのではなく、インフラ整備や、災害監視、福祉や介護で増えるくらいです。しかし、今の市民窓口の手続きや、行政書士、司法書士の手続き仕事などAI時代ではなくなります。公務員は既得の慣れた事務仕事を離したくはないでしょうが、多くの民間企業で書類の整理や編綴、経理や総務の一般事務などはアウトソーシング含めほとんど人員はいなくなっています。
 日本の行政が、スリムに効率的にデジタルトランスフォーメーションを迎えられるかは、これからです。

役所は杓子定規との批判に対して – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

梅田の聖地でピンチに 天使が舞い降りる2  #コイバナ #ラノベ #人生応援 #ハロウイン

 前回↓のつづきです。梅田の聖地案内とともに、人生応援のコイバナ、少し長いですが、お時間のある時に是非お楽しみください。

梅田の奇跡 天使が舞い降りる1 #コイバナ #ラノベ #人生応援 #ハロウイン – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

 【怒涛の一日の船出、謎のニックネーム
 ハロインメイクのレッスンイベントは無難に立ち上がり、メイクアーティスト水野香菜さんはバツグンの動きの速さと、気配りと、明るさでたちまち会場を席捲しました。
 その動きは武道のすり足のようでもあり、優雅な舞踏やエネルギッシュなダンスも思わせた。わずかに光る汗が天使の輝きに見えた。
 混雑時には、早めに見事に仕上げて後の細かいテクニック指導や販売をスタッフに任します。引き継いだ後もクロージングに声をかけるのも忘れない。そして、予約制ではないため。混雑もあるが客がしまう時間もどうしても生まれると、さっとアプローチで客を掴むのです。基本は自分で選ぶ人も多いので強引に声をかけてもいけないが、アプローチ用に小さなチラシでブースへスタッフが案内する。昔は強引に百貨店でアプローチでもやったがそのアプローチ通称ナンパに香菜さんも加わります。
 アーティストは一日契約だし、集客が多かろうが少なかろうがギャラは変わらないし、集客までは当然本来の仕事ではなく責任はないのです。もちろん常に成功をおさめると、次回の指名も増えるが、たぶん彼女はそんなことよりも、仕事をしたくて楽しんでいる感じがしました。そのやる気は私も含めた周りのスタッフに伝わります。
 ハロウイン仮装用の猫耳をつけて、アイドル級天使がビラ配りをしてくれているのです。私も負けずと声を出してイベントを盛り上げました。館内放送もお願いし、店のバイト君にもチラシを増刷して手配り隊を増やします。
 香菜先生の猫耳姿には、フロア長酒居はじめ男性スタッフも驚き、異様なファンが写メを撮りに群がりだすほどでした。
 12時を過ぎて、少し遅いお昼を、私と香菜さん、ホンファの3人で近くに寿司屋に行った。会社のカードで少し上等のランチをごちそうした。コーポレートカードが神々しく見えたのか、二人とも感激していた。ホンファとも食事したのは初めてで、寡黙で水分もお茶も摂らない。でも美味しいとは言ってくれた。
 香菜さんは元々、大阪で国内の大手化粧品メーカーには就職できず元外資化粧品メーカーに受かり、百貨店ではライバル関係でもあったし、内部での競争は激しく、人生で一番苦労もして成長も出来た時期だという。
「ひさびさにナンパした。関西のお客さんは、結構シビアや」
「水野先生は元々大阪何ですか?」
「先生はやめて、カナとかカナカナ、ルカでいいの。井上さんはバディだから、そうね、マーベラスって呼ぶことにするから、元々徳島なの」
「徳島ってうどんの」とホンファが初めてボケる。
「よく間違われるけど、それは香川県、徳島は何もない。阿波踊りとすだちぐらい」
「すだち?」
「フレバリーシトラス?」
 何となく、親子ほどの年で相性は悪くなかった二人で安心しました。
「マーベラス、Kの一押しのブラックのアイライナーの在庫がちょっと厳しいかもです。融通ってできますか」
「当たってみましょう。これほど単品で出るとは予想以上でした」
「私が打ち合わせに行ってない責任です。ハロウインでも、奇抜な赤とかよりもベースで落ちにくいブラックの極細のアイライナーは全員に勧められますから」
「了解です。明日も入荷は一定量で今日の売上POS反映は来週火曜の入荷でっすから、店間バーターを考えます」
「午後は、店頭よりそっち優先で、最悪他のものを売りますから、状況を教えてください」
「了解、午後からもよろしく、、ルカ」
「ことらこそ、派手に行きましょうマーベラス」
 マーベラスがどういう意味かは分からないものの、午後は商品手配に追われる。
 大阪近隣で在庫の多い店を、酒居さんにパソコンで叩いてもらい依頼をかける。売上にはつあがるが、注文のリベートに繋がらないので通常は嫌がられるが、そこは先ほどからの香菜先生の魅力で、協力的になっている。対象は神戸三宮店と出た。梅田から30分、あとは移動往復だけ、香菜さんに報告すると、事務所が近いのでマネージャーに走らせるという。往復も私が現場を離れるのは拙いと言い、直ぐに直接電話して店間融通の手続きを伝えた。わずか1時間足らずで、100本のアイライナーを揃えられた。amazonよりも早いだろう。
 細面のイケメンマネージャーが、私と香菜さんの奮闘ぶりをさもありなんと確かめて、すぐに帰った。
 会場は夕方近くまでひっきりなしの盛況だが、それはそれで良からぬ輩も現れる。
 昼前にメイクをした中年の女性が、ご主人らしいいかつい男を連れて、目が腫れたとクレームをつけて来た。野々村さんいう方でした。
 大きな皮膚クレーム事件もあり、慣れて入る案件ではあるがそれはそれで丁重に扱わないといけないし、アーティストをあまり時間的ロスさせたくない。
 アイメイクで目がかぶれたのであれば、それ以上の使用は中断し、商品は回収して代金を返還する。スキンケアのような長期連用の肌トラブルではない。使用方法の説明はしてあるので、必要以上の謝罪で足元を見られてもいけない。アーティストも、関わったスタッフも一度大きく頭を下げたが、その後は私が引き継ぎ、医者に行って治療代がかかり、原因の書いた診断書と領収書があれば治療代は払うと説明する。商品自体や、接客、アーテイストのラインの入れ方にもクレームをつけるが、まさに売上本数最大の商品でクレーム率がゼロ近似であり、アーティストの技量の高さも説明し、そこは相手にしない。それ以上慰謝料めいたものはもらえないと思うと、野々村さん夫婦は捨て台詞を残し去っていく。
「ありがとう!マーベラス、問題なかった」
「大丈夫だよ、ルカ」
 このニックネームのやりとりは、スタッフには大うけでした。ムードも売上も最高潮で、初日は競合店の同様イベントに並ぶ実績でした。3カ所のイベントを回ってきた幹部には、盛り上がりは最高なのがここだったと賞賛されました。別にまあ、数字だとか競合は意識はしませんが、とにかく香菜さんと熱く激しく、楽しくできたのは良かったです。

 【聖地での告白と、急襲
 大変な盛況で、各人疲れた中でしたが、労いと明日も出勤の人にもう一日の奮闘をお願いして解散でした。明日は土曜日に出れないパート社員も多く、この勢いだと、当初は任せといて片付けだけと思っていましたがフル出勤を決めざるを得ません。土曜を利用して来る遠方からの役員や幹部社員もいる情報でアテントも必要でした。
 会場の問題点のケアもありましたが、24時間営業の店で逆に早朝からでも仕込み直しができるので、終礼しいったんブースを閉めて解散となり、香菜さんは事務所からのアーティストと落ちあい食事に3人で一緒にいくことになりました。どうせならとそっちの担当の若い営業の山城くんも電話して呼びました。深い意図はありませんが、山城君もイケメンだし、2対2のがいいかなと思いました、後輩で新婚だけど、こういう遊びすきな彼は尼崎の家の戻りかけでも喜んで駈けつけてくれました。
 たぶん170センチくらいある背の高いモデルのような西野さんといアーティストと、180センチはある山城くんがいてバランスはとれました。並ぶと肩ぐらいまでしかない香菜さんのちっこさが目立ちます。
 こじゃれたイタバルのような店で香菜さんと西野さんも近況報告してましたが、いつのまにか山城君が西野さんにアタックしだした感じで、私は香菜さんと昼の続きでいろいろな経験談とか、今日のイベントについてとか、仕事に関してああだこうだと話していました。
 結局、山城君はまあある程度想定した通り、西野さんとどこかに行く感じで、
香菜さんは歌いたくなったと言い「マーベラス、カラオケに行こう」と言われて、いい加減酔いも回ってきて、さんざん「残酷な天使の、」とか「檄、帝」とかアニメソングやAKBやらJPOP、などを歌いまくりました。
「ルカ、あした喉大丈夫か」
「マーベラス、あたし飲みすぎた、酔い覚ましに歩こう」
 もう、私も自宅の京都に帰るのはあきらめて梅田のビジネスホテルを抑えた。その辺を歩くことに、彼女の住まいは地下鉄で行ける天王寺なのでもう少し時間はありました。
 少し歩くと、そこには曽根崎心中で知られる通称「お初天神」正式名称を露天神社(つゆのてんじんしゃ)がありました。
 桜の花びらのようなピンクのハート型の紙が鈴なりになっていました。お初天神は知ってっいましたが、ここまで聖地化されているところとはしらずに酔い覚ましにきて驚きでした。
 何組かのカップルもいます。
「恋人の聖地」と書かれたプレートや、曽根崎心中の話に香菜さんは酔いを醒まして、興味津々で見入っていました。
「マーベラス、私たち、何だか運命のようなところに来てしまいました」
「ルカ、取りあえず、今日の出会いと仕事の成功に感謝してお詣りしましょう」
「明日もすばらしい一日になるのと、二人の恋愛が成就しますように」
「二人って?まさか」
「私とマーベラスに決まってる。私ね、アラサーちょっと、手前のファザコン、年上大好き、一目見た時から、マーベラスに運命感じた。胸がキュンときてこの2日間、いい仕事できるって思ったん」
「ちょっと、からかってないか。僕、結婚して子供いるって言ったよね」
「それは井上さんよ、わかってるわ。でもこの二日間はマーベラスだから。マーベラスは孤独な一匹狼。結婚!私結婚なんて当分考えてない、仕事ばっかりの毎日だもん、事務所の休みも全部仕事かレクチャー入れちゃって、家事も掃除も苦手だし、結婚しても即離婚よ。でも時々好きになる人はいる。マーベラス、私にだって人の心は読めるし、自分の相応もわかる。まんざらじゃない話だと思うけど。改めてお願いする。あと腐れなくこの二日間だけ恋人になってください」
 しっかりと、腕を抱かれて、緊張が走った。
 私は彼女を送っていくのか、どうしうようか。地下鉄かタクシーの手配か迷ってスマホを確認しながらも、半ば混乱して、メールや着信を確認した。
 腕をからませ、組み合い身体は密着に近づいていく、少し下を向かないと身長差があります。
 柔らかい天使の感触です。
(この柔らかさ、暖かさは何だ、このお初天神に本当に天使が舞い降りてきている?)
 こんな可愛い女性に深夜にこの状況で告白されてあまりの驚きに思考停止になりそうだが、騙されているのかという思いや、心のどこかで自分はモラル面で山城君とは違うという意識もめぐり、それでも彼女の思いを無碍に断ることもまた難しいとも考えつつ、時間が経過しました。
(お初、徳兵衛じゃない。マーベラス、ルカ、どうする、近松門左衛門。もう心中かな)
 そして、そんな二人を襲う邪悪な輩の影が、取り巻いてきた。好事魔多し!いかにも半分グレた、社会に反しているような連中数人だった。
                           
                       つづく
 

 

梅田の奇跡 天使が舞い降りる1 #コイバナ #ラノベ #人生応援 #ハロウイン

 本当は、この話をもっと早く小説風にしたかったのです。コイバナシリーズの原点?的な体験であり、それ以上に人生応援のブログスタートになったぐらいのエピソードなのです。しかしそれゆえ実在の方との調整もあり時間がかかりました。コイバナというか、いろんな方へ人生応援のハートウォーミングなお話です。今日は第一回
 

天使25法則:人生応援ブログの原点 – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

ハロウィンの淡き思い出 – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

 化粧品メーカー勤務ということで、若い頃からイベントで、メイクやヘアのアーティストと仕事をすることが多かったです。土日が中心で仕込みや片付けで深夜になり、それは若い営業時代の苦労話と思っていました。まさか50を過ぎて若手と張り合うそんな仕事が回ってくるとはと最初は乗り気ではなくイヤ感があふれてました。
 それが40年を勤め上げたメーカーでの仕事人生で、最高の2日間になろうとは、引き受けた時は思いませんでした。
フランス帰りのメイクアーティスト水島香菜
 メイクアーティストというのも男女、年齢、ギャラいろいろあって、お金を払うのはこっちだが、気難しい人もおれば、能力がマッチしない場合もある。通常はイベントが続く場合などは、必ず事前の綿密な打ち合わせをします。今回はハロウインで自社のプチプラメイクをディスカウント系バラエティストアで、ミニイベントでほぼ流動客に紹介して売るというものでした。
 事前に先方の神戸の事務所まで、他の企業や店舗を担当する営業写真と打ち合わせに出向きました。背の高い細いモデルのような女性と、ややグラマラスな茶髪の女性、アーティスト2人と優男のマネージャーが出てきました。
 ふたりとも170センチぐらいありスレンダーで顔に小さい、菜々緒さんとか、冨永愛さんみたいなイメージですね。韓国のダンスしたりするアイドルグループのような感じもします。
 詳細の資料を説明すると、私の担当店舗のアーティストだけパリから帰るのが遅れていて、前日ギリギリになるが力量はトップクラスなので当日の打ち合わせで大丈夫だと言われた。
「香菜はすごくパッションがあって、テクニックも表現力も超一流だから、井上さんが一番ラッキーですよ」
 男性マネジャーに待ち合わせ時間と場所の詳細は伝えましたが、どうも不安でした。
 実は私の担当は大手ではあるけど、カウンターパートナー酒居フロア長とのやり取りも結構シビアな上、化粧品を売る「格」としては新参のバラエティストアです。他の担当がドラッグストアやGMSであり、どうも舐められた感じはしました。実際、他の2人の社員が打ち合わせが進んだ後、伝言とぶっつけ本番という感じでその朝のアテントを迎えます。ただ、それでもこれから伸びる流通であり、インバウンドも多く、若者の圧倒的支持のある店舗への先見と、長年の営業経験を活かして負けたくないという気持ちはむしろ募りました。
 前日夜に、会場や流れ、当日の顧客誘導、トラブル対応などをフロア長と、ウチのスタッフリーダー、中国人通訳兼販売アシスタントと綿密に打ちあわせました。酒居フロア長は、集客と販売の拡大とトラブルがないことを強く要求、中国人スタッフのホンファは40がらみに見える年配の方ですが。化粧がうまく昔はかなりイケイケの美人だった感じのある気の強そうな人です。
 大阪を代表する繁華街ですから、早朝でもにぎわっています。
 24時間営業の店舗なので、早朝から化粧品やヘアケアなども買っていく若い人もいます。待ち合わせ場所は店舗入り口横の大きな水槽の前です。週末の金曜日でも、平日朝に男女や連れと待ち合わせて登校する学生も多くいましたが、時間になってもアーティストらしい女性は現れません。 
 やはり、なかなか待ち合わせのアーティストは現われない。次々と、出社や登校の待ち合わせの人は落ち合って足早に行きます。後は女子中学生か女子高生かわからない、寝ぐせの髪ですっぴんのタヌキ顔のちっちゃな女の子が、熱帯魚を所在なさげに見たり登校相手が来ないのか、きょろきょろしているだけ。
 打ち合わせ時間が短くなるので、こちらもイライラしてきます。
 事務所にメールを入れると、もう家は出てそろそろついているはずでの返信のみ。
 タヌキ顔の女の子は可愛らしいピンクのコートを着ていていましたが、よく見るとその下はセーラー服の制服に見えたのですがそういう私服のようでした。
 まさかとは思ったのですが、よく考えるとそこには彼女しかもういないのです。念のため声をかけようと近づくと、向こうもようやく恐縮したような感じの笑顔で話しかけてきました。
「〇〇事務所の水島香菜です。すみません今日メイクの仕事をする人間です。あなたが井上さん、会って話聞いてて言われてましたけど。ええっと、どういう人ですか、ここの責任者?あっ?メーカーの人ですかね。私あんまりわかってないんでごめんなさい。ちょっと朝がギリギリでメイクもしてなくてごめんなさい。衣装も持ってますし、メイクもしますからね」
 先日の事務所のアーティストたちのルックスや、パリから戻ったばかりというイメージとは大違いで認識が遅れました。私は自己紹介して、こちらの気づきの遅れも詫びました。
「今日のイベントの責任者です。よろしくお願いします。大丈夫です。これから説明します。従業員入り口まで行きましょう」
 背が低く、童顔で化粧していないので本当に高校生のような感じなので分かりませんでしたが、よく見るとタヌキ顔ですがふっくらとした丸顔で透き通るようなきれいな肌の女の子です。髪は寝ぐせがありますが、真っ黒で艶やかで輝くように朝日に照らされて丸い銀色の輪ができ天使のように見えました。
 内容的にはこれから、打ち合わせする内容が多く、しかも事前の認識もなさそうな申し送りの悪さにイラっと来そうな局面ですが、彼女は真摯によく内容を聞きました。そして流動性と集客が未知数なところが多い点を指摘、理解し臨機応変に対応し、スタッフの技量も追って掌握すると状況判断と理解の鋭さを見せました。
「すみません。少し寝坊しまして、すっぴんのままでした。すぐメイクすませます」
 試着室で着替えてきて、ケープをかぶり急造のメイクブースでアッという間に化粧とヘアメイクを自身で始めました。見る間に学級委員長にような清楚な女の子が、目元をばっちりメイクして坂道グループのセンターを取りそうなアイドル級の輝いた姿になりました。プリント柄のリボンのような襟で、チエックの入ったパープルと白でコーディされたブラウスとやや短めのスカートです。
 私も化粧品メーカーで、メイクアップ技術を駆使した多くの変身場面を見てきました。醜いアヒルの子が見事に美しい白鳥に変化する様や、逆にかなりの美人のすっぴんが実はとんでもない実像も見慣れています。それでも、その短い時間で、元々の素材も可愛い彼女があっという間に、超絶なアイドル級に変わる姿とそのテクニックには、正直度肝を抜かれました。
 笑顔で語りかけてきましたその瞬間、50年生きて来た私の人生で初めて、天使が舞い降りて来たと思えました。
「井上さん、お会いできた運命に感謝しています。素敵な時間にしましょう!」
 少し見上げるように見つめる彼女の瞳に胸がときめきました。それが、彼女との熱い二日間の始まりでした。
 一癖も二癖もある、フロア長、担当販売員や、インバウンド通訳、自社のスタッフも香菜の登場に驚きました。
「アーティストの水島香菜先生です」
 紹介したフロア長酒居さんは、こちらにこっそりと、「やるな、カネボウ!犯罪レベルに可愛くない?」とささやきました。中国人通訳のホンファも、少し驚きとジェラシーのこもった目線で見ています。
「よろしくお願いします。楽しく行きましょう!」
 香菜さんの笑顔は、そんな緊張をとく爽やかなものでした。

「若い頃は良かった」とか「私の人生ずっとつまらない平凡」「しんどい人生、いいことないし、死にたい」「外れガチャの人生」とか思っている人がいたら、私は声を大にして言いたい。
「人生にはいつか天使が舞い降りる」
 化粧品会社だから良かった?なんてことは、ほぼ無かった。ブラックなノルマ企業で、粉飾で事実上倒産、何とか身売りで生き残ったものの、大規模な皮膚クレームで、後半も円満な会社人生の時期など皆無でした。もう退職金を多めに貰って早期退職した方が良かったのかと思った時もあります。
 それでも、耐え忍んだあとに、いつか人生には天使が舞い降りる時があるのだということがその日分かったのです。
                               (つづく)

 

スレッズ登場?写メ、LINE、ツイートするは商品名?

 NHKの放送やドラマや小説でも露骨に企業名や商品名を入れるとNGで置き換えになる場合があります。
「LINEする」とか、「写メ送る」とかいうのもみんな日常的に使っていいますが、特定の企業のサーブすや商品ということです。SNSコミニケーションツールとしては、昨日からFacebookのメタが「スレッズ」を立ち上げLINEやTwitterに対抗するものになるようです。
 私はFacebookのメッセンジャーを使っていますし、LINEはもちろん、昔の会社からマイクロソフトのTEAMSと言うのも使い、それまでのメールのやり取りと言う人もいて、電話のショートメッセージも含めると、一体誰がどこで呟いたり、お誘いや返事があったのかややこしいです。まあこのSNSはこの友人とかいう使い分けになっています。
 言葉の使用が難しくなっています。「LINEする」「写メする」は企業のサービス名以前に、世界中では使えない日本語のようなものです。

 最初に広がったものや、一番シェアの高いものが日本では「名前」になってしまい実は商品名でNHKでは使えない言葉が、意外に多く、これからも広がっていきます。
 一番身近なのが、「ホチキス」ですかね。英語を知る人はステープラーということは知っていますが、ステープラーと言う人はあまりいません。
 最近のものでいうと「QRコード」も商品名で、これはまあマトリックス型二次元コードとか言いかえるんでした。「交通系ICカード」などは地域により名前が違いますし、鉄道会社の固有のサービスであり、大都市圏しか使えない言葉ですが、わざわざ「交通系ICカード」と言う人はいません。
 エレクトーンや、エスカレーター、テトラポット、タッパー、オセロ、ドライアイスなど古くからの定着したものもあります。比較的最近のものでは万歩計、ウォシュレットなども商品名です。
 私がパソコンのお手伝いやら学びをしている講座名も「エクセル講座」「Word講座」「パワーポイント講座」などもありますが、もちろんこれも微妙で、マイクロソフトの商品名です。しかも最近はマイクロソフトのオフィスではなく、オープンで互換性のグーグルスプレッドシートなどがシェアを伸ばしています。エクセルは新たに言葉として定着するのか、「表計算ソフト」とか「スプレッドシート」とかはちょっと言いにくいのでどうなのでしょう。
 企業の競合、製品の進化と言葉の定着は面白いです。

 ところで話は少し変わりますが「ハサミ」、紙や、布、髪を切る英語のシザースって何でハサミっていうんでしょう。あれはカッターとかみたいに切るものだから「紙切り」とか本来なりそうで、挟んでないのにハサミです。一方で洗濯バサミとか実際に挟むやつもいます。何だか面白い日本語です。

マイナカードの問題点? それ以前に古い体質の国会や日本社会 改革も成長もない

 正直なところ、マイナンバーカードをめぐるごたごたには、うんざりします。
 マイナンバーカード制度自体の問題と、紐づけのトラブル、健康保険証との統合への不安が輻輳して、何だか政局化するほどの問題になっています。
 反政府的な、左翼系あおりの多い新聞はゴタゴタがあるから、「カード自体を返納せよ」的なキャンペーンを張り、実際に返納している人も何人かいます。おそろく、カード交付や紐づけで2万マイナポイントをせしめた上で、返納され政府批判されたら、税金でポイントまで払った政府は馬鹿みたいです。
 健康保険証のマイナンバーカード一本化は、重要な攻防戦です。反政府側は、あくまで健康保険証を守りたい。逆に政府、行政が一番急ぐのが、健康保険証の悪用による身分詐称やら保険不正給付です。

 ただ、政府側も本質的にデジタル化、DX(デジタルトランスフォーメーション)というもの、マイナンバーカードの功罪が分かっていないのです。
 デジタル担当大臣も、他の爺さん議員に比べて多少は知識がある程度で、とてもこういう問題に詳しいとはいえない対応です。

 そして野党の議員にしても、泡沫のような支持率しかないけれど、マイナンバーカードの問題を叩けば、マスコミ受けし、政府与党に一矢報いられる。政権交替など夢となり、とりあえず存在感を示したい野党が、本当に政府から身分詐称や健康保険を悪用している犯罪者に利用され、不安を煽られモーブメントが大きくなります。

 何だか、とんでもない方向に問題が進みます。不安もわからなくなはないですが。いったい何がどうなれば、本人は困るのか、マイナンバーがない時代の方が同姓同名や結婚して姓が変わるなどで紐付けの間違いの不安はあったはずです。
 これ以上、マイナンバーカードのセキュリティを高めても、新たなシステムを入れるとかでは認証が難しくなり、ますます使い勝手が悪くなる上、コストはかかります。
 今でさえ、医療機関の顔認証カードリーダーなどオーバースペックもいいところだと思います。
 セキュリティが不安、火事や地震や病気が不安とあおられると、素人がセキュリティ対策ソフトだとか、火災保険や生命保険をいっぱいかけさせられる、詐欺まがいのぼったくりに合っているのと同じです。
 マイナンバーの個人情報が流失して、たとえば個人が預金を勝手に引き出されたとかいうことはありません。クレジットカードやキャッシュカードでの毎日のように起こる犯罪に比べたら格段に問題はない安全な体制です。
 クレカの詐欺があったり、キャッシュカードでお年寄りが被害にこんないあるなら、クレジットカードやキャッシュカードも見直しをと声を上げればと思いますが、誰もそうは言いません。ターゲットは実害はほとんどないマイナンバーカードだけです。
 他人に自分の住民票が発行されたとか言えば不気味ですけど、具体的に実害があるわけではないです。紙でも役所の方が渡し間違えることはあります。少し落ち着いて本質を考えないといけません。
 行政側も、必要だったのは地道な理解と啓蒙です。選挙前に地元で集会をやるぐらい熱心にマイナンバーカードの利便性と必要性、安全性を説明していらばこんなウダウダになっていないのです。
 デジタル化の何かを説明できないような古い政治家や、行政のトップはもう引退すべきです。
 これはどこの業界にも、古い体制、長老の支配、重鎮支配の続く、ムラ社会と同じです。たとえば、スポーツ界、体育協会の多くがこの政治ムラとつながっていますし、マスコミや放送、古典芸能から歌やお笑いも含めた芸能界もそうです。
 一番古いのが大相撲ですね。もうここはカビが生えてどうしようもないそうです。
ジャニーズの事件にしろ、プロ野球や、大相撲、芸能界の不祥事も、大金支払われている業界としてはあまりにもお粗末で古い時代のものです。
 国会もそうですし、お役所もそうです。先進の民間企業、外資では考えられない、かび臭い状況で改革が進まない古いムラです。これは革新政党とかそういうものも含めて、古すぎるのです。その自覚すらないところに、闇は深いです。


 

統計資料2題 年金 コロナ

 厚生労働省がらみで、統計のグラフを2つ。

20代若者の構成比が増えてる!? 国民年金統計】

 まずは国民年金の納付率の公表資料についている国民年金の年代別構成比です。

厚生労働省HP 001112493.pdf (mhlw.go.jp)

 毎年地域別とか、免除の種類とかで構成比出してる一つですがこういうの単体で説明もないと、何だかあれっと思います。おそらくは20代前半が元々多いのは学生が未就労で国民年金に該当するからです。厚生年金の被保険者も参照にないとわかりにくいです。それで60歳で資格喪失してそれ以上の年齢の人はどんどん増えているのでしょうが、この帯グラフでは少子高齢の傾向はまるでつかめない。残念な切り取り資料のようです。毎年60歳超えて資格喪失する人が新規の被保険者より多い傾向で分母が一方的に減少という変化をしているとき、同じ帯を使う構成比に意味があるかというところです。

【コロナワクチン まだ打ちやまず】
 ひさびさにコロナ関連の資料です。
もうコロナのワクチンなど一般には話題になっていないような気がするのですが、熱心な人のおかげで日本の追加接種数は多いようです。
 多いからいいとか、危険とかそういう意見は言いません、多いということです。

医師・医療経済ジャーナリスト 森田洋之さんのツイッターより

 特に私見のコメントも述べません。
 あえて蛇足すれば、グラフには作成者の企図が現われるものですから、そこは読み取るリテラシーがあればあるほど、面白いものです。


 統計からグラフを作る場合、思想を問わずG7というのも恣意的に使われたりします。世界全体、人口の多い国やOECD参加国とかチョイスできる国はいろいろある時なども判断をうまくリードできるグラフは作成できます。

 新聞などで出てくる図表、少し斜めに読むと見方が変わります。

週休二日制の個人商店が増えている

 私の子供時代は、高度経済成長期の昭和、下町の商店街で育ちました。今はウチも実家は店は手放しましたが、当時は向かいが野菜などの生鮮食品を扱う店でしたし、歩いて1分の3軒ぐらいの御近所に競合する八百屋や、総合食品雑貨、豆腐屋がありました。金曜日が商店街全体の特売で、各店がしのぎ合い、すずなりの人が買い物に来ていました。コンビニやドラッグストアはもちろん、総合スーパーや食品スーパーも京都市内にはまだない時代で食品などの最寄の日常品買いの商圏が広かったのです。
 両親は土曜も日曜も休みではなく、月に一度だけ定休日がありました。普段は祖母としか遊んでもらえなかったのですが、月に一度の定休日だけは父母と遊べるので楽しみにして学校から早く帰っていました。
 やがて、月の中の日曜日2回だけが休みになりました。商店街の店もやがて生鮮以外は日曜は休みの店も多くなりました。平成も暦を重ねると、だんだんお客さんはスーパーに取られ、生鮮の店も苦戦しだして撤退もでてきました。コンビニやドラッグ、量販店に食われる業種も増えて、日曜に限らずシャッターを閉めるところが増えだします。
 それでもイベントの企画や、新しい個性的な店が入ることで、買い回り目的や歩く楽しさのために、そこそこのお客さんを集める商店街であり続けてはいます。
 大きいところは日曜もやっていますが、私が今住んでいるところの最寄でもそうですが、最近は土日祝は休みの飲食店や月曜火曜と連休の美容理容なども増えていて、働き方改革もあるのでしょうが、高度経済成長期の労働時間と比べると隔世の思いです。
 私がサラリーマンになった頃は、まだ隔週週休二日で、土日のサービス出勤もしょっちゅうでした。
 こじゃれた働き方ができる時代なので、昔のブラックに近いそれがいいかとは言いませんが、コロナの影響だとかで潰れてしまったり、すぐやめてしまう店もまた多く気構えが足りないような感じのところもあるのではと思います。
 セミリタイアした方の趣味的なものならまだしも、これから子育てなどでお金がいる世帯が週休2日というのは、高度経済成長期に休みなく朝から晩まで働いた世代からみると贅沢すぎるように見えます。
 それだけ働く時間が短いのが当たり前なら、個人の商売によっては長い時間店を開けることが差別化、優位性を持てる時代かもしれません。ただし、コンビニや大手で休みなしと競合しない業種には限られます。成功し、繁盛するような経営はたとえオープンしている営業時間は短くとも、研究や修練、情報収集などに隠れていても時間をかけ戦略を練っているのでしょう。

梅雨らしい梅雨?

 梅雨入り梅雨明けの宣言も難しい上、宣言したからその通り雨が多いとか晴れるというものでもないのがこの季節です。
 気象庁や気象予報会社の天気予報が当たる確率は実は近年目覚ましく向上しています。昔は当たるも八卦当たらぬも八卦の代名詞だったものが、翌日の予報なら9割近く当たっているのです。
 ところが1年の中でも、予報が難しく、当たる確率が下がるのが6月7月だそうです。ちょうど梅雨の時期です。この時期は7割以下に精度が落ちます。梅雨前線が日本周辺にいて、南北に動き、東西の通常の気圧の流れとは複雑な要素がからんで、天気が変わります、そのため、梅雨時期は雨の確率は高いものの、降らない日もありますし、その雨の量も予想が外れて少雨の時も、災害級の大雨や落雷のケースもあります。


 この時期は晴れると紫外線も強いので、男性でも晴雨兼用の折り畳み傘を持ち歩くと便利です。男性で日傘というと昔は抵抗もあったようですが、日焼けのシミなどもですし、熱中症や熱による疲労も考えると傘や帽子で頭や顔はガードするにこしたことはないです。紫外線は曇りでも強く、日焼け止めも忘れないことが大事です。
 突然の激しい雨も、最近はスマホアプリの雨雲レーダーで動きは分かるので、災害はもちろん、ずぶ濡れになるならしばらく雨宿りするなどの回避はできるようになりました。
 梅雨らしい梅雨と言う言葉も変ですが、むし暑く雨は予想しづらいのが梅雨の季節です。真夏にカンカン照りの猛暑が続くと、少しは夕立でも来いと勝手に思いますね。その梅雨明けももうすぐです。

国民年金納付率80%に迫るとは?

 国民年金の記事が出ていましたので、前提の知識がないと少し分かりにくい記事ですから補足説明的解説します。
 私が3年ほど年金事務所の国民年金課で主に働いていましたの、この目標達成の前線にいました。国民年金は自営業者、フリーターなどの方の第1号被保険者と、厚生年金、共済年金で養われる第3号被保険者が対象です。サラリーマン以外の全ての20歳以上60歳未満の日本国の居住者が対象です。
 以下 報道 抜粋

 厚生労働省は26日、2022年度の国民年金保険料の納付状況を発表した。納付率は前年度から2・2ポイント増の76・1%となり、11年連続で上昇した。「最終納付率」が80・7%と、02年度の調査開始以来、初めて80%を超えたと発表した。低い納付率は年金財政の悪化につながることから、政府は引き続き、納付率の改善に取り組む考えだ。未納者が多い年金事務所の体制を強化したほか、コンビニ店での納付やスマートフォンのアプリ決済などを促進してきた。最終納付率の上昇は、こうした取り組みが一定程度奏功した結果とみられる。(NHK 日本経済新聞 など)

 80%の数字には、3号は含まれていません。厚生年金からなので、徴収するわけではないです。
 2割の人は未納、ガン無視しているといことです。いわゆる免除や猶予を申請して承認されている人はこの2割には入りません。ここでいう納付率は正統な理由があって納付できず手続きをして認められた人は除外しての数字です。
 コロナ関連で免除が一時期増えたようですが、令和4年度は回復しているようです。80%で財政が保たれる根拠は良く分かりませんが、財政は良くなる傾向にはあるようです。
 未納と言うケースはさまざまで、その後年度をまたぎ「うっかり忘れ」や「督促され」納付される方もいて、また新規の未納が景気悪化などで発生するという、まさに私のジョブだったこの攻防の最終値が2割ということでしょう。
 少し、煩雑な仕組みが免除の種類です。全額免除、納付猶予、部分免除(4分の3、半額、4分の1)に段階的に分かれます。
 全額免除は将来の年金に半分反映します(国庫負担により)
 納付猶予は、納付義務はなくなり、受給権の期間にはカウントされますが、年金額には反映せず、10年以内に後から納付(追納制度)か、60歳以上で65歳までの間に任意加入して年金をリカバーできます。
 部分免除は、本人や配偶者、世帯主の所得により、免除申請された審査された結果で、この通り支払わないと、全額が未納扱いです。半額免除の結果でも半額払ったとは認められないということです。
 国庫負担分で納付した割合よりも、老齢年金への反映は増えます。しかし、計算は煩雑になります。それと統計でも出ていますが、元から支払いが苦しいから免除を申請しているので、結局は未納に終わっていますケースが多いです。制度としては、もう少しシンプルがわかりやすいのですが、公平を期すと細かく刻むことになります。

 実際、結婚はしているけれど、本人が失業、妻は「別居、別会計、仲が悪い、お金は回してくれない」と「何とかしてくれ」と言うケースは多かったです。
 それと、免除の基準が厳しい、子供の大学の学費がとか、クルマや住宅のローンを引いたら、毎月こんだけしか、食費がない「借金しろというのか。殺気か」と脅す人もいました。じゃあ、大学も行かせず、クルマも買わずガマンしている人はどうするのか、計画性がないとしかいいようがないです。

 自営の方、失業された方、その配偶者、学生で、厚生年金のところで働いていない人は全て国民年金の対象です。決して潤沢に年金はもらえませんが、未納だとそれすらもらえないので手続きは必要です。所得のある方配偶者、世帯主含め、税金と同じく納付義務があります。

 

k_r04.pdf (mhlw.go.jp)